暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第91話 青眼の悪魔≪The Gleameyes≫
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にマップなりで確認すれば、やはりあの巨大悪魔が部屋から出てこないのは直ぐにわかったはずだが、どうしても立ち止まる気にならなかったのだ。

「あーははは! やー逃げた逃げたっ! こんなに一生懸命走ったのはすっごい久しぶりだね〜。まっ、私よりキリト君のほうが凄かったけどね〜? ねぇ? レイ?」

 アスナは愉快そうに笑いながらそう言う。キリトは、否定できないから憮然とした表情をしていた……。だけど、愉快なアスナの表情は直ぐに一変する。

「あれっ?あれっ!?レイ!?レイっ!??」

 辺りを見渡してみてもレイナがいないのだ。隣に居た筈なのに……。

「た、たしか……一緒に走ってたのにっ! れ、レイっっ!!」

 アスナはかなり動揺していた。隣でいた妹が……、戻って来れてないのだから。

「きっ、キリトくんっ!!レイがっ……レイがっ!!」

 慌ててキリトに掴みかかるようにそう言った。アスナは、迷宮区では決してなってはならない状態であるパニック状態になってしまっている。
 だが、それも仕方が無い事だ。最愛の妹がいないのだから。

 青眼の悪魔(あんなモノ)を見た後にいなくなってしまったんだから。

「お、落ち着けって! ……見たところリュウキもいないみたいだ。アイツと一緒なら、まず大丈夫だって!」

 震えるアスナの両肩を抑えながらそう言い落ち着かせた。レイナがいない事で頭がいっぱいになってしまって、リュウキもいない事に気づいていなかった様だ。確かにキリトの言うとおり、リュウキと一緒なら大丈夫だろうと、普段ならば思えるが、今はそうはいかない。

「で、でも〜〜……、あんなの見た後じゃ落ち着けないよ……」

 そう、巨大な悪魔を目の当たりにしてしまったのだから。……それを見て、一目散に逃げたんだから。もし……、万が一でも逃げ遅れたらって考えたらと、どうしても頭の中を過ぎってしまう。そんな悪い想像が頭の中に流れていた時だ。


『大丈夫か?』

 入口の方から声が聞こえてきた。

『う、うんっ!大丈夫……///だから もう良いよ?ありがとっ//』

 それは凄く聞き覚えのある……声だ!その声を聞いた瞬間、アスナは動き出した。あのBOSSから逃げた時よりもずっと早い速度で。

「レイっ!! リュウキ君っ!」

 ……アスナは、さっきまで崩れ落ちるように座り込んでいたんだけれど、即座に立ち上がり、ダッシュした。
 入口のすぐ横で見たのは。

「………」
「ん?ああ……、やっぱりここで合ってたか」
「ぁ……」

 待ちわびてたレイナの姿とリュウキ。でも……。

「わあああ////お、お、お姉ちゃんっっ!!!」

 レイナは、対照的に大慌てだった。
 
「どうしたんだ?
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