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ソードアート・オンライン stylish・story

作者:黒神
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第四十七話 デート

 
前書き
大変遅くなって申し訳ありません!!ではどうぞ!! 

 
「さてっと今日の服装はこんな感じで良いよな?」

修也が明日奈の見舞いに赴き数週間がたった。
修也は自分の赤を基本とした冬の私服姿を鏡と睨み合いながらボヤいていた。今日は直葉と付き合い初めてのデートの日となった。彼女は剣道部に所属していたため中々休みが取れなかったため修也も直葉もこの日が来るのを楽しみにしていた。
因みに修也と直葉が付き合っている事は和人と明日奈には話してある。和人自身は自分の妹が親友と付き合っている事に少し驚きの表情をしていたが修也の事を心から信頼しているため喜んでそれを了承した。明日奈に至っては自分を助けるために修也と和人と協力してくれた直葉が修也と交際してる事に大きな安心と信頼を寄せていた。なので・・・

「こんなダメな兄ですがよろしくね?直葉ちゃん」

と修也を誂うように直葉に促した。直葉も自分の心のワダカマリを取ってくれた修也と付き合う事は何よりの喜びみたいらしく、笑顔でそれを了承した。

「ったく。明日奈の奴もいくらスグがしっかりしてるからって俺の事を信用してなさ過ぎだろ」

修也は明日菜の誂いを思い出し、苦笑を浮かべた。
そして直葉との約束の時間が迫ってきた事を察すると約束の駅前に急いだ。

~~~~~~~~~~~

「これって変じゃないよね?」

修也が服装と格闘している最中、直葉も同じように鏡と睨み合っていた。

「修也さんとのデート・・・服が変だとか思われたくないもんね」

「お~い、スグ。そろそろ出かけなくて良いのか?」

直葉が次の服に手をかけた瞬間、和人が部屋に入ってきた。流石にノックもなしに入ってきた和人に少しビクッと来たみたいだ。

「お、お、お兄ちゃん!?入ってくるならノックくらいしてよ!!」

「わ、悪ぃ。まだ着替えてる途中なんて思わなかったから」

幸いにも下着姿を見られる事は無かったみたいだ。

「それにしても随分と気合入ってるみたいだな?スグ」

和人はベッドの上に置いてある服の数を見て軽くため息をついた。その数は少なくとも上下合わせて5セットはあるだろう。

「まあね。修也さんに変に思われたくないから」

「なるほどね。それならこの赤いのはどうだ?」

和人は赤を中心とした1セットの服に目をつける。
それは以前和人と一緒に意識が覚めていない明日奈の見舞いに行った時の服だった。

「それ?まあ、悪くないと思うけどなんで?」

「修也は赤を好んでるからな。多分あいつの事だから赤を中心としてると思うからな。同じ色で好印象だと思うぞ?」

「そうなんだ。やっぱり男の人から見ても同じ事って嬉しいの?」

「それはそうだろう。好きな人と一緒って言うのは嬉しいと思うぞ」

和人の説得もあり、直葉はこの赤服を着る事にした。そして時間が迫ってきていた事に気づくと急いで集合約束をしていた駅に向かった。

~~~~~~~~~~~

修也は直葉より逸早く駅に付き二人分の往復券を購入すると直葉の到着を待っていた。

「さてっとスグはどんな服を着てくるんだろうな」

修也は自分の頭の中に色々な服装姿の直葉を思い浮かべながら彼女の到着を待っていると・・・

「修也さ~ん」

直葉の声が聞こえ一旦思考を止めると声がする方へと顔を向ける。

「おっ!」

修也は直葉の姿が見えるとその姿の声を漏らす。
その服装が直葉にとても似合っている事もあるが何より自分と同じ赤を中心とした服を着ていた事にもあるみたいだった。

「お待たせしました、修也さん」

「気にすんなよ。待っていたって言ってもほんの10分位だからな」

修也は直葉の頭をポンポンと軽く叩き、気にしていないと言う事を告げた。そして・・・

「それよりその服、俺と同じ赤だな」

「変・・・ですか?」

和人には似合っていると言われたが修也本人には初めて見せる服なので彼女自身には少し不安があったみたいだったが。

「いいや。寧ろすごく似合ってるぜ?」

修也にとってもそれはとても似合っていると思わせたので問題はなかったみたいだ。

「そうですか!良かった。それに修也さんの服もとても似合ってますよ」

「そう言ってくれると嬉しいね。んじゃ、行こうか?早く行った方が色々楽しめるからな」

~~~~~~~~~~~

二人が電車に揺られ一時間後、目的地であるテーマ・パークに到着した。このテーマ・パークはつい最近出来たらしく、バーチャル空間による様々なアトラクションを楽しめるため人気が絶えないと言う。

「さてとまずは何から遊ぼうか?」

「色々ありますから迷っちゃいますね」

二人は入場券とフリーパスを購入した際に付いてきた案内パンフレットを開き、面白そうなものはないか見てみると修也が逸早くそれに気づく。

「なあスグ。この【デビル・ハンター】ってやつに行ってみねぇか?何だか面白そうだぜ」

修也に勧められそのアトラクション内容に直葉も目を通し、面白そうと感じたのかそれに同意した。

「面白そうですね。行きましょう!!」

歩く事数十分後、目的のアトラクションに着くと係員にフリーパスを見せ、中に入ると薄暗く、大きなモニターなどがあり、まるで作戦など決める【ブリーフィング・ルーム】のような広間に出た。そしてモニターの前には武器のような物が数種類置いてあった。

「ここで説明があるんでしょうか?」

「みたいだな。武器みたいなものも有るし間違いないだろう」

二人が色々観察してるとモニターが光り、そこに年をとった軍人の司令官のような男性が座っいた。

『良く来てくれた。これから諸君らに重要な任務を発表する!心して聞いて欲しい。認めたくない事だが我々の重要となる拠点が悪魔共に占拠されてしまった!!今回の任務は【拠点の奪回】及び【悪魔司令塔の無効化】となる。調査班の報告によると悪魔達はグループで行動している事が分かり、諸君らによる少数精鋭部隊を編成する事になった。私からの説明は以上だ!さあ武器を取れ!!そして進め!!勇敢なる戦士達よ!!』

そう言うとモニターが切れ隣の扉のランプが光り始めた。恐らくミッションが開始された事を意味しているのだろう。

「要するに相手の親玉を倒せってわけか。さてと武器はっと」

二人は並んでいる武器を見て自分に合った武器を取った。

「私は当然【片手剣】を使います!!」

「なら俺は【双拳銃】と行きますか。これでスグのバックアップも出来るしな」

直葉は日本刀の形をした片手剣を選び、修也は自分も剣を選ぼうと思ったがもしもの時を考えバックアップも出来る黒と白の二丁ハンドガンを選ぶ事にした。
そして最後にバーチャルには欠かせないアイ・マスクをつける。これによってデータ化された悪魔が襲って来るように見え、それを倒していくのがこのアトラクションなのである

「それじゃあ。行きましょうか?修也さん」

「ああ。行くぜ、アイボリー・エボニー」

修也はクルクルと両手の人差し指で銃を回しながら答えた。

~~~~~~~~~~~

二人は自分のスキルを活かしてドンドン奥へと進んでいった。道中の敵は数は多かったものの鋭い攻撃みたいなものはなかった。素人なら数で圧倒されそうだが幾場の修羅場を潜って来た二人とっては烏合の衆と言っても過言ではなかったみたいだった。

「数だけ多くて大した事なかったな」

「私は剣道をやっていましたから少しは自信がありますけど修也さんって銃を握ったのって初めてですよね?どうしてそんなに上手く当てる事が出来るんですか?」

「しっかりと狙ってるからだな。スグが前で敵の気を引いてくれるから俺が確実にヘッド・ショットを撃てるんだぜ?」

スグが前に出て、あわよくば自分が倒し、敵の気を引くとそれを修也が悪魔の弱点である頭を確実に狙っていたため二人の連携はかなり良いみたいだった。
二人がそうこう言っている内にボス部屋についたみたいだった。そしてゆっくり開くとそこには一体の翼を持った悪魔が大きな鎌を掲げながら立っていた。

「これで最後みたいですね?」

「みてぇだな。んじゃ行くぜ!!Let's rock(遊ぼうぜ)!!」

悪魔は二人に反応し斬りかかったが直葉が反応しそれを剣で受け止める。そして修也がその隙にレーザー弾を叩き込もうと構える。

「Be gone(失せろ)!!」

放った修也の銃弾はそのまま悪魔を貫こうとしたが反応が早いのか直葉から離れ、距離を取った。

「反応が早いな。流石はラスボスって感じだな」

「どうします?これじゃやられもしませんけど、倒せもしませんよ?」

「何。作戦はあるさ。少し危険だがな」

修也は頬を少し描きながら作戦を伝え、それに実行した。悪魔が斬りかかるのは当然のアルゴリズム、しかしそれを受けるのは直葉ではなく修也だった。

「くっ!!」

修也は拳銃をクロスさせ、鎌の刃を防ぐと・・・

「今だ!スグ!!」

「はい!!」

修也の背後から直葉が悪魔の懐に飛び込み、一閃を叩き込もうとするが悪魔はそれにも反応しバックステップでそれを避けるが今回はそれだけではなかった。
避けた先には修也が銃口を悪魔の頭に向けて銃をクロスした状態で構えていた。

「決め台詞は?」

「Jack Pod(大当たり)!!」

~~~~~~~~~~~

その後デビル・ハンターのアトラクションを終えた後は色々なアトラクションに赴き、時間も押してきた為最後に観覧車に乗る事にした。二人は向かい合うように座る。

「今日は楽しかったな?スグ」

「はい!修也さんと楽しい時間を過ごせました!」

そう言うと直葉は外の景色を見ながら自分の考えを口にし始めた。

「修也さん。実は私VRMMOって大嫌いだったんです。お兄ちゃんを・・・家族を攫っていったものだと思っていました」

そう考えるのは当たり前の事だろう。たかがゲームと思われたSAOがデス・ゲームになりさらに家族を奪われた事に怒りを抱えるのは当たり前の事だった。

「でも最近ではそう思わなくなりました」

「ほう。何でだ?」

「VRMMOにはリアルにはない物があります。そして何より・・・」

そう言うと直葉は修也の隣に座り、自分の頭を修也の肩に乗せる。

「修也さんと出会えたからです。もし私がVRMMOに触れてなかったら修也さんと出会う事もなかったし、こんなに好きになる事もなかったと思います」

「おいおい。そんな言い方だったらまるで俺を好きになったのが間違いだったみたいに聞こえるぞ?」

言い方が悪かったのか修也は少し顔を顰める。
彼本人は気にしていないみたいだったがホンの出来心みたいだった。直葉は慌ててそれを訂正しようとする。

「あっ!ゴメンなさい!!」

「ダメだ。許さねぇ。罰として・・・」

「修也さ・・・ん!?」

直葉が言い切る前に修也は直葉の顎を上げ、唇を程よい位置に持ってくると自分のと重ねた。直葉はいきなりの事で少し頭が混乱したがすぐに気を持ち直し、目を閉じる。
そして二人はゆっくり離れる。

「さてと。本当ならもっと過激な事をやっても良いんだが。これ以上は流石に不味いからな」

「!!?」

修也の発言に何を想像したのか直葉の顔が真っ赤になり、頭から湯気が出来てきた。

「ん~?何想像してんだ?スグ。もしかしてそういう事に興味あるのか?」

「もう!!セクハラですよ!!修也さん!!・・・でも、ないって事はないです」

「なるほどね。分かった」

そう言うと修也は直葉の耳元で呟く。

「今日の夜。アルンに来な。この先忘れられない夜にしてやるよ」

アルンというのは勿論ALOの事だ。
ALOは閉鎖されてしまったが和人が須郷と決着をつけた後、茅場から【世界の種子『ザ・シード』】と言う物を受け取った。これは簡単に言うならば自分のパソコンの中にバーチャル世界を作ることが出来るものだった。これによりALOを始めとする色々なオンラインゲームが再び活動を始めたというわけだ。
修也はそのALOで直葉に何をしようとしてることは間違いなかった。そしてその後二人はもう一つの世界で熱くなったとみたいだった。
 
 

 
後書き
次回が最終回になります!!そして夜の描写が見たいと言うのであればそれも書いてみようと思います!!

残り少ないですが最後までよろしくお願いします!!感想と指摘。よろしくお願いします!! 
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