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リメイク版FF3・短編集

作者:風亜
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戦士達の休息

ルーネス「ひゃっほ~♪」  ────バシャアァン


イングズ「いきなり飛び込むな、危険だろう」

アルクゥ「うわあ、さすがに広いね、サロニアの温泉浴場……!」

ルーネス「しかも貸し切りだもんなー! アルスはいい王さまなるぜっ」

 ────バシャバシャバシャッ

イングズ「泳ぎ回るな。全く………子供だな」

ルーネス「おぉ~いレフィア~、そっちはどおだ~?」

レフィア「な、何よ、いきなり呼び掛けないでよ、ビックリするでしょ! 大体こっちは1人なんだから………。それに何よ、石壁で仕切られてるっていっても、上の方は少し隙間あるじゃないの……! 誰かそこから覗いたら、承知しないわよ! 特にルーネス、あんたねっ!」

ルーネス「誰が覗くかよ!……ひんにゅーなんて」


レフィア「今、何か云った!?」


ルーネス「云ってましぇ~ん」


アルクゥ「ノーチラスがちゃんと整備されるまでゆっくりして下さいなんて……、アルスに気を遣わせちゃったな。これからアルスも大変なのに────」

イングズ「城の者達が、きっと支えてくれる。……我々も成すべき事の為に、休める時に休まなければ」

アルクゥ「うん……、そうだね」


ルーネス「それもそうと……、いぃ体してんなぁイングズ。やっぱ兵士だから鍛え方違うんだなー! ……うわっ、かって~?!」

イングズ「おい……、勝手に触るな」


ルーネス「へ? "かって~"だけにっ?」

イングズ「 ……… (イラッ)」

ルーネス「ぶがぶがぶが …… っ!?」


アルクゥ「あぁ、イングズ!  ルーネスの頭をお湯に沈めちゃダメだよ~?!」


レフィア「あんた達、何やってんだか………」


ルーネス「───ぶはっ!? アルクゥなんか、あんまひ弱な感じ変わってないよな?」

アルクゥ「そんな事、ないよ!  僕だって、少しは……。そういうルーネスだって、イングズに比べたら全然だよ!」

ルーネス「なんだと、このっ!」


アルクゥ「わわ、顔にお湯かけないでよ~……!?」


イングズ「はぁ……、ここは遊び場ではないんだぞ」


レフィア「あ~ぁ、そっちの方が楽しそうね~……」


ルーネス「ならレフィアもこっち来いよ~!」


レフィア「ば、バカね! 行くわけないでしょ!?」


ルーネス「なぁ! みんなで誰が1番風呂に入ってられるか、勝負しようぜ!!」


レフィア「はぁ……!? 何でそうなるのよっ」

アルクゥ「というか、僕もうのぼせてきてるんだけど……ここのお湯、結構熱いよね」

ルーネス「何だアルクゥ、だらしないぞ! まだまだこれからだぜっ!」

イングズ「……お前も既に、顔が紅いぞ」

ルーネス「なに~? そういうイングズこそ……って、あんま顔色変わってないな??」

イングズ「フッ、これしき………耐熱訓練に比べれば何でもない」

ルーネス「どんな訓練だよ………」

レフィア「あーもう、悪いけどあたし付き合ってらんない!………先上がるわね~」

ルーネス「あ、ズルいぞレフィア! それって負けだからなっ!」

レフィア「はいはい、負けでいいわよ。あとは男子共でやって頂戴! 先に部屋で休むわね~」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


アルクゥ「────うぅ~、僕そろそろ限界……! もう上がるね………」

ルーネス「アルクゥも落ちたか………、これでイングズとサシの勝負だなっ」

イングズ「フッ、お前も今の内に上がっておいた方が身の為だぞ」

ルーネス「へん、そのセリフ………そっくりそのまま返してやるぜっ」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ルーネス「な、なぁ……、そろそろ上がんにゃい? いっしょに────」

イングズ「それでは勝負にならないだろう、上がりたければお前が先に上がれ。私はその後で充分だ」

ルーネス「う、うわ、涼しい顔してるし……?! ならおれもまだまだ~~っっ」

イングズ「───ルーネス、お前茹でダコのようだぞ。無理せず上がったらどうだ?」

ルーネス「へ……、へーきらっつの! そう云って勝つつもりなんらろ~、しょの手にわ乗らにゃいぜ……っ」

イングズ「呂律が回らなくなっているな……。もういい、私が先に上がろう」

ルーネス「それじゃしょおぶににゃらにゃいらろ……?! おれひゃまらまきぇてらい~~………ぶくぶくぶく────」

イングズ「なッ、おい、沈むな……! しょうがない奴だッ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 ──── (…ネス…… ルーネスさん起きて……! わたしはここに居ます。起きて くれないと困りますよ………) ─────

ルーネス「 ────んにゃ? え、りや………? えりやのカオ、ちかい……。やっぱキレイだなぁ~……。スキだ~、えりや~~……!!」

────ガバァッ

イングズ「何す……ッ、抱き付くな……!?」


ルーネス「き~~す~~」


イングズ「 ──── お前は茹でダコのまま湯の中に沈んでろ、この大馬鹿もの!!」


バッシャアァン ─────


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ルーネス「………おれ、何かしたっけ? なんでイングズ、機嫌悪いってぇか何もしゃべってくんないんだ??」

アルクゥ「さぁ……、僕とレフィアにも話してくれないんだよね。1人戻って来た時にはルーネスが勝手に溺れてるってひと言だけ答えて、僕が一応様子見に行ったら仰向けで目を回して浮かんでるのを発見したんだ」

レフィア「イングズって無口になるとやっぱ怖いわねぇ。あたしとアルクゥに話せない事したんじゃないの、あんたっ?」

ルーネス「そう云われても覚えて……? ぁ、えりあ………じゃない、キレイ……、じゃなくもないけど、すき……、だき………す??
────あぁ゙~~っ、やっちまったか~~?!」

イングズ「してない! 断じてッ!」


アルクゥ「え……? 二人共、何のこと?」


レフィア「野暮、ねぇ。ふふ………どうなのかしら、ほんとのとこ」




END 
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