暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第57話 レッドの町の戦い・決着
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ちゃってるよ!」
「やれやれ……」
「トマトも気になるですかねー! それは、一体何の話ですかー?」
「な、何でもないからっ!!」

 ランはやや強引に話を終わらせ、そして先へと向かっていった。訝しむ志津香だったけど、とりあえず話を終わらせたい、という意味では同意見の部分があった為 それ以上は何も聞かずに先へと向かっていった。

「おい。……そろそろ出口だ。はしゃぐのはそれくらいにしておけよ。……まぁランスの馬鹿が突っ込んでいったから、入り口付近は問題ないとは思うが」

 ユーリが、皆に向かってそう言う。流石に敵本拠地の入り口に到着したのに、それ以上はしゃぐ訳にはいかないだろう。

「ユーリ、行くぞ……」
「ああ」

 清十郎がそう言うと、ユーリも皆から視線を外した。ランス達は、先につっ込んでいった様だが、何も騒ぎにはなっていない。つい先ほども見たが、問題はなさそうだ。

「……こっからは、後回しにした方が良さそうだぜ」
「……ミリが言うな!」
「トマト、武者震いして来たですよー……」
「はい……、私もです。でも、頑張りましょう。ヘルマンなんかに負けません」

 女性陣は、しっかりと気を引き締め直した様だ。
 ここから先がレッドの町、最後の関門。……この町での最終決戦だから。








〜レッドの町・ヘルマン軍司令部〜


 今は、司令部となっているが、元々この場所はレッドの町の町長の屋敷。だが、今では軍事司令部となっている。そう、ヘルマン軍の自由都市侵攻においての拠点、軍事司令部に。

「ふむふむ、おい。シィル。この黄色の花はなんだ?」
「あ、これはフリージアですよ。ランス様、とっても綺麗ですね!」
「ふん。確か、ここの司令官の名はフレッチャーだったか? ……下手なシャレだな」

 一室に備え付けられている花瓶の花を眺めているランス。
 別にシャレのつもりで置いてる訳じゃないのだが……、そもそも、ここはレッドの町の町長の屋敷だし。

「馬鹿言ってないでさっさと行くぞ。……どうやら、もうすぐそこが司令室の様だ。気配が色濃く出てきた」
「ふん! オレ様よりも遅くに入ってきたくせに」
「この馬鹿っ! ユーリさんや清十郎さんは、全員の確認をしてたからでしょ」
「……かなみ、かばってくれるのは嬉しいが、とりあえず小さな声で頼む。一応敵陣ど真ん中だしな」
「ぁぅ……」

 ユーリの言葉に思わず口を抑えるかなみ。自分自身が忍者だと言う事を忘れているのだろうか?……いや、違うだろう。心底安心しているから、思わず素の自分が出てしまったんだろう。それだけ、頼りになる皆だから。

「ほら……、行くわよ? かなみ」
「う、うん……」
「がーっはっはっは! 怒られた怒られた
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