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魔法科高校の有能な劣等生

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影と零

 
前書き
前回の続きです。 

 
無月家、今、現在の魔法師ナンバーズの家系では最高クラスの家柄だ。
財力、知力、能力この三大原則を全て兼ね備えた一族でもある。
俺はそんな無月家の時期当主無月閻魔の息子である。

「よ、零!」

俺の影から人が現れる。

「影か人の影を使って出るなんて変な気分にはならないか?」

無月 影、無月家時期当主無月閻魔の弟の息子それが影だ
地面の俺の影を使って現れた能力は勿論魔法の力だ。

「変な気分?
なる訳ないだろ俺は影を利用して魔法を発動してるんだから」

それもそうだ影の魔法はどの魔法にも該当しない新種魔法の1つ影魔法
自身の創った影から自身を取り込み影から出て来る。
仕組みは影自体、よく解っていないらしい。
この魔法は特別な魔法、使う事は極力禁止され使った所を見られると罰が下る。
が、影は罰を怖がっていないのか誰も見ていなかったらすぐに影魔法を使う。
何時か天罰が舞い降りそうだな。

「で、今日は何のようだ?」

何時もどうでもいい用件で此処に来ることが多いが今日、俺は部屋でのんびりしたい所
用件がどうでもいい内容なら帰ってもらおう。

「零、お前、聞いたぜ」

「何をだ?」

「お前、政略結婚させられるそうじゃん(笑)」

情報が早いな。
いや、俺が鈍感なだけかも知れない。

「お前はいいのか政略結婚なんて?」

「言い訳ないだろ。
俺はまだ、そんな歳じゃないのに」

俺は今年でやっと12の若造
そんな俺が結婚?意味不明だ。交流を深めたいなら他の事で交流を深めろよ。
それが俺の心の中でとても今、言いたいランキング1位の言葉だった。

「いやいや零よ。
大昔は10歳やらで結婚してた奴もいたくらいだぜ?」

お前はどっちの味方だ?
閻魔かそれとも俺の味方か?
今の言葉だと閻魔の肩を持ってる気がするが?

「昔は昔、今は今だ」

それが当然の答えなのに友達は言えて父親には言えない言葉

「今も昔も変わんねぇよ。
お前はお前で俺は俺だ、したい事をすればいい」

お気楽な奴だ。
だからこそ俺みたいな奴と友達になってくれたのかもな。
今は敵同士みたいな感じなのに。

「お前はしたい事はないのか?」

「特に、ないな」

「そうか、俺は有るぜ!!」

そう言って影は俺の影を利用し魔法を発動させる。
影は影に取り込まれ姿を消す。
そして影は勢い良く俺の影けら現れた。

「俺は魔法師を育成する先生に成りたい!」

「先生?」

意外、いやこんな奴からは想像も出来ない回答だった。
魔法師を育成する先生、成るには相当の努力と知識が必要だか?

「ああ、皆が平和的に魔法を学べる魔法学校を俺は創りたい!!」

「いや、先生よりランク上がってるよ。
結構、上位に成っちゃてるよ?」

魔法学校の先生に成りたいなら理解出来るが魔法学校を造るとなると莫大な金が必要となる。
まず人員、土地、教科機材とまだまだ問題点は山程有るがそれを実現しようとなると何年掛かる事やら。

「夢は大きく持つ事が重要なんだよ零」

夢は大きく持つ事が重要?
今の俺にはとても荷が重い話だ。
俺は人が作ったレールの上でしか生きては行けない。それを踏み外すせばすぐに死んでしまうか弱い存在
だからこそ俺は命令に従う、どんな命令で有っても。

「俺に夢なんて無い」

「夢が無い?」

驚いた顔でこちらを見詰めてくる。
確かに一般的、俺位の年頃に成ると夢を持ちそれを叶える為に努力をする年だろう。
だが、俺にはそれすら存在しない。

「本当にやりたい事は無いのお前?」

真剣な表情で俺に聞く。
俺も少し頭を使ってみよう何かやりたい事はないか。

「思い付かん」

頭を悩ませ考えたが結局、何も思い付かない。
俺って結構悲しい人間なのかな?

「ま、思い付かないならいいや」

「いいのかよお前が振って来た話題だぞ?」

自分から言って負いて話を打ち切る影
そんな影が俺は少し羨ましい。
 
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