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ほね・骨 ・Bone!!〜【30万人の骸骨が、異世界に移住した結果がこの有様だよ!】
一章 「建国」
1話 国盗り物語-1 王「化け物を勇者召喚しちゃった……」 
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おる!
骨の一匹や二匹に恐れる必要はない!殺せぇー!」

命令を下した。兵士達は条件反射的に剣を鞘から抜く。ゆっくりゆっくり恐怖で小動物のようにプルプル震えながら、ワルキュラに近づいてくる。

(や、やばいっ!俺はここでっ!苛め殺される!?)

ワルキュラには、なぜか兵士達の顔が、高校時代に見かけたモヒカンヘアーの不良達に見えた。
『苛め殺される前に殺してやるっ!主義』の持ち主としては反撃せざる負えない。
例えば、自分は魔法使いだから、魔法とか、魔法とか、やっぱり魔法とか――

(MPゼロの魔法使いだよ!?今の俺!?
そもそも俺が攻撃したら人間なんて蟻みたいに容易く死ぬ!
つまり、人間を殺す事を禁じられた俺は反撃すら許されない!)

ステータス表記が正しいなら、MP0。
どんな小さな魔法も使えない。
こうしている間にも、兵士達が恐怖で顔を真っ青にしながら迫ってくる。
今にも泣き出しそうだ。

(剣向けられている俺の方が怖いわっ!アホか!)

兵士達の顔を見ていると、逆に落ち着いてエセ関西弁を使って、心の声でツッコミする余裕すらあった。
ゆっくりと1m単位で、ソローリ、ソローリと近づく兵士達。
彼らの心境は、絶対生きて帰れない戦場へと向かう旧日本兵のごとし。ただし勇気はゼロ。

((こんな化け物に勝てる訳ないだろっ……!馬鹿王子がっ……!))

旧日本兵なら、家族のため、好きな人のため、国のため、米軍相手でも自殺特攻するだろうが……世間知らずの馬鹿王子のために死ねる奴は誰もいないから元気が出ない。
死んでも遺族年金とか存在しないし、遺族へのアフターサポートは絶望的だ。
だから、ワルキュラには考える余裕がたっぷりある。

(魔法は駄目。近接戦闘は危ないから駄目。殺したら罰ゲーム。アイテムボックス使えるが入っているアイテムは、魔力がある事を前提にしたもの。
なら、これしかない……)

スキル欄にある見慣れないスキル。
『眷属復活』
アンデッドの眷属といえば、やっぱり死者(アンデッド)
復活と書いてあるから、部下の死刑囚プレイヤー達が復活するのかなぁーと思った。

(駄目だっ?!
俺のギルドに入っていた奴らっ!
レイプや殺人で死刑になった死刑囚だっ!?
仲が良かった奴もいるけど、殺されかねない!)

でも、このスキルを使わないと生き残れそうになかった。

(せめてレイプ魔の和樹(かずき)が出ますようにっ……!
あいつだったら、可愛い娘談義で色々と会話した事があるから、俺を苛めないはずっ……!
あ、でも、レイプの話を聞くと、妹を思い出すからぶっ殺したなる……)

百人も女子高生をレイプした死刑囚くらいしか頼れる友達がいない。
なんと悲しい我が人生。
きっと、高校
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