Fate/stay night
1191話
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選択肢でもある。
けど、それでも言峰にとっては全く似合わない選択肢なのも間違いはない。
大体……
「お前がやって来た事を知っている俺達が、お前の降伏を受け入れると思っているのか?」
そう告げる。
実際、言峰の能力という一面ではかなり高いものがあるのは理解している。
だがそれでも、獅子身中の虫どころじゃない存在を抱え込むというのは、絶対にごめんだった。
「そうだ! 大体、お前が教会の地下でやっていたのをなかったことに出来ると思ってるのかよ!」
続けて叫んだのは、衛宮。
まぁ、衛宮なら当然こうなるよな。
あの時にも酷く怒っていたし。
いつの間にか衛宮の攻撃対象が、俺から言峰に変わっていたのは嬉しいんだが。
「それに関しては、戦って貰えば分かるだろう。……アークエネミー、いやアクセルだったな? 君が私の相手として考えれば、皆の不満もないと思うが? ギルガメッシュを倒す程の力を持つ君だ。そう思えば、どうあっても私に勝ち目はない。だが……もしこの状況で私が勝ったとしたら、それは大きな価値になるとは思わないか?」
「……なるほど」
自分にとって絶対に勝てない相手と戦い、それで自分の価値を示す。
確かにそれは考え方としてはありかもしれないが、言峰という人物がどのような男かを知っている俺としては、躊躇せざるを得ない。
だが、ここで妙な対応をすれば向こうが更に何か手を打ってくる可能性は高い。
現状もう大聖杯を破壊するだけという状況で妙な真似をされるよりは、決闘を受けてそのまま始末してしまった方がいいのは事実だろう。
「そうだな、ならお前が俺に勝つ事が出来たらお前への対応を再考しよう。それでいいか?」
「アークエネミーッ!?」
セイバーの信じられないといった言葉が聞こえてくるが、俺はそちらに視線を向けずに凛へと……自分のマスターへと視線を向ける。
そのままお互いに無言で視線を交わす事、数秒。やがて凛が溜息を吐いて口を開く。
「分かったわよ。けど、言ったからには勝ちなさいよ」
「ああ。……いいな?」
念の為に他の面々にも視線を向けるが、衛宮、セイバー、イリヤ、セラ、リズ、桜、ライダーの全員が不承不承といった形で頷く。
「アクセル、お前が勝つとあたしは信じてるから何も言わないよ」
綾子もそう言葉を返し……こうして、俺は言峰との決闘をする事になる。
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