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銀河親爺伝説
第九話 第四次ティアマト会戦
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かべている。
「リメス男爵がな、惑星レグニッツァの大気に核融合ミサイルを撃ち込めって教えてくれたのさ。あそこの大気は水素とヘリウムだからな、爆発させてガスを噴き上がらせろって」
唸り声が上がった。なるほど、その手が有ったか。

「一瞬で戦局が変わったぜ。反乱軍は噴き上がったガスに翻弄されて大混乱だ。後は連中を叩きのめしてなんとか引き上げた。まあそれでも二千隻程は失ったな。上は勝ち戦と評価しているが実際は引き分けが良いところだろう。多少贔屓目で見て六分四分で有利ってとこかな」
爺さんが嬉しそうじゃないのは自分の力じゃ勝てなかった、その思いの所為かもしれない。或いは損害が予想以上に多かったという事か。それにしても核融合ミサイルを撃ち込むか……、リメス男爵は機転の利く男らしい。敵に回せば手強いだろう。

「それにしても惑星レグニッツァの大気を利用しろとは……、リメス男爵は出来ますな」
ミッターマイヤーが嘆息すると同意する声が上がった。爺さんが“ミューゼル”と俺の名を呼んだ。
「お前に宜しく伝えてくれと言っていたぞ」
「俺に?」
驚いた、何故俺に? 爺さんがニヤリと笑った。

「まあ貴族達に嫌われているのはリメス男爵もお前さんも同じだからな、誼を通じたい、そんなところじゃないか」
「誼か」
「敵に回られるよりは良いだろう」
「それはそうだが素直には喜べないな」
爺さんが笑い出した、冗談だと思ったのだろうか、本気なんだが。爺さんが笑うのを止めた。

「まあ冗談はともかくちょっと気になる事をリメス男爵から聞いた」
いやだから冗談じゃないんだ、爺さん。
「コルプト子爵が遠征軍に参加しているらしい。正確にはお前さんの艦隊に居るらしいぞ」
まさか、と思った。しかしロイエンタールとミッターマイヤーは驚いていない。事実なのか……。何時の間に俺の艦隊に配属になった?

「二人とも知っていたのか?」
俺が問い掛けると二人は顔を見合わせた。そして“はい”と肯定した。
「コルプト子爵は我々の前に現れてミッターマイヤーに復讐すると言っていました」
「……」
「御心配には及びません。戦場でならコルプト子爵など恐れるものでは有りません」
ロイエンタール、ミッターマイヤーの表情に不安は無い。しかし、後ろから攻撃されることほど危険なことは無い。

「コルプト子爵を外すことは出来ないかな?」
爺さんに視線を向けたが爺さんは“ウーン”と唸った。
「難しいだろうなあ」
「難しいか……」
「ああ、難しい」
爺さんの表情が苦しげだ。やはり難しいか……。

「ミューゼル、お前は軍上層部がコルプト子爵の狙いに気付いていないと思うか?」
「いや、それは無いと思う」
「そうだな、にも拘らずお前の艦隊に配属したって事は復讐を黙認したって事
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