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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第七話 エレンピオス小会議
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きにしたまえ。それだけで信用が買えるなら安いものだ」

 これでアルヴィンは確保できた。次はエリーゼだ。






/Fay

「え…残る、ですか…?」

 エリーの顔、ガクゼンとしてる、って感じのがしっくりくる顔。

 朝、アルと一緒にどっか出かけたと思ったら、パパは帰ってくるなりエリーに言った。――ニ・アケリアにエリーを置いていく。正確には預けるって。

『何で一緒に行っちゃだめなのー!?』
「そ、そうだよ、パパ。急にどうしたの?」
「この先の旅程で我々はサマンガン樹界を越えるルートを取るつもりだ。幼い君に樹界越えは厳しい。だから、樹界を越えた先で目的を果たした上で、君を迎えに来たい」

 〈ジュード〉がここで〈エリーゼ〉をどう扱ったかは知らない。でもパパは置いて行くって言う。正史の通りに進むには、エリーを脱落させられないから。

「わ、わたし、へいきですっ。タイヘンでも、が、がんばる、ですから。だからっ」
「だめだ」

 拒絶のコトバ。こうなったパパは誰の反論も受け入れない。きっとわたしやアルが言ってもムダ。

 エリーがうつむく。ティポさえ何も言わない。コトバにならないくらいショック、なんだろうな。

土霊小節(プラン)までに必ず迎えに来る。待っていてくれるか?」
「……ぜったい来てくれる、ですか」
「約束する」

 ……パパはウソツキだ。お姉ちゃんとした約束さえウソにした。だから「約束する」って言ったって100%信じちゃいけないって、わたし、知ってるのに。

「……ヴィクトルが、そう、言う、なら」
「いい子だ」

 パパは手袋をした両手でエリーの両頬を包んだ。

 止められない。わたしはパパのするヒドイことを止められなかった。

 若草色の両目から、ぽろぽろ、涙が落ちて。エリーはしゃくり上げる。カワイソウな子。おいで、ぎゅーしてあげる。

「それと、これを君に預けたい」

 あ! パパ、それ、〈クルスニクの槍〉の起動キー!

「これには、ある人の命が懸かっている。これをエリーゼには守ってほしい」
「わたしが?」
「誰にも知られず、誰にも奪われず。私はエリーゼにならそれができると思った」

 小さな円盤はパパからエリーの手に。エリーはまじまじと起動キーを見下ろしてる。

「私たちが迎えに来るまでに、それを一人で守れるくらいに強くなりなさい。そうすればきっともっと早く会える」
「はい!」

 起動キーを手放していいのか分かんないけど、パパなら何か考えてるよね。
 それより、よかった。エリーが元気になってくれて。

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