暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
104話:機動六課防衛戦線(中編1)
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 夜空に浮かぶ星々が煌めき、自らの存在を主張し続ける中……

 ―――二つの緑が、宙を舞った。
 手の根元から生える刃を向け、およその着地点にいる、ゆったりと歩く男に襲い掛かる。

 生身の体なら、その刃によってバラバラに切り刻まれ、スプラッタな状況になるのだが……生憎歩く男は“生身”ではない。
 シアンに彩られたアーマーを着こむ彼―――ディエンドには、そんな心配もない。

 それでも襲い来る二つの緑―――二体のガタキリバは緊張を解かない。
 ディエンドは本来銃を使った戦い方を得意とする、遠距離型。ともなれば空中にいる自分達を撃ち落とすことなど、造作もない筈。


 しかし、ディエンドが取った行動は回避でも、ましてや迎撃でもない。防御だった。

 右手に持つ自らの武器―――ディエンドライバーを逆手に持ち替え、その上の部分。
 左手に持つ先程召喚した武器―――カイザブレイガンの飛び出した銃身の上部。

 その二つを振りかかる刃に向け、甲高い音を立てて受け止める。そしてガタキリバが込める力を、うまく受け流し二体の体勢を崩す。


「フンッ!」
「グッ!」


 ディエンドから見て右側からやってきたガタキリバに、ディエンドは右の上段蹴りを繰り出す。
 防御すらまともにとれない状態に、腹部への強い衝撃。空中で何もできないガタキリバは、もう一体のガタキリバを巻き込みつつ吹き飛び、地面へ叩きつけられる。

 そこへ降り注ぐ弾丸の雨。カイザブレイガンのレバーを引き、二つの銃から二種類の弾丸を撃ち続けるディエンド。
 二体のガタキリバは火花を散らし、さらに吹き飛んでいった。


「せいッ、はっ!」
「ッ…!」


 弾丸を撃ち終えたディエンド、その隙を狙い別のガタキリバが腕を振る。しかし予想していたのか、ディエンドはその場でしゃがんだ。
 緑の斬撃はディエンドの頭上を通過、ディエンドはそのまま数歩下がり再び立ち上がる。

 ディエンドの前へと移動したガタキリバは、そこから右の回し蹴りを繰り出す。
 これも上体を逸らし、避けるディエンド。ディエンドライバーの銃口を向けるが、帰ってきた回し蹴りで弾かれ、ディエンドライバーは上空に飛ぶ。

 ガタキリバは追い討ちに半回転し、左の回し蹴りを放つがこれも易々躱される。
 ならばこれなら、繰り出されたのは回転した勢いを利用して繰り出さられる、右のパンチ。


「―――ッ」
「グ…ッ!」


 しかしディエンドはそれすらも左に躱し、背中合わせになるように回転し、ガタキリバの背中に肘鉄をいれる。
 苦痛に声を上げ、よろけるガタキリバ。突如視界が回転し、背中を打ち付けられる。ディエンドに投げ飛ばされたのだ。

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