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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第132話 最強の剣と魔
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ている時間は余り無いようだ」
「ああ、ドラゴは太陽の位置でいてくれ。合図したら、降りてきてほしい。時間ないし、アドリブだけど、名演技を期待する」
「……期待するなよ」

 当の2人は、まるで聞いてなかった。
 何やら打ち合せの様なものをしている様だが、内容がリーファやリタには理解出来ない。

「ちょっと、聴いてんの? ……最後くらい ちゃんと聞いてよね」

 リタは呆れながらそう言っていた。ここまで来たら、少し遅れても結果は変わらないだろう。だから、そこまで余裕があったようだ。

「リタの言う通りだよ! もうっ! ……早く行って。見つかったら君も、君たちもやられちゃうよ」

 この時、リーファは少しだけ、悲しそうな顔をしていた。そう言ったその時、意を決したように、キリトもドラゴもこちら側を向いた。

「オレ達は行かないぞ?」
「……は?」
「ここで逃げ出すのは性分じゃないんでね。それで一致団結したよ。オレ達は」
「え?」

 2人は、それぞれそう言うが、わけがわからない。あの軍団を見て、退かない……というのだろうか?如何に、この2人でもあれだけのメンバーを相手にすればどうなるのか判らない筈が無い。キリトは14人を確かに倒したが、あの時とは状況が全く違う。領主討伐を狙っているこの軍勢は、戦闘能力に長けている者達で構成されているだろう。一人一人のスキルが高いのは明らかだ。

 そんな絶望的な戦力差の中で、一体何をしようというのか?

 キリトは、肩のユイをつまみ上げて胸ポケットに放り込と翅を思い切り震わせて、猛烈な加速を開始した。凄まじい突風が発生し、その風が2人の顔を叩く。反射的に、リタとリーファは目を閉じてしまい……、そして次に目を開けた時にはキリトは勿論、ドラゴもそこにはいなかった。
 いや、キリトだけは判った。

 あの台地目指して急角度のダイブに入ったのだ。

「ちょっ!! なな、何してるのよ!!」
「バカっぽい……どころじゃない! 本気のバカじゃないのっ!!」

 感傷的にならなかった、と言えば嘘になるだろう。それ程、2人は別れる事に思う所があったからだ。……が、それをまさに見たとおり、一蹴され一瞬で台無しにされた。

「もう! ってか、もう1人のバカは一体どこに行ったのよっ!!」

 リタは、ドラゴが周囲のどこにもいない事を視認すると、とにかくキリトは直ぐ下に見えている為、そちらに向かって追いかけた。リーファも呆れつつも慌てて後を追いかけた。


 目指す先。

 小さな台地にいた会議の参加者は、ようやくサラマンダーの強襲に気づいた様で、次々に椅子を蹴り、そして銀光を煌めかせながら抜刀する……が、それは予想通りの装備であり、重装備で固めているサラマンダーの攻撃部隊に比
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