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竜のもうひとつの瞳
第三十四話
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と、それだけで絆されるものですから。
おそらく連中はそういう手を使い、更にその上に洗脳という方法を使って強固なものを作り上げているのでしょう」

 なんてのをテレビでやってんのを見たことがあるような気がする。
マジ怖ぇとか思ったけど、そんな知識がまさかこんなところで役に立つとは……。

 「詳しいな」

 「私の国にもそんな宗教がありまして、そのからくりを研究している者がおり、そこから聞いたのです」

 まぁ、嘘は言ってない。奥州にはそんな奇妙な宗教は無いけれどもね。
元の世界じゃそんな宗教がとんでもない事件起こしたりしてましたから。ザビー教が可愛く見えるくらいに。

 「我が捨て駒には弱みの克服が成されていないというわけか」

 一体普段どういう扱いをしているのか分からないけど、捨て駒なんて言っちゃうくらいだから、
相当厳しい扱いしてんじゃないのかね。それこそ、恐怖で心を縛り上げるみたいな。

 「恐怖などの負の感情で縛るよりも、優しさなど正の感情で縛る方が人はより縛られると聞きます。
夜の暗さよりも日の暖かさに安堵するように……ザビー教対策には、まずそれが有効なのではないかと」

 毛利は何か考えているようだが、それ以上言葉にすることは無かった。

 とりあえず具体的な作戦が決まるまでは、ということで逗留を許されたわけだけど……
何だか厄介な問題に巻き込まれたって感じがするなぁ。

 稲葉山城の攻略、手伝うんじゃなかった。

 今更だけど後悔が湧いてくるよ……それに傷跡まで残しちゃったし。
こんなの万が一政宗様や小十郎に見られたら大変なことになっちゃう。

 まぁ、今更どうこう言っても仕方が無いか。
しばらくは町の様子でも見ながら、作戦が決まるのをゆっくりと待つとしますかねぇ……。
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