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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第132話 最強の剣と魔
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同じくらいの巨大な剣を構え、最大速度で迫っていった。


「……さて、そろそろ起きたらどうです? 大してダメージを受けている様には見えなかったですが」

 ジェイドは、発生させた炎の渦に向かってそう言っていた。その渦の中から、まるでその言葉に応える様に炎が2つに分かれ、道が出来た。

「……いい眼をしている。が、ダメージは受けているぞ。正直驚いた」
「驚いたのは私の方です。……私は、この武器の性能からの攻撃。だからこそ、あれだけの速度で放てる。……が、私同様、貴方は詠唱をしないで魔法を使った。……あの攻撃に負けない魔法を放ち、直撃を防いだ」
「ご明察。魔だけでなく知将でもある様だな」
「まぁ、モーティマーさんには負けますがね。」

 ジェイドは軽く笑うと、再び構える。

「確かに素早い……ですが、私の魔法の全てを回避し続けれますか? ……来るのは魔法だけとは限りませんが」

 かなりの速度で、武器交換を数度繰り返した。一瞬二択の攻撃。魔法か、槍か。手の選択を見誤れば、直撃をしてしまうだろう。

「……純粋に競いたい相手だ。……だが、悪いな」

 ジェイドに聞こえない程の声量で、ドラゴは謝っていた。

 これは、正直対人戦ではあまり使いたく無いものだった。

 何故なら、自分にしか使えない、その武器にしか使えないエキストラ効果の様なものだから。



「この戦いは負けれない戦いだ。世界樹に行く為に、……シルフ達の為にも……」


 そう言うと、ドラゴは目を閉じた。

「……ぬ!?」

 ジェイドは、強張る。ジャグリングをする様に、武器交換をしていた手を止めた。何故、五感の1つ、最重要器官とも言える視覚を縛る?だが、何故か動く事が出来なかった。

 そして、ドラゴが開いた目を見たその時。

「っ……」



――……身体に戦慄が走る。



「……ここからが本番だ……ってな」

 開かれたその瞳は、赤く……サラマンダーの色よりも赤く、深く、染まっていたのだ。

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