暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王EXA - elysion cross anothers -
PROLOGUE EDITION Volume.1
PE01-JP005《一撃必殺は思うようにいかない》
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 目を開けると、そこは天文部の部室……

「あ、起きた?」
「ですよねー」

 ……なんてことはなかった。現実は非情である。
 室内であることには変わらないけど、ここは学校というよりも家の中といえる。ベッドあるし。

「おはよ、沙耶姉」
「うん、おはよ。みんな下で集まってるわよ、蓮も早く来なさい」

 そう言って、沙耶姉はこの部屋を出ていった。
 中途半端に開いた扉の隙間からは光が差し込んでいる。

「……ああ」

 思い出した。
 あの時、俺は人を殺して……その現実から目を背けるように気を失ったんだった。
 もしかしたら、何者かに気絶させられたのかもしれないけど……だとしたら、自分の体に何かしらの痛みを感じていると思う。
 あいにく、どこにも痛みは感じない。やっぱり沙耶姉達が運んでくれたのかな。

「……よし、行こう」

 夜空の映る窓をカーテンで隠し、部屋の扉を開けた。


 ― ― ― ― ― ― ― ―


 もし俺の記憶が正しければ、惨劇とはまさにこの事を意味するのだろう。

「え、何これは……」

 ……ゆみなが、敵さんの一人と台所に立っている。
 違う。別に、なんで敵とあっさり和解してるのかじゃないんだ。だけど……

「……沙耶姉」
「ん?」
「なんであれ止めないの?」

 沙耶姉、あれほど必殺料理人(ゆみな)に料理させるなと……!

「……綺麗なまでに後攻ワンキルされたわ。だからあんたを起こしに来たのよ」
「デュエル脳!?」

 沙耶姉、なんて適応力を……。

「……要するに、死にたくなければゆみなをデュエルで討ち取れ、と」
「Exactry.頼んだわよ、蓮……!」
「ん、了解」

「……へえ、風見君もなんですね」

 ―――っ!?

 殺気。今にも食材を切り始めようとしていた少女から発せられている……! 俺達のいた世界では一度も見せたことのない、しかし絶対的な意志の表れ……!

 ……もう、後戻りは出来ない。

「……ゆみな」

 覚悟を決め、俺は窓を開けた。窓の向こうにはベランダが広がっている。デュエルをするにはちょうどいいスペースだ。


「―――デュエルだ」

 俺達の、命を懸けた戦いが、幕を開ける……!


 ― ― ― ― ― ― ― ―


「「決闘展装(Duel-Transer)起動(Action)!」」

 それは、硝子が以下略。


―――― Turn.0 Are you ready? ――――

1st/Yumina Orihime
◇LP/4000 HAND/5
◇set card/mo-0,ma-0

2nd/Ren Kazami
◇LP/40
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