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ロックマンX~朱の戦士~

作者:setuna
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第五十三話 Weapons Stockpile

 
前書き
オリハルコンを求めて、ルインがグリズリーの元に向かう。 

 
ハンターベースにルナが駆るハーネットカスタムが着いた。
彼女の乗るハーネットカスタムはレプリフォース大戦後、使い捨てられたハーネットを魔改造したことで、アディオンに匹敵する速度と、ハーネットの高い操作性を併せ持つ機体となった。
ルナがハンターベースに入るとエックス達が彼女を迎え入れた。

ルナ「おう、ハンターベースの諸君。お出迎えご苦労さん」

ヒラヒラと手を振りながら言うルナに、エックス達は苦笑した。

ルナ「で?そのエニグマとやらはどこにあるんだよ?」

ダグラス「あれがそうだ。」

ダグラスが指差した方向を見遣ると、空に向けられている巨大な砲身が見えた。

ルナ「あれが、ギガ粒子砲・エニグマか…100年前に建造されたのが幸いしたようだな。流石のシグマウィルスも100年前の骨董品に感染することは出来なかったようだな…しかし、オンボロ過ぎるぜ。曲がりなりにも貴重な大気圏外への砲撃が出来る兵器なんだから整備くらいしとけよ」

シグナス「それについては返す言葉もないな…」

彼女の言う通り、きちんと整備をしていればこのようにパーツを集める必要などなかった。
こちらの怠慢が招いた事態だ。

ルナ「まあ、今更言っても仕方がねえ、任せとけ。俺のプライドにかけて、エニグマを完璧以上の物にしてみせる」

拳を鳴らしながら言うルナに、頼もしい何かを感じたエックス達はエニグマのパーツを集めに向かう。

ルナ「待て!!」

エックス達を呼び止めるルナに疑問符を浮かべる一同だが、エックス、ゼロ、ルインに強化パーツを手渡す。

ルナ「これからウィルスまみれの外に出るんだ。そのウィルスバリアとウィルスバスターを持って行け。ウィルスバリアはシグマウィルスの影響を半減させ、ウィルスバスターはバスターに組み込むと実体化したシグマウィルスを破壊することが出来る」

その言葉に全員が目を見開いた。
これさえあればシグマウィルスへの影響を最小限に抑え、より安全にパーツの確保に向かえる。
だが…。

ゼロ「すまんが、俺にこれは使えんぞ」

バスターを失っているゼロはウィルスバスターを返却しようとするが、ルナは溜め息をつきながら言う。

ルナ「気づいていたよ。あんたバスターぶっ壊れたんだろ?だから代替えの奴を持ってきたんだよ」

そう言うとゼロに1つの銃を手渡した。
紅と白を基調とした銃。

ルナ「バスターショット。急ごしらえの携帯銃型のバスターだ。連射性を重視しているから威力は低いけど。俺も悪足掻きしてみた。あんたのZセイバーをマガジンにすることで強力なチャージショットを撃てるようにしてみた。ほら、そこにセイバーを嵌め込む場所があるだろ?」

ゼロ「ああ」

Zセイバーを嵌め込むと、エネルギーチャージが始まり、試しに放ってみた。
螺旋状の蒼いエネルギー弾。
弾速もエックスとルインと比べても遜色なく、チャージショットの威力はかつてのZバスターのチャージショットとほぼ同じ出力だ。
ZセイバーはXバスターやZXコンポジットと同様に高い拡張性を持ち、使い手のゼロ同様、無限の可能性を秘めているのだ。

ゼロ「悪くないな」

ルナ「ただし、それを使うとなるとZセイバーが使えなくなるし、Zセイバーを媒介にするチェーンロッドも同じだからな」

ゼロ「分かった。覚えておこう。」

バスターショットを腰に装着し、セイバーを背部のバックパックに戻す。

ルナ「それからトリプルロッドを渡しとく。」

ゼロ「すまないな」

ルナからトリプルロッドを受け取ると、外へと向かう。

ルナ「よし!!まずは今の段階で出来ることをやろうぜオッサン!!」

ダグラス「(オ、オッサン…)ああ、そうだな」

地味に気にしていたことを言われてショックを受けるダグラスであった。



































ハンターベースを出たルインは、グリズリーの武器密売の秘密倉庫に向かっていた。
倉庫にエニグマの補強パーツ、オリハルコンが存在する。
真夜中を猛スピードでトラックが走り、辺りに地面の土塊と騒音を撒き散らしている。

エイリア『暴走するトラックを追跡して。秘密の倉庫に辿り着くはずよ』

エイリアの通信に従って、ひたすらトラック上を駆け抜ける。
グリズリーが所有するオリハルコンは希少な金属で、国家と国際企業の間で高値で取引されている代物だ。
どういった経路で入手したのかは不明だが、それがこちらに渡れば、エニグマの強化に大きく関わる。
オリハルコンは現在1番硬度が高いセラミカルチタン合金よりも硬い。
それだけでなく、熱伝導率が極めて0に近いという、金属としては理想の性質を持っていた。
ルナによるとこれをエニグマの砲身の強化だけではなく、オリハルコンの性質をエンジンに応用することでダグラスが予想していた出力の3倍以上になると言う。

ルイン「にしても、グリズリーはどうしてオリハルコンを大量に所持してるんだろうね?オリハルコンはハンターベースにだってないのに」

貴重な金属を大量に所有しているグリズリーに対して疑問が浮かぶ。

エイリア『そうね…確か…戦力が集中しないように、レプリフォースやエネルギー研究所に預けられたらしいわ。100年前の過去の大戦では、1人の科学者が莫大な資金と資源、兵器を所持していたために起こった…再来を防ぐためにパーツが分散されたという説があるわ』

ルイン「へえ…とにかく急がないとね!!ソニア、力を貸して」

ソニア[うん!!]

ソニアの恩恵でセイバーとバスターの出力を上げて貰う。
トラックの動力炉は光線を放つ機能を併せ持っていたために、破壊は容易ではなかった。
ルインはゼロのようなパワーはないためにどうしても手数で攻めざるを得ない。

ルイン「ローリング…スラッシュ!!」

ZXセイバーを構え、空中で高速回転しながらの回転斬り。
ゼロの回転斬りとは微妙に性質が異なる。
ゼロは一撃の威力を重視しているのに対して、ルインは手数を重視している。
ミサイルが降りしきる中、床に着地すると同時に三連撃を動力炉に見舞うルイン。
何とかトラックの暴走を止めることが出来た。
暴走を止めたら止めたで、爆発のカウントダウンが始まる。
大破していくトラックを駆け抜けると、別のトラックに突っ込む直前に離脱した。

ルイン「あ…危なかったあ」

エイリア『大丈夫ルイン?この先に強力なエネルギー反応があるわ…気をつけて』

ルイン「うん…」

中は土壁で作られた要塞。
暴走トラックやメカニロイドが迫り来るが、ルインのフルチャージショットで灰燼と化した。
要塞を突き進むと、ふと見慣れたカプセルが視界を過ぎった。

ルイン「ライト博士?」

カプセルに近づくとライト博士のホログラムが現れた。

ライト『ルインよ。またしても大変なことになってしまったようじゃ…レプリロイドにとってウィルスまみれの現状は正に地獄じゃ!!今までのようにパーツとチップを作成するのはウィルスの危険があって不可能…安全な場所でプログラムを解析し、パーツを作成するのじゃ。エイリアとアイリスと言ったかな?あの娘達ならプログラムを解析出来るはずじゃ…』

ルイン「エイリアとアイリスに渡せばいいの?…分かりました。プログラムを受け取ります。」

ライト『このカプセルにはファルコンアーマーのフットパーツのパーツファイルがある。ファルコンアーマーはかつて君が使用したHXアーマーを参考にしている。このフットパーツを装着すれば自由に天を翔け、全身を纏うエネルギーフィールドで敵の攻撃を防ぎ体当たり攻撃を仕掛けることも可能だ。その名も“フリームーブ”』

ルイン「(つまり…今度は空を飛ぶアーマーって事だね。HXアーマー以上の空戦能力なんて最早何でも有りだねエックス…)」

カプセルに入るとパーツファイルを入手したルインは、ライト博士に頭を下げた後、グリズリーの元に向かう。


































そして秘密倉庫の最奥部に着いたルインは辺りを見回した。

ルイン「いない…?あの情報、デマじゃないよね…あの~!!すみませ~ん!!グリズリー、いるなら出て来て下さ~い!!」

原始的だが、他に方法がないために声を上げてみる。
すると、真上からグリズリーが現れた。

グリズリー「誰かと思って来てみたら、噂に名高いルインとは…何とも光栄なことだ」

ルイン「あなたがクレッセント・グリズリーですか?」

グリズリー「そうだ。ルイン、お前の噂は聞いていてな。同じレプリロイドとしてエックス同様に尊敬している。それで?一体俺に何の用だ?だが…、イレギュラーハンターが俺の前に現れる理由など1つしかないだろうが…」

闘志を漲らせながらルインにドリルアームを向けるグリズリーに対してルインはセイバーを下ろしてホールドアップの体勢を取る。

ルイン「戦いに来たんじゃなくて、あなたが所有しているレアメタルのオリハルコンが欲しいんです」

グリズリー「オリハルコン?」

ルイン「はい、えっと…今から100年前に建造されたギガ粒子砲・エニグマの強化に必要なんです。オリハルコンを砲身とエンジンに使えば、エニグマの強度と出力を大幅に上げることが出来る…市場取引価格の倍値に当たる対価も用意しました。つまり、客として来たんです。だから…売ってくれれば嬉しいなあ…って、足りないならお金を後程手配しますから…」

グリズリー「成る程な…」

確かにオリハルコン以上に兵器の強化を行うのに相応しい物は存在しない。
100年前のギガ粒子砲なら、最新鋭の大型兵器類に性能が大きく劣るだろう。
エンジンに応用すれば、熱伝導率がゼロに近いことにより、効率よくエネルギーを生み出すことが出来るだろう。

グリズリー「いいだろう。オリハルコンはあの奥の扉の方にある。好きなだけ持って行け。ただし…」

猛烈な勢いで繰り出されるドリルアーム。
ルインはその攻撃を察知すると瞬時に後方に跳躍し、まずはグリズリーの先制攻撃を回避した。

ルイン「何を…」

グリズリー「オリハルコンが欲しいなら、俺を倒してみろ。」

ルイン「私は戦いに来た訳じゃないんです!!オリハルコンさえ渡してくれれば…」

グリズリー「…俺は既にウィルスに侵されている…このままでは俺は狂うだろう。正気のあるうちに俺と戦ってくれないか?意識のないうちにお前と戦いたくはない!!」

ルイン「でも…」

グリズリー「…全て定められたもの…逃げることは出来ない…お前も分かっているはずだ。これも任務じゃないのか?さあ!戦ってくれ!イレギュラーハンター・ルイン!!」

ルイン「分かりました…イレギュラーハンターとして、あなたとの勝負、受けて立ちます!!」

その巨体に見合わぬ軽やかなステップで跳躍しルインに迫るグリズリー。

グリズリー「クレッセントショット!!」

グリズリーの豪腕から繰り出された三筋の衝撃波がルインを襲う。

ルイン「ハッ!!」

その衝撃波の弾道を見極めるとルインはそれをZXセイバーで掻き消した。
そしてバスターモードに切り換え、バスターの銃口をグリズリーへと向ける。

ルイン「ツインスラッシャー!!」

バスターから連続して巨大な衝撃波をグリズリーへと放つルイン。
レプリフォース大戦で得た特殊武器と必殺技のデータは殆ど損失してしまったが、少しだけ無事なデータが残っていたのだ。
その1つが、スラッシュ・ビストレオの特殊武器、ツインスラッシャー。

グリズリー「がはぁっ!!」

クレッセントショットを放った隙を突かれたグリズリーは回避出来ずに喰らってしまう…。
更にルインはダブルジャンプで跳躍し、落下の勢いを加算してセイバーを振り下ろす。

ルイン「はああ!!スカルクラッシュ!!」

しかしグリズリーはドリルアームでセイバーを受け止めた。

ルイン「!!?」

グリズリー「かつて俺は武器の調達のためにこのドリルアームを駆使して数多くの猛者に戦いを挑み、その得物を戦利品として奪い売りさばく事で利益を得ていた。その中にはお前のようにセイバーを扱う物もいた。その対策は既にしている」

ルイン「ああ、そういえばルナが言ってたね。グリズリーは武器ブローカーとしてじゃなくて、戦士としても一流だって」

グリズリー「ルナか…あのジャンク屋の娘の…」

ルイン「知ってるの?」

グリズリー「商売の取引相手の1人だ。あいつの造る武器は高性能のメカニロイドのジャンクパーツから造られているからな。」

そうして溜めた貯蓄を元手に政府軍やレプリフォース、各地の武装勢力或いは軍需産業などと提携し、自ら開拓した非合法のルートから大量の武器や兵器を横流ししたグリズリーは、今では世界に名を轟かせる屈指の武器ブローカーとして知られていた。

グリズリー「次はこちらから行かせて貰う!!」

ルイン「!!?」

目を見開くルインの目の前でドリルアームで即座に床面を掘削すると素早く地中へとその姿を晦ました。
地中への潜行能力があるのは、一部の陸戦型レプリロイドだけである。
そんな特殊な技能まで、彼はパーツ集めから入手したのだ。

ルイン「(機動力を補うための秘策がこれ…)」

グリズリー「土竜(もぐら)の真似事は見た目は格好は悪いが結構有効なものだぞルイン。覚えておけ」

ルイン「え!!?」

突如背後の壁から姿を現したグリズリーのドリルがルインの背を抉っていく。

ルイン「ああああああっ!!」

背中にまともに受けたルインは絶叫を挙げて倒れ伏す。
だがルインは直ぐさま体勢を立て直すとバスターを放ち、反撃を試みる。

グリズリー「っ…流石に油断ならんな」

しかし素早く顔を引っ込めたグリズリーにはギリギリの所で当たらない。
ルインの足元からドリルアームを構えたグリズリーが姿を現す。

グリズリー「おおおお!!」

ドリルアームがルインの肩を掠る。
流石に世界中に名を轟かせた武器ブローカーと言おうか。
武力、知力、財力…。
あらゆる力が試されるその世界で生き抜いてきた人物だけに、その実力は特A級クラスである。
しかも決して力任せに能の無い攻撃だけを繰り出してくる事をせず、自らの性能を最大限に活かす戦法を取ってくる強敵だった。
ルインは気を落ち着けてグリズリーの現在位置を把握する。
地中を掘り進み移動するその速度は背部のバーニアを併用しているためか恐ろしく速い。
しかも…。

グリズリー「うおおおお!!」

地中から大型バーニアを活かした突進を繰り出すグリズリー。
間一髪でかわすが、すぐに別の場所から突進を繰り出して来る。

ルイン「(速い!!)」

大型バーニアの恩恵で直線的なスピードは凄まじい。
更に地中の中にいるためにどこから出て来るのか分からない。
なら…。
全ての感覚を研ぎ澄ませ、グリズリーの気配を探る。
僅かに聞こえてくるドリル音。
発生源は自身の真上。
ルインはセイバーに炎を纏わせ、飛び上がる。

ルイン「龍炎刃!!」

崩れた天井から落ちてくるグリズリーの胸に袈裟懸けに、燃える刃が刻みつけた。

グリズリー「ぐおあああ!!?」

まともに受けたグリズリーは勢いよく落下する。

ルイン「や、やった…」

ようやくまともなダメージを与えられたことに笑みを浮かべるルインに対して、グリズリーも笑みを浮かべた。

グリズリー「流石だな…だが、俺も全ての手の内を見せた訳ではない。受けてみろ!!俺の最高の技を!!」

そう言って豪腕を翳すグリズリー。
先程放ってきたクレッセントショットの構え。
それと全く同じモーションだ。
放ってきたのも予想通り何の変哲も無いクレッセントショット。
しかし…。

グリズリー「メガクレッセントショット!!!!」

とてつもなく巨大な衝撃波。

ルイン「っ!!?」

凄まじいエネルギーに目を見開くルイン。
これではショットイレイザーで掻き消すことが出来ない。
不意を突かれたルインはまともにこれを受けてしまう。

ルイン「ーーーーっ!!」

受けたルインは悲鳴すら上げられずに倒れ伏した。
先程とは比べ物にならない巨大な衝撃波がルインを受け、身体に刻まれた傷跡から夥しい血液が噴出する。
しかし、ルインはセイバーを杖代わりにして立ち上がる。
それを見たグリズリーは感嘆した。

グリズリー「(流石は最強のイレギュラーハンターだ…だが…)」

これで終わらせると言わんばかりに再びメガクレッセントショットの体勢に入るグリズリーに対し、ルインはバスターを構えて突進する。

グリズリー「(我が身を捨てての勝負に出るか?面白い!!)メガクレッセント…」

ルイン「グランドハンター!!」

ドリルアームを振り上げようとした刹那。
がら空きとなった脚部に向けて、地面を滑るエイ型メカをバスターから放つ。
グリズリーはグランドハンターをまともに受けて体勢を崩す。

グリズリー「ぬぅ!!?」

ルイン「雷神撃ッ!!!!」

グリズリーの隙を見逃さず、腹部に電撃を纏わせた強烈な突きを繰り出す。

グリズリー「ぐあああああっ!!」

強烈な電撃を受けたグリズリーは苦痛のあまり絶叫する。

ルイン「これで…終わりだあああああっ!!」

チャージセイバーをグリズリーに喰らわせ、グリズリーを両断した。

グリズリー「ぐはっ…流石だ…」

地面に倒れ伏したグリズリーは満足げな笑みを浮かべながら、扉の奥を指差した。

グリズリー「あそこにある密売用の転送装置を使え…レプリロイドの転送は出来ないが、オリハルコンをハンターベースに転送することは出来る……」

ルイン「ありがとう…グリズリー……」

荒く息を吐きながら言うルインは、自身の簡易転送装置が壊れていることに気づいて、心中で溜め息を吐いた。
死期が近いグリズリーは最後に口を開いた。

グリズリー「お前があのゼロと並び称されたイレギュラーハンターなら…言っておくことがある……」

ルイン「え?」

グリズリー「今からでも遅くはない…ゼロをイレギュラーとして破壊しろ……」

ルイン「何で…」

仲間をイレギュラーとして破壊しろと言うグリズリーにルインは思わず目を見開いた。

グリズリー「奴は…危険過ぎる……奴はシグマ以上のイレギュラーだ…。今から大分前の話だが、かつてイレギュラーハンターだったシグマを素手で圧倒した紅いイレギュラー…それが奴の正体だ…俺の傷も奴に付けられた……この俺も赤子扱いされて…命からがら生き延びた後も、あの時のことを一時たりとも忘れたことはない…お前なら…出来る…奴を…ゼ、ロ…を破壊し、ろ…」

そう言うとグリズリーは機能停止した。
ルインはゼロがイレギュラーと言われても信じられず、それを振り払うように踵を返してオリハルコンが保存されている扉を開いた。 
 

 
後書き
グリズリー撃破。

特殊武器・必殺技入手。

ルイン特殊武器

クレッセントショット

エックスと同性能。
チャージ不可。

ルイン必殺技

三日月斬

ゼロとは微妙に性質が違う。
ゼロの技は一撃の威力を重点に置いているのに対し、ルインは手数を重点に置いている。

エックス特殊武器

クレッセントショット

原作に準ずる。

ゼロ必殺技

三日月斬

原作に準ずる。

ファルコンアーマーの変更点。
ファルコンアーマーはHXアーマーを参考にしたアーマーということになっているために、原作以上の機動力を誇る。 
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