暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第124話 貴方は誰?
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 先ほどの、サラマンダーたちとの戦闘が終わった後。

 ……いや、《戦闘》と言える様なものではないだろう。
 それ程までに、一方的な展開だったから。
 そして……その後、ある疑問が男……黒いスプリガンの男にはあったようだ。

「なぁ? この炎ってなんだ?」

 指をさした先にあるのは赤く燃え上がっている炎だ。
 何かを燃やすわけでもなく、その場に留まっている。人魂……、とも見えなくないもの、それに気になったようだ。

「しっ!」

 リーファは口元に人差し指をあて言葉を制した。

「それはリメインライト。……まだ、連中の意識はそこにあるわ」

 そう教えてくれた。
 つまり、消えるまでは全て話を聞かれてしまうと言う事なのだ。あまり情報を与えるのも宜しくないだろう。……大して情報は持ってはいないけれど。

「なるほどな……、つまり、死亡してからホームに戻るか? もしくは復活するか? その選択をする時間帯……と言ったところか」

 銀の男はじっと、炎を見てそう呟く。
 確かにプレイヤーのデータはまだその場に留まっているようだ。この炎に、蘇生のアイテムなりを施すとその場に復活できるのだろう。リーファも頷いていた。

 そして、さらに数秒後経ち……。

 完全にその炎が消え去ると、リーファは再び表情を強張らせる。

「……で? あたしはどうすればいいのかしら。お礼を言えば良いの? 逃げればいいの? ……それとも」

 言葉を切り、すっと剣の柄に手が伸びる。そのままリーファは抜刀の構えを取った。

「……戦う?」

 その問いにスプリガンの男は、腕を組みながら唸り声を上げた。

「ん〜オレ的には正義の騎士がお姫様を助けたって場面なんだけどな」

 そう言うと、肩頬でにやっと笑い、さらに続けた。

「そんでもって、感激したお姫様が涙ながらに抱きついてくる……的な?」

 そう言う。所謂、要求?まがいな事をしてきたのだ。
 
 それを聞いた瞬間、リーファは一瞬固まった。

――……つまり、自分がお礼に抱きつけ、って事なのだろうか。

 そう、頭の中で結論したと同時に、一気に頬が紅潮する。

「ば、バッカじゃないの!!」

 リーファは思わず叫んでしまった。叫びと同時に更に頬が、かぁっ! っと赤く、熱くなっていた。まさか、そんな言葉が返ってくるとは思ってもいなかったからだ。

「……オレはそこの黒い彼とは違う考えかな」

 そして、話を聞いて黙って聞いていた男が話しだした。

「え?」

 若干興奮していたリーファは、一先ず抑えて銀色の男の方を見た。

「……オレ的には、このALOをプレイしようとしたんだが、特に説明、ゲーム内でのチュートリアルも
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