第3章 しばしの休息 ローゼンリッター連隊 第8艦隊ローゼンリッター連隊本部
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ローゼンリッター連隊本部に入るなり、
いきなり連隊長のヘルマン・フォン・リューネブルク大佐が現れた。
「貴官かね?
新米薔薇の騎士は?」
いかにも貴族らしい顔つき、がっちりした肩幅、そして人を一発で殺せそうな鋭い目つき。
これがリューネブルク大佐であった。
いきなりのことであったので戸惑っていると、後ろからあのワルター・フォン・シェーンコップ少佐が現れた。
「大佐。彼です、例のヘンシェルの英雄君は
至近距離からの私のナイフを彼はうまくさけた、例のキャベツ君ですよ。」
このキャベツというのは同盟人が帝国人または帝国亡命人に使うジョーク兼半分本気の差別用語である。
すると大佐は
「なるほどな、シェーンコップのナイフを避けられるとはなかなかだな、だが私のは無理であろう!」
と言って、持っていたペンを私の眉間に直撃させた!いや、直前わずか1o位のところで止まった。大佐と私との距離は3,4mは離れていたと思うが一瞬にして間合いを攻めてきた。
とんでもないスピードだった。
「まあいい、これからの貴官の訓練次第でシェーンコップの青二才にだって勝てることは十分に可能だ。
貴官の入隊を歓迎する。」
と言って、きれいな敬礼をしてきた。
私は、一瞬遅れて敬礼を返した。
「貴官の名前を聞いておこう。
軍曹。」
「はっ。
エーリッヒ・フォン・シュナイダー軍曹であります。大佐!」
すると、リューネブルク大佐は顔をしかめて
「貴官はエルビィン・フォン・シュナイダー帝国軍准将を知っているか?」
私は、これまでにないくらいの衝撃を食らった。
なぜ、大佐は私の父の名を知っているんだ・・・・
「はい、知っています。私の父です。
ですが、もうこの世にはいません。」
すると大佐は
「私は、彼をよく知っている。彼は勇猛果敢な帝国軍の擲弾装甲兵士官だった。
陸戦の腕も一級品だった。しかし、あるとき彼は戦場に出てこなくなった。
彼に何かあったのか?」
私は、その場で叔父から聞いていた父のことをすべて話した。
大佐は
「そうか、残念だった。彼が私以外の者の手にかかって殺されるとは…
とにかく、貴官はこうして生きている。
父上のためにもこのローゼンリッターでバリバリやってくれ。
少佐。後は頼んだぞ」
と言って、書類をシェーンコップ少佐に手渡すなりオフィスの奥に行ってしまった。
「大佐はああ見えて情が深い人なのさ。
まあ、おれを青二才と呼ぶのはやめてほしいがな。
よし、こっちへ来い。」
と言って私は応接間で書類手続きを行った。
書類は、私の人事資料、ローゼンリッター連隊について等の事務的内容ばっかであった。
ここで、ローゼンリッター連隊について説明しておこう。
ローゼンリッター連隊とは「第442特殊強襲揚陸白兵戦連隊」と
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