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魔法科高校の有能な劣等生

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時間が無い特訓しよう!

 
前書き
前回の続きです。 

 
特にやる事は無かった。
これが久しぶりに味わう暇と言う奴だろう。
ちょっと前までは暇が好きでゴロゴロとゴロゴロとベットの上で転がり二次小説を読む事が一番の幸せと
思っていた。
でも、今は違う。
今は魔法を使いたい、試したい。
そんな要望が俺の頭を渦巻きどんどん膨らんでいく。

(ここなら、誰にも迷惑を掛けず魔法の試し撃ちが出来るよな、)

当たりを確認し周囲に誰も居ない事を確認
ま、こんな時間に人が出歩くのも不自然だけどな。

CADを両手で持ち魔法を発動させる。
今回の課題は起動式を使わず魔法を発動する事が出来るか?
自分に出した課題は初めてやる事では無いがやってみると結構辛い物
だが、予選の相手はブルーム
油断や隙を付かれてはけして勝ち目が無いかもしれない。
そんな考えが俺を新たに突き動かす。

(ひ、久しぶりに練習するけど、意外にキツイ。)

起動式を使わず魔法を発動させる。
それは簡単に言うならば説明書を見ずにプラモを作る様な物
今迄、魔法を起動式ばかりで頼って来た俺にとっては苦痛極まりない。

地面に魔法の術式が展開された。
それは綺麗な光を放ちどんどん大きくなって行く。
ここまでは成功、そして本命の魔法を発動させる。
俺が発動させようとしている魔法は振動系魔法
単純な魔法の一つで標的にした物体を振動させる。
上手く活用すればマッサージにも使えてそこそこ便利なのだが少し間違うだけで標的になった物体を粉々に粉砕してしまう可能性が十分考えられる。

が、上手く成功したようだ。
魔法の術式が展開させた地面は少しだが、振動し草が揺れている。
そして地面に小さな亀裂が生まれる。

(ふー、上手く成功した。)

この程度の魔法なら術式無しで魔法を発動させる事が出来る。
結構ギリギリだけどね。
それでも久しぶりにやって初っ端で成功、なんだが爽快感MAX
汗もウザさMAXだが、今は成功の代償として受けっておこう。

(次は重力操作をやってみるか、)

それは自分でも予測していなかった言葉だった。
さっきの魔法の発動だけでもあれだけ苦労したのに行き成り難易度の高い重力操作
が、自分に嘘を付かないのが俺の特性の一つなので
うっかり自分が言った事も守る無月だったりする。

フーーーーと深く深呼吸
そして起動式を展開せず魔法の発動を試みる。
まず、最初に魔法の元と成る何かを頭に浮かべそれを組み上げていく。
無月の家系に連なる魔法、よって名前に無月と付いた一族した使えない重力操作
それらの魔法式は頭に何故かインプットされている。
魔法の術式を形に魔法の術式を形
忠実にゆっくりと的確に一つ一つを組み上げ魔法を発動させて行く。
地面に術式が展開され光を放つ。
今度の光は綺麗な色では無い。
黒くどす黒いまるで闇を形に表した色
それは無月の身体に纏う様にして光を放つ。
俺自身は、別に嫌では無い。
普通、こんな気持ち悪い黒い物体が身体に纏わりついたらと想像したら直ぐにでも振り払うだろう。
だが、俺は何故か安心する。
心から安心出来る黒い光、俺はそう思う。
これなら信じられる、この魔法だけは俺を裏切らない。
そんな感じが今の俺を駆け巡る。

そして魔法は発動された。
地面に窪みが出来、それはドンドン沈んて行く。
まるで蟻地獄だな、虫はいないけどな。

(成功したな、てか、あんまり疲労してない?)

さっきの振動系魔法の発動には苦労したのに今回の重力操作は余り疲労はせずに発動出来た。
起動式無しでやるのとやらないのではまた違いが有るのだろうか?
起動式を使うと余り疲労せずに楽に使える魔法
起動式を使うと発動は早いが疲労が激しく体力を消耗しやすい魔法
もしかしたら重力操作は起動式を使わずに発動すれば余り疲労もなく使える類の魔法なのかもしれないな、
が、魔法の発動時間はなんとかしたい。
起動式なしだと明らかに遅い。
それは鈍感な俺でも十分に理解できた。 
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