暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第72話 純真無垢
[1/10]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 そこから現れたのは《3つの影》だった。
 内2人は、夜の闇にでも鮮やかに浮き上がる白と赤の騎士服。言わずと知れず、双・閃光のアスナとレイナ。2人は左右に別れ、中心にいる人物に細剣を突きたてている。
 決して逃がさぬように……だ。

 その2人の持つ武器はアインクラッドで最も繊細且つ美麗な剣。……だが、その裏では一点を貫く、あらゆる防御を貫く獰猛で凶悪な武器でもある。そう一点突破に優れている刃なのだ。そして、攻撃速度も類を見ないと言われる程早い。最早逃げる事は叶わない。

 そして2人に連行されるかの様に……来たのは男。

 その男はかなりの長身。
 裾の長いゆったりとした前合わせの皮製の服。そして、つばの広い帽子。そして、闇夜でも月光が反射して光るのはサングラスをつけているからだろうか。その姿は、鍛冶屋と言うよりは、香港映画に出てくる兇手(ヒットマン)を思わせる雰囲気。……先入観がそう見させると解ってはいるのだが、限りなく黒の存在だ。例え、そのカーソルは≪グリーン≫だろうと、その本質は≪レッド≫に違いない。

 この時、キリトはアスナとレイナの2人を見て少し安堵していた。
 あの男の逃走を阻止する為にも、2人が一時的にもオレンジになってしまう事も覚悟していた。真相を知って、正義感の強い2人が逃がす筈も無いと思えるからだ。……だが万が一そうなったとしても、こちらにはリュウキもいる。
 2人で協力して七面倒くさいクエストに付き合うつもりだった……が、どうやらその必要もなさそうだと思ったのだ。

「……やぁ、久しぶりだね。皆」

 グリムロックは、静かに……そして低い声色で皆に言った。その姿を見たヨルコは涙混じりに……。

「グリム……ロックさん…… あなたは……あなたは本当に……?」

――グリセルダを殺して、指輪を奪ったのか。そして事件を隠蔽するために、更にこの3人をも消し去ろうとしたのか。

 言葉には出さなかったが、誰の耳にも聞こえたその問いに、この元《黄金林檎》サブリーダーである鍛冶師グリムロックは、すぐには答えなかった。
 アスナとレイナは、レイピアを鞘へと収めた。最早逃げないと悟ったからだ。仮に逃げたとしても、ここに居る2人から逃げられるとは、到底思えなかったからと言う事もあるだろう。

 その圧力から解放されたグリムロックは微笑が滲んだままの唇を動かした。

「……それは誤解だ。私はただ、事の顛末を見届ける責任があろうと思ってこの場所に向かっていただけだよ。そこの怖いお姉さん達の脅迫を素直に従ったのも、誤解を正したかったからだ」

 その言葉を、否定の言葉を訊いて、キリトは瞠目した。確かに、PoH達とこの男の繋がりの証拠は得られるだろう。だが、指輪事件の方は間違いない。システム的に言い
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ