暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第91話 青眼の悪魔≪The Gleameyes≫
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時でもマイペースだったリュウキは初めは転移結晶を持ってなかったが、というか、リュウキは持ってきてすらいなかったけれど、アイテムストレージがレイナと共通化している今はレイナが持っているものはリュウキにも使うことができる。

 リュウキの腕を疑うわけでは無いけれど……、レイナは『駄目だよっ! 絶対!! 持っててよっ!』

 と、そう言い、半ば強引にリュウキに結晶を持たせたのだ。……それだけ自分のことを気にかけてくれている、というはよく解るからリュウキは直ぐに微笑みながら了承した。
 そして、約束もしていた。

『決して無理はしない』

 リュウキは、そうレイナと約束をしたんだ。

「よし……あけるぞ?」
「うん……」
「わかった……」
「………」

 4人は表情を強張らせながらも、右手には武器を持ち空いた左手で扉を押す。明らかに巨大な扉だ。普通、人力なら到底あけるのは不可能だと思うけれど、それはゲーム仕様。 
 《プレイヤーが開けた》、そう扉は認識したのか、まるで自動ドアだったかの様に少しだけ開いた扉は一気に開き左右に割れた。

 そして……。

『ッ……』

 誰の生唾を飲み込む音なのかわからない。いや、その場にいた全員だろう。誰もが息を飲み部屋の奥に意識を集中させていた。

 その時だ。

 突如、誰かが通ったと認識したのだろうか、部屋の四隅が青く光る。2つの青い炎、それが部屋を照らすかのように灯った。その炎でステージの大体の広さを把握できた。
 その炎に連動し続けて ボボボボボボッ!!!っと部屋の中央に向けて炎の道が出来上がっていた。
 
 如何にもBOSS仕様の展開だったが、余裕は微塵も無い。

 レイナはリュウキに、アスナはキリトに。緊張に耐えかねたように右腕にぎゅっとしがみついた。キリトはそれを愉しむことなどは出来無い。何故なら、部屋の奥で巨大な何かが動くのが見えたからだ。リュウキも、極長剣の柄を握る力を一段階上げた。

 その見上げる体躯は全身縄の如く盛り上がった筋肉に包まれている、っその肌は炎に負けぬほどの深い青、分厚い胸板の上に乗った頭は人間のものじゃない。アタマの両側からは、捻じれた太い角が後方にそそり立つ、眼は……これも部屋を象徴する青。青白く燃えているかのような輝きを放っていた。まるで、頭の中にBGMが流れ出ているかのようだ。
 それも 爽快なものじゃない。おどろおどろしい、魔界に来たかのような不吉なBGMが頭の中を過ぎる。

 レイナも恐る恐る視線を凝らした。

 そして、それを確認する。……皆にも見えただろう。
 その巨体の頭上には《The Gleameyes》とカーソルが出ているのが。それだけで十分に解る。

 間違いなくこの層のBOSSモンスターだ
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