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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第185話 温もりの違い
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とってしまっている様だ。

 だけど、隼人はこの時『オレ達』とはっきりといった。

 本当に良い友人に恵まれた事に、喜びさえ浮かぶ。今回の事件が無ければ、本当に……。

「現実での坊ちゃんのお体はお任せ下さい。渚さんも手伝ってくださると言う事です」
「え、っと…… 渚さんってたしか……」
「ええ、菊岡氏と同じ防衛省に勤めている女性です。専門の資格をも持っています。信頼出来る人、ですよ」
「うん。爺やが認めてるなら、間違いないね。オレも確か会ったことあるから」

 隼人はそう言って笑った。
 綺堂の見る眼は間違いなく今まで知る中でNo.1だ。デジタル世界で視る眼が優れているのが隼人、リュウキであるなら、現実世界で視る眼、その人間の本質を見抜く術に長けているのがこの綺堂だ。事実、これまででもそうだったから。

「彼女の事も頼ってください。私と渚さんで、坊ちゃんの事はしっかりとお守りします」
「……あ、あはは、面と向かって言われたら、ちょっと恥ずかしいや」

 隼人は頭を掻きながら苦笑いをした。
 そして、綺堂も一緒に笑う。……本当に安心出来る笑顔、だった。そんな綺堂だから、綺堂が信頼する人だから。……隼人は殆ど無条件で信頼してしまうのかもしれない。勿論、自分自身で見極める、と言う事もするけれど、綺堂の件で限りなくOK側だ。

「それでね、爺や。……少し気になる事があって」

 隼人は、表情を変えた。……笑顔だった眼が、口元が、全て元に戻り、真剣なものに。

「今回、BoBの本戦に参戦するメンバーは45人。……全員の所在地を、調べる。なんて事、無理だよね?」

 隼人は、軽く珈琲を口に運びながらそう聞いた。
 これは、無理を承知である事は判っている。個人情報の漏洩に関しては、ネットワーク上では最重要機密の1つだ。特に近年では、殆どネット社会となっており、年々セキュリティも厳重になっているから。

「……そうですね。渚さんの機関に依頼をしたとしても、厳しいかと思われます。捜査令状を上げる事も同様に。明確な事件じゃない限りは、難しいですね」
「うん。……判った上でだったんだ。ごめん。……あの世界でも、ガンゲイル・オンラインの世界ででも、得ることは難しい。カーディナルのコピーとは思えない程濃厚精密。破れたとしても、何日も何日も、いや何ヶ月かかるか判らないよ。……運営がザスカ。アメリカの国のものだから、って事もあると思う」

 隼人はそう返した。
 事、サイバー犯罪件数おいて、日本とは比べ物にならない程多いのがアメリカ合衆国だ。故に、そのセキュリティ装置もそれに比例する。それは日本とは比べ物にならない程だ。

 そして、今までのVRMMOでは唯一《プロ》がいるゲームタイトル、《ゲームコイン現実還元システ
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