暁 〜小説投稿サイト〜
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ファントム・バレット編 〜守り人たち〜
疾走する本能 消える哀しみ
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研究者。

『桐ヶ谷……和希!?あんたは死んだはずじゃ……!?』
『その様子だと取り戻しているようだな。srrowが引き金を引いたあの三日間で』
『どうしてあんたがここにいる!?お前はあの時、彼女と……アキちゃんと共に殺したはずだ!』

 ユキの記憶はあの三日間で完全に戻っている。
 すこし、過去の話をしよう。アキの母が拳銃を向けた瞬間から桐ヶ谷和希は拳銃を取り出し、正確に心臓を撃ち抜くと、後ろにいた職員が怪人体に変異して父親を殺害、アキを人質としてこちらに来るようにと言った。が、しかし。

『まさかお前がダインスレーヴに選ばれるとは思ってなかったよ。あのショッカーの遺産に。オーバード・ウェポンに選ばれるとはな』

 そう、彼が研究資材として持ってきていたダインスレーヴが、ユキと適合したのだ。そして、ユキはそれを()()()()()()()()

『結果、血を求めたダインスレーヴが暴走、周辺をなぎ払うとともに人質ごと俺を殺害した』
()()()()

 途端にユキの目が鋭くなり、冷たい口調と化した。まるで何万回も何億回も殺戮を繰り返し、視線をくぐってきたそんな声で。
 
 そう、まるでただひとり戦った戦士のように。

『本郷か。お前も祈ったんだな。ま、それはこいつにとって呪いだと俺は思うがね?』
『茅場と俺の願った祈りは呪いでもある。そいつは選ばれずにsrrowが選ばれたようだがな』
『その祈りとお前の祈りは相性が悪いらしくてな。結局、やつを選んだよ』
『お前の贈り物よりも、哀しみの贖罪を選ぶとよ』

 その言葉を悲しく聞いた『本郷』は言った。

『……和希、お前は歪んでしまったな。花凛さんが死んでから』

 ユキの体、本郷の記憶、二人の自我。綿密に合わさったそれは、禁句を言ってしまった。

『……お前にわかるものかよ。ただ、それは言うな。次言ったら殺す。お前の自我ごと、この世界から全て消してやる』
『その時は、その時だ。俺はお前を全力で潰すよ、和希』

 背を向けて去ろうとする白衣の男は最後に言った。


『『The present day』と『Sunday of For giveness』。あいつに魅入られただけで、ここまで変わっちまうもんなんだな。さて、俺は行くよ。楽しみに待ってろよ、本郷、No.0。俺は全てを覆すぞ。この手に全て取り戻してやる。祈りを捻じ曲げて、他の最高傑作を捨てたとしても。あとおまけに情報やるよ。ハートとソロがGGO世界に入ったらしいぜ?

 情報と最高傑作。否、アシムレイトロイド。その言葉にユキは、いや、二人は気づき、思わぬうちに叫んでいた。

『待て、和希!!お前はまさか、
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