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元虐められっ子の学園生活
戻る日常と新たな依頼
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け頼んで自分は高みの見物を決め込む気でいるのだろう。

「話を要約すると、貴女の補佐をすると言うことで構わないかしら?」

「うん!そうそう!」

「まて!受ける気か!?この依頼を!」

今まで座っていた俺は勢いよく立ち上がって雪ノ下を見た。
雪ノ下は瞬間に目をつむり、俺に心情を悟らせまいとした。

「……これは私個人の依頼よ。貴方には関係がないわ。
それに、この手の依頼は私一人でやった方が効率が良いわ」

効率だと…?

「それじゃ、明日から宜しくね!」

そう言い残して出ていった三人。
残された俺たちは雪ノ下を注視する。

「……どういうつもりだ雪ノ下。
文化祭終了まで部活は中止すると言っていただろうに」

「言った通りよ。
今回の依頼は私が一人で請け負うの。
貴方達は各自の仕事をしてちょうだい」

そう言って逃げるように部室を後にする雪ノ下。

「………比企谷。
一体何があった?最近に関わらず、今日のアイツはおかしすぎる」

「………分からん。
いや、分かってはいる。だが、言うことは出来ん」

「ヒッキー……ごめん、あたしも」

「…………そうか。
すまん、今日は帰る…また明日な」

「……おう」「うん…」

心にもやもやしたものを抱え、その日は解散となった。
雪ノ下の様子の不審さに、その日の夜、俺はあまり寝付けずにいた。









――――――職員室。
翌日、俺は平塚先生に呼び出され、職員室内にある相談室へと訪れていた。

「単刀直入に言う。
鳴滝九十九に私からの依頼だ」

「………文化祭終了まで部活は中止になっています。
他でもない、雪ノ下が言い出したことです」

「それは承知している。
私は奉仕部の君ではなく、鳴滝九十九に依頼するのだよ」

初めてになるであろう平塚先生の依頼。
果てしなく不安が過る中、ふと、ピースが当てはまったような感覚に陥った。

「……文化祭実行委員ですか?」

「話が早くて助かる。
私の勘では今年の文化祭は荒れるだろう」

「そうでしょうね。荒れるついでにぶっ壊れるでしょう。
あの女が実行委員長なんですから」

「知っていたか…。
私からの依頼は実行委員の補佐として回ってもらいたい。
クラスには私から言っておく。生活もあるだろうがどうか容赦してほしい」

何だよそれ…。
何で俺が文化祭実行委員の手伝いをしなくてはならない?
それに生活だと?この期間中バイトを休めって言いたいのか?
やめてくれよ…今のところ余裕があるから大丈夫だろうが、油断すればすぐにでも破産できる自信がある状態なんだぞ…。

「嫌ですよ…俺にとってバイトは将来に安定した生活を送る
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