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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第4話
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うせまた色々と引っ掻きまわすつもりなんだろう。どうやらクロスベル方面もかなり深刻な状況みたいだし……ふう、心配事が多すぎて胃に穴が開きそうになるぜ。」

「……………………」

「っと、悪い。余計な心配をさせちまった。とにかく心と身体を休めるのを第一に考えるといい。この先、お前さん自身がどうするかを見極めるためにも。」

「トヴァルさん……本当に色々とありがとうございます。」

「なに、人生の先輩からのささやかなアドバイスってやつさ。そうだ、せっかくだから温泉にでも行って来たらどうだ?”鳳翼館”だったか……ゆっくりつかれば、身体も頭も芯からほぐれるんじゃないか?」

「はは、そうですね…………」

その後郷を歩き回っていると足湯の付近にいるエリスとセリーヌに気付いて二人にエリス達に近づいた。



「エリス、セリーヌと一緒にいたのか。」

「ええ、外は冷えますから温かいミルクをご馳走しようかと。」

「ふう、お構いなくって言ってるんだけどね。アタシはここの湯気に当たってるだけで十分だわ。」

エリスの話を聞いたセリーヌは呆れた表情で答えた。



「そういうわけには。なにせ、兄様を救って頂いたご恩がある方でもありますし。」

「救って頂いた……?(そういうことになっているとは初耳だな。)」

エリスの言葉に首を傾げたリィンはトリスタでのヴァリマール撤退の事である事を察し、ジト目でセリーヌに視線を向け

(べ、別にアタシが言ったんじゃないわよ?なんだか勝手にそう受け取ってるみたいで。)

視線を向けられたセリーヌは慌てた様子で小声で答えた。



「ええと……兄様?どうかなさいましたか?」

「いや、なんでもないさ。」

「……でもホント、恩人とか言うのはやめてちょうだい。どっちかっていうと、アンタには借りもあるワケだし。」

「借り……?」

セリーヌが言った言葉が気になったエリスは不思議そうな表情でセリーヌに視線を向けた。



「あっと……何でもないわ。イイ感じにぬるめであるし、ありがたくご馳走になるわね〜。」

「???」

「………………」

セリーヌの様子にエリスが首を傾げている中、何かに気付いたリィンはセリーヌに視線を向けて小声で尋ねた。



(そういえば、前にエリスが旧校舎に入り込んだ時に猫を追いかけていたらしいが……まさか…………)

(べ、別に危害を加えようとして連れ込んだ訳じゃないわよ?アンタが”試しの扉”に中途半端に反応していたからじれったくなったというか……)

(あのなぁ……!)

(へー……ついに本音が聞けたわねー…………)

(ふふふ、どうやら改めて”躾ける”必要がありそうですね……)


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