暁 〜小説投稿サイト〜
とある地下の暗密組織(フォートレス)
第1話
ep.007  『赤く染まる幼い少女編 5』
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「何をしてるんですか、立前さん?」


やっと魔王さまが終わる。
「なんか、こんな感じの方が再開した時に良いかなと思ったんだけど、叶くんにはあまり効果がなかったみたいだね。・・・・・・、あ。」

言い換えて、
「効果はいまひとつのようだ。」


マントをたたみ、普通の格好になった立前に一言。
「で、何で立前さんがここにいるんですか?」
昔の知り合いだ。彼女の事は、一番よく知っている人間なのかもしれない。





立前の顔がやたらと笑顔に、
「私、今ここの実験物になってるんだっ☆」


あまりにも衝撃だった。言葉が出ない。

「あと、私人間じゃなくなったからヨロシクね。」

「あ、ええ。」


「・・・・、エエエエエエェェェェェェエエエーーーーーーーーーッ!!?」
やっと思考が追いつく。衝撃すぎた。

(へぇ〜。  何か面白いことになってきたねぇ〜。)
「い、いや立前さん。    今なんて言いました、人間じゃなくなったっ!?」
夢絶は考えずに、がむしゃらに口を動かす。考えていることをすべて吐き出してているような状況だ。

「てことは、何ですかっ?   なんちゃって感覚で人外になったんですかっ!?」
この人が突然に何かをすることがあるのは昔からだが、その毎度毎度に驚かさせられる。

「まあ、人外っていうのか、半人(はんじん)だね。英語だと、hybrid(ハイブリッド) human(ヒューマン)かな?」

続ける。

「今の私は、半分が機械なんだよ。   ほぉ〜ら。」
そう言って、服をまくり上げる。

すると、まるでタトゥーの様な黒い文字がへその隣辺りにあるのが見えた。

「『シ 302』それが今の私の商品名なんだ。」
グサリと刺さる。


『今の』、その言葉が刺さった。それは俺と彼女の過去の話だから、今回は話さないでおくが、またいつか話す機会が来るだろう。

だが、この人物には引っかかることだ。
「今の?   カナ☆リン、どういう事?」
(あぁ、めんどくさい。)
「自分で調べろ、情報屋。」
「オケー」
こういう軽さが、たまに怖い。


「で。」
と、立前が話を無理矢理戻す。

「さっき言ったけど私、人間じゃなくなって『ハイブリットアンドロイド』になったからよろしくね。叶くん。」
服を正しながら言う。

この人はこの人で、自由(フリーダム)すぎる。

(ああ、)
夢絶は思う。


(どうしてこうも、俺の周りの年上の女性はこうめんどくさくて、話すのも疲れるようなのしかいないんだ。)


「それでね、やっぱり()()()()()()()になったからにはね、何かとある
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ