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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十九話 新たな一歩   ★
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とも握手を交わす。

「士郎とユーノには証言してもらう事があるからその時は頼む。
 フェイトとプレシアの処遇は決まり次第連絡するから」
「了解した」
「うん。ありがとう」

 リンディさんがユーノに近寄って少し小声で

「ユーノ君も帰りたくなったら連絡してね。ゲートを使わせてあげる」
「ありがとうございます」

 そんな会話をしていた。
 それにしても何度見ても人語を話すフェレットって結構違和感がある光景だな。

「それじゃ、そろそろいいかな」

 エイミィさんの言葉でクロノ達が一歩下がる。

「またね」
「またな」

 三人に見送られ、俺達は海鳴公園に戻ってきた。

「「「う〜んっ!」」」

 アースラの中とは違う。
 大地を踏みしめ、風を感じ、あまり好きではないが懐かしい太陽に光を浴び、身体を伸ばす。

「帰ろっか」
「ああ、送るよ」

 三人、いや二人と一匹で高町家に向かう。
 なのはも久々の家が恋しいのかその足取りは早い。

 高町家の門のところで分かれ、なのはが高町家の中に入るまでしっかりと見届ける。

「ただいま〜」
「なのはっ!」

 なのはの声と美由紀さんの驚きの声を聞きながら俺は踵を返し、我が家に帰る。

 我が家の敷地に足を踏み入れ最初に向かうのは、家の裏手にあるアリシアの墓。
 そしてアリシアの墓の前で帰りがけに買ってきた線香をたてる。

 アリシアの葬儀の後、アリシアは灰すら残すことなくその身体を失った。
 俺は魔法陣を描いてあった辺りの土を骨壷に入れ、月村に頼んで用意してもらった墓石に骨の代わりに納めたのだ。

「ただいま、アリシア」

 墓の前で手を合わせ、家の中に入った。

 この世界に来て住み始めたとはいえ懐かしの我が家の空気に肩の力が抜ける。

 だがあまりゆっくりも出来ない。
 やらないとならない事がいくつかある。
 一つはアリシアの墓の周りへ結界を敷く事である。
 もう一つが次元震やなのはとフェイトの戦いなどで何らかの影響を受けているであろう霊脈の状態を確認する必要もある。

 そして、なにをするよりも一番重要な問題なのが

「資金不足だな」

 この件の前にこの世界に来て日が浅かった事もあり鍛冶場も含めあらゆるものを用意し資金に余裕がない状態。
 さらに魔力の籠った宝石はアルトと遠坂から貰った二つを除いて純度の高いのは残っていない。
 一応、リンディさんから協力時における出費の宝石代としていくらか貰っているが正直宝石を補充するほどの余力はない。

 つまりはアレに手を出すしかないようだ。

 まあ、なにはともあれ明日から学校なのだからとりあえず家を掃除しよう。
 アースラにいる間に
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