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無欠の刃
下忍編
試練
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と笑った。

 「写輪眼のカカシ…噂通りみてぇだな」

 写輪眼。うちは一族だけに伝わる瞳術。いわゆる血継限界というものである。幻術、体術、忍術、ありとあらゆる術を見抜くことが出来、それを跳ね返しすることが出来る。また同時に、この瞳の一番恐ろしいところは、相手が使った術をコピーできるという事だ。

 そんな目玉があることに、驚いたタズナを見つつ、三人は内心で舌を打った。何せ、あの瞳の所為で仕掛けた罠が悉く見破られてしまうのだ。まったく、仕掛けかいがない教師だと思いつつも、三人は、カカシが何か言う前に卍の陣をとる。
 カカシ相手に容赦なくトラップを仕掛けている三人だが、それは奇襲だからこそ、カカシに攻撃できるのであって、自分たちが絶対に上忍に勝てる力量を持っていないことを、彼らは知っている。
 ただ、いつでもフォローは入れるようにしておこうと、腰から背中に鞘を移動させた瞬間、再不斬の体が霧に消える。

 「霧がくれの術」

 その言葉が聞こえた瞬間、カトナの目がせわしなく動いたかと思うと、霧の中に紛れる直前だった再不斬の姿をわずかにだが捉え、そして細められる。

 「気をつけて。チャクラが変な動きかたしてる。別の術行使中、…大技じゃない」

 カトナのそのチャクラコントロールは卓越しており、ゆえに、術にどのくらいの量を消費するかを、印ではなく、チャクラの流れで見抜くことが出来る。が、それは今までの経験…白眼や写輪眼など、相手のチャクラを見抜く人間を相手にしてきたからこその洞察力であり、相手の姿が無いと確認することはできない。
 消える少し前に確認できてよかったと思いつつも、小さくそう言ったカトナの声を聞き、カカシはとっさに霧のなか、相手が使っている忍術をコピーする。

 「咽頭、脊柱、肺、肝臓、頸静脈に鎖骨下動脈、腎臓、心臓。どの急所がいい?」

 同時にたたきつけられる激しい殺気。
 内臓が締め付けられ、心臓の音がうるさくなり、脳がかきまわされ、体が鎖で縛られてるような、そんな感覚の中、のほほんとした二人の会話が響き渡る。

「俺は腎臓だな。片方かけても、もう片方があれば機能できる」
「でも、肝臓のほうが直すの楽」
「それは医療忍者からしたらだろう。痛さ的には腎臓の方が結構楽だぞ。ってか、眼球貫いて脳を殺した方が、最短じゃねぇか?」
「眼球は鍛えられない、最大の人間の急所。でも、相手は大太刀だから、そこだけは狙いにくい。脳を狙うなら、ぶった切る、頭ごと」
「けど、この状況で大太刀を振り回す馬鹿はいねぇだろ」
「確かに。サスケのいうこと、正しい」

 いや、お前等なんて会話してんの!? というか、それをしたら、居場所が把握されるんだが?! と内心で叫んだカカシは、サスケとカトナがじりじりと自分の方に
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