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リュリュちゃん日記

作者:あちゃ
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ソルムンド暦177年9月23日(ソルムンド暦177年9月19日の出来事)

待ちに待ったお祭り当日!
私は朝早くから夕方まで、アルカパの町を全て回りお祭りを堪能しました。
至る所で行われている見せ物や出店、ラインハットの各地から集まった人々……
田舎者の私には全てが珍しく、面白い物ばかりで最高に幸せな時間でした。

しかしトラブルは夕方宿屋へ戻ってから起きました。
私達の部屋へ戻ると、閉めたはずの部屋の鍵が開いており、中に置いてあった荷物が全て盗まれたたんです!
お金とか貴重品は持ち歩いていたので、大損害にはならなかったのですが、私とデルコさんの剣と着替え、それとこの日記帳を盗まれてしまいました。

私達は直ぐにアルカパの町を警備している警備隊の詰め所に向かい、盗まれた荷物の捜索をお願いに向かいました。
でも「はぁ? 宿屋から荷物が盗まれた~? ははは、この時期にはよくある事だ。安宿をとったアンタ等の落ち度だよ! 諦めるんだな……」って言われました。

何ですかそれ!?
探そうともしてくれないのですか!?
わたし頭にきちゃいました。

でも私以上に怒ってたのはマリソルさんで、
「ちょっと! この町の警備隊が治安の悪化を放置してどうすんのよ!? 今すぐ私達の荷物を探して、犯人を逮捕しなさいよね!」

「部外者が簡単に言うな! この町は祭りの所為で人々が溢れかえってるんだ! 喧嘩や痴漢騒ぎ、器物破損に詐欺・恐喝など……我々だけでそれに対応しなければならないのに、お前等の落ち度で盗まれた物などに構ってられるか! 他の懸案を処理しているついでに、盗まれた物を見つけたら取り返しておいてやる! だから大人しくしていろ!」

「あ、アンタ達……今言った事後悔するわよ! ヘンリー様に言いつけてやるんだからね!」
「ふん! お前みたいな田舎娘が、ヘンリー兄王陛下と知己なわけないだろ! くだらん脅しはやめろ!」

「見てなさい……後悔させてやるからね!」
この時のマリソルさんの気迫が凄すぎて、何も言えませんでした……
でも……いくらラインハットに住んでいて、弟さんが兵士をしているからって、簡単に王様とかには直訴出来ないと思います……それとも何か伝手があるのかな?

仕方ないので渋々宿屋へ帰ろうと歩いていると、道の向こうから私の服を着ている女の子が居るではありませんか!
ダッシュで捕まえてデルコさんと共に詰問です!

すると女の子は泣きながら話してくれました……
アルカパから北に行った所に、レヌール城と言う廃城があり、其処を根城に盗人達が居るそうです。

私は武器と日記帳さえ戻れば文句はないので、私の服を盗人達から買った女の子は離してあげました。
怖い思いをさせちゃってごめんね。

それから直ぐに私達は簡単な旅の準備を買い込み、レヌール城へと向かいます。
携行食と薬草など……それと銅の剣を2本。

レヌール城へは2時間ほどで到着しました…
辺りは暗くなり、私は直ぐにでも乗り込みたかったのですが、デルコさんが深夜になるまで待機しようと言い、私達は森の中で仮眠をとる事に……
夜が明ける前の最も暗く、皆が寝静まる時に、忍び込んで奪い返すつもりのようです。
私も5時間ほど眠る事が出来、日中の疲れを回復する事が出来ました。



 
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