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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第3章 しばしの休息 ローゼンリッター連隊 第8艦隊ローゼンリッター連隊本部
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いう正式名称を持つ白兵戦専門部隊である。
揚陸と書いてあるが、無論地上作戦では空挺降下作戦、特殊作戦、揚陸作戦、強襲作戦いずれも行う。
また、地上戦のみならず、宇宙艦隊戦では敵艦隊旗艦または指揮艦艇に直接強襲揚陸を行い敵の指揮統制を根本から揺るがす「特殊揚陸強襲作戦」も行う部隊である。
どちらかというと後者の任務色が強いためか、常に宇宙正規艦隊に所属しており、独自の対艦強襲揚陸艦20隻、護衛巡航艦25隻、補給・修理工作艦5隻を持つそれなりの規模の宙陸両用作戦部隊であった。
このことよりもっと重要なことがある。
それは連隊の全隊員約3000人と艦艇乗組員約1500人は全員亡命帝国人の子弟で編成されていた。
このことから、設立当初は政治的要因の強い部隊であったが今日では同盟軍最強と謳われる連隊に成長した。
何が彼らをそのように駆り立てたのか。
それは「差別」である。
亡命帝国人は同盟内で差別の対象に真っ先になる。
こうしたことからおのずと同連隊は激戦地に送られる。
当然死傷率も高まる。
これまでの同連隊の死傷率は実に455パーセント。
つまり一人4.5回以上は戦死または負傷しているということだ。
この数値以前に送られる先々で彼らが生き残るには必然と強くなるしか方法がなくなってしまう。
こうして、彼らは「同盟軍最強」の連隊になったのであった。
私は、そんな連隊に入隊したのであった。
しかし、入隊は2年後の宇宙歴791年である。
その前に私はやることがあったのだ。それは
「ハイネ線同盟軍統合士官学校 戦略研究科」への入校であった。
私の入校は宇宙歴789年12月ということであった。
士官学校からあらゆる戦術のテキストが送られてきたが、「宙陸両用作戦」のテキスト以外ケン中佐から教えてもらっていてすでに知っているもので面白くもなんともなかった。
ケン中佐は11月から士官学校の戦略研究科の教官になっていた。
もともと、戦略研究科は宇宙艦隊に勤務するようないわゆる艦艇乗りが行くようなところであったが全体の1割には陸戦科からの道が開けていた。
私は、12月1日の入校へ備えて1日1日をテキストの読み込みに使っていた。
そして、ローゼンリッター連隊本部への出頭から2週間後私は病院を退院した。
私は、第1艦隊の基地内にある官舎に荷物を移した。少しの間と思って荷物を少なめにしたものの(元からあんまりなかったが…)その日から士官学校から帰省してくるときの私の実家はその部屋になってしまう…
私がカードキーをかざして、部屋に入ろうとしたら後ろに見慣れた人影がいた。
ニコール・コリンズ3等衛生下士官であった。
するといきなり、
ケーキの箱を私に手渡すなり
「誕生日おめでとう! 確か、17歳よね!」
と言った。
一瞬何の事だかわ
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