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ひねくれヒーロー
椿を見よ
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いなぁ


「・・・そりゃ、拷問部とかの雑用任務受けるせいだろ」

「今ではうちの班拷問部の癒しだぞ
 特にコン」


そりゃもう、万年寝不足部隊の拷問部に弁当やら茶菓子の差し入れまでしてるからな

しかも蜂蜜はシュロ自家製で妙に栄養が取れると噂される幻の甘味

そのうえ美人のイカリとちっちゃいコンの手作り

未婚の連中から可愛がられるイカリと既婚組みから息子のようだと可愛がられているコンだ


「・・・あの小さい奴か、確かイビキのお気に入りだったか?」


「アンコのお気に入りでもあるな
 ・・・本当、ドSに好かれる子だよ」


イビキ経由で差し入れの菓子が特別上忍へ回ってから、今では会うたびに菓子の催促をされている

よく頬を抓られているのを目撃する

ちなみに、うちの班はいつも誰か1人は甘いもの持ってる

私はあまり甘いもの好きじゃないから持ってないけどな

今だってほら、チョウジに飴やらガムやらチョコを分けている

市販品を持ち歩くのはシュロで、チョコ系統はイカリが、手作り系はコンの担当だ


「昨日もらったブランデーケーキがまだあるんだが、食べるか?」


食べやすいようにとスティック状に切られたものだ

こういうことに気を回すマメな子である


「お前、甘いもの嫌いじゃ・・・」

「酒をたっぷり使ってあるから食べれる
 むしろこれは酒の味しかしない」

「・・・美味いのかそれ」

「これが意外と・・・雪国なら毎日持ち歩きたい逸品だ」


残念ながら未成年には食べさせられないぐらい酒がキツイということか

酒好きの私と紅は喜んで食べる


「まじらず上忍、これから見舞いですか?」


傷だらけの強面男・・・森乃イビキが現れた

この時間帯にこいつが外を出歩くということは任務終わりだな


「あぁ、花でも持っていこうと思ってな
 ・・・お前、その手の甘栗甘の・・・」

「ええ、団子じゃなくて葛きりですがね
 これなら食えるだろう?」

手に持った袋を掲げられる

随分と仲良くなったものだ


「へぇ、本当にイビキのお気に入りだったのか」


アスマが心底驚いたように声を上げた


「コンだけじゃなくて油女や志村も、だがな
 六班全員うちの隊に貰えませんかね?」


なかなか成りたがる者がいない部署だ

人員の確保に忙しいらしい

確かに、六班みたいに嫌悪感を抱かない下忍はそういないだろう


「シュロは暗部に売約済みだよ
 イカリは養父の許可がないとダメだぞ?」


意外と子供に甘いからなあの親は

ちなみにシュロは兄トルネと同じく暗部の根に入ると
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