暁 〜小説投稿サイト〜
エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第七話 エレンピオス小会議
[1/3]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
/???
とある早朝。キジル海瀑を見下ろす崖の上に、その者たちは集っていた。
「プレザ。確かに力を失っていたのだな」
「はい」
「すでに〈カギ〉もどこかに隠された可能性があると少し面倒だな」
「ごめんなさい。侮ったわ」
「あの雪ん子がマクスウェルと知っておれば、わしも〈カギ〉のありかを吐かせたのじゃがのう」
「まあいい」
部下たちそれぞれの危惧や反省を、快刀乱麻に許す重厚な声。
彼らは一糸乱れず傾聴した。それほどの引力を声の主――彼らの王は持っていた。
「今となっては奴らを泳がせたほうが都合がよかろう」
「ええ。ラ・シュガルの目を奴らに向けさせ、我らは静かに事を進めるのが得策かと。それと、アグリアからですが、奪われたカギを再び生成する動きがあるとか」
その時、一番に女が、崖下の異変を察知した。
「アル?」
朝靄にけぶる海瀑に現れたのは二人の男。片方はそれなりに長い期間、ア・ジュールから密偵に出していた傭兵だ。
「あれが報告にあった『仮面の黒い男』か」
「はい。間違いありません」
女と大男にとってはつい昨日に辛酸を舐めさせられた敵だ。女は想い人を、大男は娘同然の少女を、攫って行かれた。
彼らの私情を抜きにしても、〈カギ〉と最新型〈
増霊極
(
ブースター
)
〉を掌握する油断ならない男。
「さすがに話の内容まではここからは聞こえんな。プレザ、接近できるか」
「やってみるわ」
/Victor
「で? こんな場所に呼び出して何の用なんだよ、ご主人サマ?」
「ああ――」
背後の崖に集中する。――いる、な。1…2、3、4。内訳までは分からないが、一つ確かなのは、崖の上にはガイアスがいるという事だ。この隠そうともしない尋常でない覇気。少しでも戦場を知る者が悟れないわけがない。
「単刀直入に言う。アルフレド・ヴィント・スヴェント。密偵している全ての組織、政府、個人との関係を切って私たちに付け」
アルヴィンは息を呑んだ。本名で呼ばれたからか、提案か。両方か。
返答は、銃口。
甘いぞ、アルヴィン。本気で脅したいなら空砲くらい撃ってみせろ。それでは威嚇にもならない。
「アンタ……何者だ」
「
君
(
●
)
と
(
●
)
同
(
●
)
じ
(
●
)
く
(
●
)
、
君
(
●
)
の
(
●
)
元
(
●
)
い
(
●
)
た
(
●
)
国
(
●
)
か
(
●
)
ら
(
●
)
来
(
●
)
た
(
●
)
人間だ」
答えを渋る必要もあるまい。“これ”が意味を持つのはアルクノアだけだ。
「薄々気づいていたんじゃないか? 私の武器は
黒匣
(
ジン
)
製だ。リーゼ・マクシアで黒匣を持っているのも知っているのも『私たち』だけだ。違うか」
スカーフピンを外して投げる。アルヴィン
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ