第2章 ヘンシェル星系攻防戦 後編 生存率3.8%の真実
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
帝国軍の最後の総攻撃が始まった。
すでにヘンシェル星系区のうち我々のいるカーラ=テーベ2−1以外の惑星・衛星は陥落し、ほとんどの部隊は壊滅または、虐殺されていた。
これは後々の帝国軍の機密情報開示によって明るみに出ることであったが、帝国軍は自軍の兵站線確保のために捕虜にした同盟軍兵士のほとんどを虐殺していた。
敵はこのカーラ=テーベ2−1さえ落とせば同盟領侵攻への兵站基地と鉱山産出地を確保することとなる。これを防ぐために戦っていたわれわれであったが、我々の連隊の半数の兵士が戦死し、特に将校の戦死率は実に7割を上回っていた。
このため、ある中隊は戦場昇進した少尉が指揮を執っており、指揮下にある小隊の小隊長は半分が下士官残りの半分は兵長が指揮している有様であった。
しかし、もはや中隊といえるような戦力もなく1個中隊50名以下に減少している中隊もあった。
その中でも、我々第3中隊はケン・モトハシ少佐(ポイント3−B1の攻防戦時の戦功により昇進)の抜群の指揮能力と白兵戦能力のおかげで何とか現状150名以上を保っていた。
何も我々は逃げていたわけではないく、できる限り自信のある白兵戦へ相手を引きづりこみ、圧倒的な援護射撃下で敵に反撃の隙を与えることなく全滅させことに主眼を置いていたのでかろうじて敵にすきを与えることなく全滅を免れているのであった。
それでも50人近くが戦死したのを考えると、この戦いの一方的さがわかる。
0000時きっかりから衛星軌道上の艦隊からのミサイル、ビーム攻撃により我々は防空壕にもぐりっぱなしだった。砲爆撃は6時間にわたって行われた。
これにより地上防御陣地の8割を崩されたが、そんなことでは決して動じることのない我々である。そして、0500時私は帝国軍が前進を開始し始めたため、トマホークを持ち防御塹壕線で敵襲を待ち構えていたところレナ准尉から
「シュナイダー伍長!
カレン・マックリーニ2等狙撃特技下士官(軍曹)が負傷したので、代行で狙撃を行ってくれ!また、カレン2等狙撃特技下士官の指揮する第1分隊を貴官の指揮下に置くように!また、今から貴官は以上のことから、軍曹に昇進だ。
以上」
とヘッドセットから聞こえてきたのである!
私は衝動的に
「イエスッサー。」
と答えてしまった。
16歳で1個分隊指揮官!? しかも軍曹!!??
頭が混乱する中で、第1分隊の狙撃陣地へ向かった。
第1分隊の特級射手たちはM22 8.75o狙撃ライフルで帝国軍を狙撃していた。
このライフルはM15やM11と違って連射式ではなく単射・ボルトアクション式で実弾・レーザー弾とっちも使える非常に命中精度の高い狙撃銃であった。
分隊先任下士官代理のベイリー3等狙撃特技1等兵に現状報告をもらうと、
「第1分隊長代理にただいまな
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ