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魔法少女リリカルなのはANSUR~CrossfirE~

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ANSURについて。その2だ~byルシル~

ルシル
「さて、ANSURについての三回目だが。あまり紹介するようなことはないんだよな」

シャル
「そんなこと言ってないで、ちゃんと探してよ。私も安心して過ごせないじゃん」

ルシル
「シャル・・・! あぁすまん。そうだな。では、5th Episodeで色々と出てきた単語の説明というこうか」

シャル
「そうそう♪ えっと、これで最後になるかもだから、なるべく私が紹介したいなぁ~なんて」

ルシル
「遠慮することはない。君がこの第三章の主役なんだ。なら、最後まで君を私たちに魅せてくれ」

シャル
「ルシル・・・。うん、ありがとう、ルシル。それじゃさっそく!」

魔族:
人間などが存在する表層世界とは別の裏層世界に棲まう存在たちのこと。
人型の魔族は魔人と称され、獣型の魔族は魔獣。そのどちらでもない、肉体を持たない無機質な存在でありながら生きている魔族のことを幻想一属と称す。

シャル
「このエピソードでバンバン出てきた魔族っていう奴らね。魔族は、人間たちの住む表層世界っていう次元とは違う、裏層世界・魔界に棲んでるの」

ルシル
「いや、まずは表層や裏層などの説明をやった方がいいんじゃないか?」

シャル
「えっ、そこ? どうしよう、正直な話、私ってバカじゃない? 生前、そういう話は聞いて知ってたけど、それを理解してるわけじゃないんだよ。そういう知識なら、私よりルシルの方が詳しいんじゃない?」

ルシル
「次元というのは11個あるんだが。私たち人間が存在し、知覚し得るのは4次元までだ。魔界や天界が存在しているのは、10と11の次元と提唱されている。
私たち当時の魔術師たちは表や裏などと区別しているが、詳細は未だに不明なんだ」

シャル
「ということらしいの。まぁ魔界っていうのはどこに存在してるのか分からない次元にある世界ってこと。そう思っておいてね♪」

ルシル
「そういうことだな。そのわけの分からない世界・魔界に棲んでいるのが、またわけの分からない魔族と呼ばれる存在である、だ」

シャル
「難しい話はもういいよ。えっと、魔族の種類についてだね。私たちのような人型の魔族を魔人っていうんだけど。人型だからかな、頭が良いの。個体によっては人間以上の頭脳を持ってたりすんだよ。しかも基本の戦闘能力が高いのなんのって」

ルシル
「魔術師ランクに換算すれば、最弱でSS、最強でEXくらいか」

シャル
「その上知恵を回るから、本当に超厄介なんだよね~。んで、獣型の魔族を魔獣って呼ぶんだよね」

ルシル
「その魔獣属には様々な種類があるんだ。普通(四足歩行で狼や猫など)の獣種の他に、竜種、鳥種、海種(魚や貝など)、虫種(文字通り)などなどだ」

シャル
「基本おバカさん。本能に忠実だから、それほど強くない。まぁ竜種や獣種の最高位は賢いし強いしタフだし、あんまり戦いたくないよね」

ルシル
「そうだなぁ。アイツの強さを思い出すよ。フノスですら勝てなかったからな」

シャル
「あはは、そうそう。で最後は、もうわけの分からない幻想一属ね。
金属のような奴に宝石のような奴、炎の塊である鳥や雷の塊の馬、自我を持つ砂漠や湖や森などなど。
個形じゃない奴は基本不死身なんだよ。だから、幻想一属は魔術師でもまず勝てない連中ばっかってわけ」

ルシル
「大戦時、幻想一属が二体も居たんだ。一体は斃せたが、もう一体、自我を持つ砂漠ネブソノフスには結局勝てなかった」

シャル
「でもネブソノフスって味方って感じでもないんだよね。同盟・連合の魔術師を無差別に捕食してたしさ。ま、最期はラグナロクに巻き込まれて死んだから、もう存在してないんだけどね」

ルシル
「ラグナロクでないと死なないという、ある意味最強だったな」

シャル
「まぁね。さてと、魔族の種類は大体こんなとこだね。そんじゃ今度は――」

魔界:
魔界は四階層に分かれており、下の階層にいくほど能力や知能などに優れた魔族が棲んでいる。
上層は、召喚獣が多く棲まう階層で、よく人間の召喚魔術師に呼び出されている。
中層は、悪魔など表層世界に様々な害を及ぼす存在が棲まう。
下層は、様々な種の魔族の上位種が多く棲んでおり、完璧な秩序維持に力を注いでいて、中層の魔族の悪行に対する抑止力として活動している。
最下層は、精霊と同等の力を有する魔人や幻想一属などが国を構え存在している。

シャル
「――魔界の在り方だね。上層は、説明にある通り召喚獣の棲み処だね。基本的に穏やかな性格で、人類に対してもある程度の理解を持ち合わせてくれるんだ。
でも中にはメンドーな奴もいて、召喚した主が自分の仕えるに相応しくない奴って判断したら、召喚者を食べちゃったりするんだよね」

ルシル
「そういうのも居たな。だから召喚者は細心の注意を払わなければならないんだ。
次は中層の説明だ。よくおとぎ話などに登場する悪魔や堕天使(元戦天使ではない)や悪霊などが棲んでいる。
よく表層世界に出てきて、人間を誘惑し堕落させ、最終的にエサとして食す。まさに人類の敵」

シャル
「今回のエピソードで出てきたゲヴァルト・ゼーレ族も中層の悪魔ね。メノリアやアルトワルドも中層の魔族なんだけど、その二体の意思は、これから説明する下層の魔族に通じてるの」

ルシル
「というわけで下層の説明だ。豊富な種類の魔族(しかも上位)が棲まう階層で、魔界の秩序と平和を重んじる連中が多い。
だからか中層の魔族に対しての抑止力として動くことが多く、現に下層から中層へと魔族を送り、秩序維持をさせるという干渉をしている」

シャル
「そういうこと。メノリア族とアルトワルド族は、下層から来た魔族の影響で良い奴になってるの。だからか中層での位階はさほど高くない。でもそれ以上に下層での評判が良いの」

ルシル
「そして最後に最下層の説明だ。一言で言えば、そこは魔界だ」

シャル
「魔界だ。って、実際に魔界なんだし、なにを当り前なことを言ってるの?」

ルシル
「そういう意味での魔界じゃない。魔界としての本来の在り方であるとでも言うのか。
人間が恐れるイメージ通りの階層ということだ。上層・中層・下層はヌルい方だ。
最下層こそが本当の魔界と言える。それほどまでに強大な魔族が多く存在し、国を作り、生きている」

シャル
「あーなるほどね。なんとなく分かるかも。まぁルシルと違って行ったことないから分かんないけどさ」

ルシル
「本当に恐ろしいところだったぞ。魔術師としても守護神としても通用しないような魔族が居るからな、最下層には。
実際、守護神として戦った私は、最下層の魔族に負けているしな」

シャル
「知ってる。これから紹介する、最下層の支配権のトップだよね。試合という形で戦って、そんで負けたんだよね」

ルシル
「さすが正真正銘の神属と真っ向勝負で戦って勝つような奴だよ。元が人間の守護神では勝てないというものだ。何せ魔界誕生から存在している魔族の王だからな」

シャル
「というわけで、これから紹介するのは――」

魔界支配権:
魔界の各階層を管理する組織。上層の支配権、中層の支配権、下層の支配権。
最強にして最も有名な最下層の支配権の計二十八体が存在する。

シャル
「――各階層の秩序を維持するための組織、支配権ね。説明の通り、合わせて本来は二十八体居るんだけど、中層はいっつも魔族間で争ってるから、ちょくちょく空席になったり入れ替わったりと大変なんだよ」


✛上層支配権✛

1:ロスト・ファング

:獣王と呼ばれる上層支配権の第一位で、上層魔界の王。
元々は人間に飼われていた犬の魂が何らかの理由で魔獣へと昇華したとされている。
前世において人間との関わりが多い存在だった為か人類に好意を持ち、共存の姿勢をとる召喚獣の代表である。


2:ブラック・フライヤーズ

:無限空軍、漆黒のカーテン、空を覆うもの、と称される上層支配権の第二位。
その正体は数百羽の黒鳥の群れであり、一羽一羽が完璧に統率のとれた動きをするために、一目では巨大な黒鳥に見える。


3:アストート

:砂塵の踊り子、魔砂漠の欠片、と称される上層支配権の第三位。
最近(約三百年前)に空席であった第三位に就いた新米支配権。砂で出来た身体を持ち、触れたモノの水分を徹底的吸収しミイラにする。
見た目は可愛らしい少女だが、幻想一属の一つである。またその出生は、最下層支配権の三位であり幻想一属の『当主ネブソノフス』から生まれたものとされる。


4:空席


5:エスメルディア

:影の使徒、見えぬもの、昼間の悪魔、と称される上層支配権の第五位。
上層魔界の西地方エスメルディアに突如出現した幻想一属。
元は人間霊だったようで、人語で話し感情も豊かである。おそらく禁呪の一つである身体の魔族化の失敗によるものと思われる。
表層世界へは影の召喚獣として召喚されることが度々ある。


6:ラーヴァ
 
:三界泳ぐもの、覇道の船、と称される上層支配権の第五位。
全長50メートル以上ある鮫の姿をする魔獣。海だけではなく空や地面をも泳ぐ万能の船とも言える。自らを納得させる召喚師には従順だが、力及ばぬ者には容赦なくその身を喰らい、自らの力とすることで有名である。


7:???

:雷鳴の妖精と称される上層支配権の第七位。雷撃系の魔物で、その姿が小さな人間型としか知られていない。


ルシル
「上のどれもが召喚獣として、召喚魔術師に召喚されたことがある。しかしそれは、大戦末期のようなどうしようもない戦火の時代ではく、ずっと昔の話だ。まだまだ魔術師が魔族より弱かった時代だな」

シャル
「末期の大戦に参加した私たちって、最下層の魔族ともやり合える程の異常さだもんね」


✛中層支配権✛

1:ヘルシャー

:悪魔を統べる者、夜明けの怪物、と称される中層支配権の第一位。
中層に巣くう悪魔どもを支配する王。第一位にも関わらず、下位の悪魔たちのすることに一切干渉しない。
全てに対し興味がなく、自分の敵と見なした者にのみ行動を起こす。


2:フューラー・ゲヴァルト・ゼーレ

:狂気の渦、荒れ狂う波、と称される中層支配権の第二位。
生物に乗り移り破壊衝動のままにとり憑いた者を暴走されるという迷惑な幻想一属。乗り移った者の生気を吸い生きながらえる、ゲヴァルト・ゼーレ族の王。


3:クロイツ・ヴァッフェ

:退魔の十字架、秩序守護者、と称される中層支配権の第三位。
十字架の監視者の名を冠する。
魔物でありながら魔族――特に悪魔――に対する絶対的な殲滅能力を有する。その正体は、下層支配権から派遣された幻想一属で、中層魔族の人間に対する行いへの抑止力として活動している。


4:空席
:クロイツ・ヴァッフェとシュトラーフェ・リッターにより処刑される


5:シュトラーフェ・リッター

:蒼の騎士、断罪者、容赦なき審判者、と称される中層支配権の第五位。
制裁騎士の名を冠する。『クロイツ・ヴァッフェ』の補助戦力として派遣された、蒼い甲冑に身を包んだ魔人。
現在就いている第五位の座は、先代の第五位を瞬殺した事で手に入れた。
中層の連中の行いには随分と前から気に入らなかったこともあり、そんなときの現在の仕事を任されたことは、彼にとっては都合がとても良かった。


6:エレメンツ

:四元主、反精霊と称される中層支配権の第六位。
四体一組で第六支配権としてその力を保持する。火、水、風、地の属性を持つ魔族の集まりで、常に四体揃える必要が為、空きが出ると新たなメンバーを探す為に魔界を奔走する。


・炎冠ウェイベル:
エレメンツにおいて炎の位を司る魔人。
元最下層の住人で、自分の意思によって中層にまで来て、滅茶苦茶な悪魔たちを抑える為に活動する。


・水泉フィラティカ:
エレメンツにおいて水の位を司る人魚。
ウェイベルと同様に最下層出身で、海国シュゼルヴァケティアの元幹部。ウェイベルに誘われ中層にまで来た。


・風燐シュープレス:
エレメンツにおいて風の位を司る魔獣属竜種。
元上層支配権の四位に就いていたこともある。どういう理由で中層に来たかは不明。


・土轟レイスバルヴェ:
エレメンツにおいて地の位を司る石像の幻想一属。先代の土轟によって作り出された存在。


7:アルトハイル・アリアス・アフィート

:真祖の後継、零時の魔物、と称される中層支配権の第七位。
吸血鬼一族アフィートを統治する女王で、『紅月の姫君ミゼリスィール・アフィート・ヴァン・アルゼリッド』の後継である。
最古四種の血族ゆえに圧倒的な能力を有する。中層第一支配権であるヘルシャーとは犬猿の仲。
自分の部下とさえ言える悪魔たちを完全に統制しないでいるために、中層の秩序を狂わしている原因と思っている。


ルシル
「中層の支配権はほとんど下層の秩序管理魔族に乗っ取られている状態だ。
それでも悪事をやめないために、常に中層と下層で争いが起きているんだ」

シャル
「いっそのこと潰せばいいのにね、中層なんて」

ルシル
「それが出来ればいいんだけどな。中層色に染まった最下層の魔族も居るらしく、下手に本格的な戦争に持ちめない内容だ」

シャル
「それは大変だ」


✛下層支配権✛

1:ストラフェル・ディストネイト

:竜王、白き龍神、守護竜、と称される下層支配権の第一位。
全身に純白の甲冑を纏い、白銀の翼を八枚持つ巨大な竜。魔界の正義を重んじ秩序を保とうとする考えを持つ、立派な魔獣属・竜種の王。
元々は最下層の魔獣の国アルファデウスの出身。未だに生存している最古四種の一体である『魔獣王クレースティカ』から中層や下層の有様を聞き、中下層の秩序を復活させる為に上がってきた経緯を持つ。


2;不明

:竜王の盾、無敵なる壁、と称される下層支配権の第二位。
防衛能力に優れた魔獣といわれ、『ストラフェル』の側近の一体としてその力を使用する。


3:エヒト・シュライ

:閃雷の騎馬、瞬雷、と称される下層支配権の第三位。
下層魔界中を駆け回り組織間の連絡係りという雑用のようなことをしているが、それでもかなりの力を保有する雷で構成される馬型の幻想一属。
アルトワルド族を更生させたのは、この『エヒト・シュライ』である。


4:グランバリエント・フィーデン

:粛清の天秤、公正なる裁判官、法王、と称される下層支配権の第四位。
下層魔界に法を布き、尚且つ管理する魔人。第一位『ストラフェル』と共に最下層から上がってきた。
下層魔界の秩序がある程度確立できたことを機会に、一番の問題である中層魔界の秩序回復計画を開始する。
まず部下である『退魔の十字架クロイツ・ヴァッフェ』と『蒼の騎士シュトラーフェ・リッター』を中層へと送り、ある程度悪魔を間引き、管理しやすくなるようにさせた。
結果、表層世界に害を成すことに何も思わないような悪鬼共の大半を粛清し、随分とマシな魔界となった。


5:イーグリング・クォース

:知識の泉、開闢経典、と称される下層支配権の第五位。
分厚い事典のような書物形の幻想一属。
移動に関しては浮遊することで補い、コミュニケーションは念話を使用することで確立させている。
第四支配権の『粛清の天秤グランバリエント』に、裁判時に使用される為に数多くの知識を常に蓄える。
自分を所持し尚扱いきれる者以外に触れられると、その者を創世結界『永劫痛転』へと閉じ込める。
最近は同じ下層支配権の第七位である『穢れ無き神秘フィリアリア・イノセンティア』の正体を暴く為に必死で知識を集め研究しおり、毎日唸っている生活が続いている。


6:リージェンテスカ・ホワイト=ハート

:白き不死鳥、心を覗くもの、謳う神秘、最古の幻想一属、と称される下層支配権の第六位。
実体のない純粋な魔力の塊で、全長30メートル近い純白の巨大な鳥の姿をしている。
最古四種の一体である『幻想一属の創造主で、究極の神霊殺し(クラッシャー)と謳われたマナメリア・フォン・シュゼルヴァロード』によって生みだされた最初の幻想一属で、数少ないEXランクの最強種。
ルシリオンが魔界に訪れた際に彼から歌というものを教わり、よく鳴声という形で口ずさんでいる。
下層支配権の第七位『至高結晶フィリアリア・イノセンティア』の魔力暴走を抑える為に、自分の身体の一部を用いて創造した魔力抑圧の能力を持つ魔造兵装「天縛の連鎖」を『フィリアリア』に巻きつけることで、彼女の創世結界の暴走を押さえ込んでいる。


7:フィリアリア・イノセンティア

:至高結晶、穢れ無き神秘、時の支配者、心奪われる輝石、と称される下層支配権の第七位。
膨大な魔力を内包する結晶のような石柱の集合体で、少女姿の概念存在が宿っている。
『フィリアリア』がその少女の名前で、『イノセンティア』が結晶群の名前らしい。
魔界特有の鉱物である魔石とはまた別の鉱物で構成されており、その正体に関しては魔界一の知識の所持者とされる、同じ下層支配権の第五位『イーグリング・クォース』にすら理解できないらしい。
自分の周囲と内部には創世結界である『無間結晶聖域インフィニット・クリスタル・サンクチュアリ』が常時展開されており、フィリアリア自身もこの結界が制御できないため解除もできない。
そのため、結界を展開するに必要な魔力を押さえ込む為に、同じ下層支配権の第六位である『白き不死鳥リージェンテスカ・ホワイト=ハート』が自身を構成する魔力から作った魔造兵装「天縛の連鎖」を巻きつけることによってようやく解除できた。


シャル
「下層の時点ではもはや一般の魔術師じゃ手も足も出ないんだよね~。
頭良いし強いし云々ってやつ。たぶん私のキルシュブリューテ能力・絶対切断もこの辺りから通用しないかも」

ルシル
「キルシュブリューテは魔造兵装第九位だったな。うーん、ほぼギリギリだな。
リージェ(リージェンテスカの愛称)とフィー(フィリアリアの愛称)には通用しないだろうな。
ストラフェルと他は怪しいな。傷は付けられるかもしれないが、致命傷にするには難しいといったところか」

シャル
「すごいよねルシル。下層の支配権と友達なんだから」

ルシル
「そうだなぁ。私としてもすごいコネがあるものだと思う」

シャル
「これから出る最下層にも知り合いがいるし、求婚されたし。あなた、もう人間じゃないよ」


✛最下層支配権✛

1:ウィズ・アタナシア・フィンデッド

:魔統の総主、少年王、覇統天星、真王。
魔界最下層を管理する支配権の第一位。すべての魔族の頂点に立つ魔人。外見は14歳くらいの少年。
元々は全階層を支配していた魔王だったが、その広大すぎる魔界の管理に限界を感じ、支配権というシステムを設立する。
魔界誕生から存在している原初の魔族『最古四種』の生き残りの一体でもある。


2:ウリベルト・ツェレストティッツァ・カーナス・フレイオルタ

:喰滅狼、アルファデウスの猟犬、カーナスの天然姫。
魔界最下層を管理する支配権の第二位。魔界最下層の五分の一を占める魔獣の国であるアルファデウスの姫である。
天真爛漫かつ自由奔放な性格のおかげで、他の種族とも仲良くできるリーダー的な存在。
最古四種の生き残りの一体であり祖母でもある真なる魔獣王『クレースティカ・ツェレストティッツァ・カーナス・フレイオルタ』の正当な後継者としても名高い。
表層世界の大戦(中期から)に参戦していた。当時、最強の魔術師だったフノスと戦い、引き分けたことがある。


3:ネブソノフス

:魔砂漠、枯渇領主。
魔界最下層を管理する支配権の第三位。
原初の幻想一属である『リージェンテスカ』の代わりとして幻想一属の国ネブソノフスを管理する、自我を持つ砂漠。
元々はネブソノフスの南西にあった砂漠が、その場で息絶えていった魔族などの死骸に残留していた魔力が砂漠に染み込んでいった結果、自我のある砂漠として誕生した。
大戦終結の日、表層世界で起こった惨劇ラグナロクに巻き込まれ消滅した。


4:コルトハイル三世

:選滅公爵、狩猟王、コレクター。
魔界最下層を管理する支配権の第四位。
自我を失い暴走状態に陥った魔族を狩り、被害を最小限に抑える為にハンターとして活動する役割を担っている魔人。
ハントした魔族の気に入った体の一部分を残しコレクションとする収集家。


5:バラディウム・クートラント

:万魂将軍、戦闘卿、戦略王。
魔界最下層を管理する支配権の第五位。
軍事国家ピセルニアを支配する王。その姿は頭部が球体状の魔石で身体が人型の肉体という変わった魔人で、口が無い故に話すことができないために念話によるコミュニケーションをとる。
大軍を率いての戦闘に関しては最高位の指導者である。
表層世界の大戦に参戦。アンスールの『呪侵大使フォルテシア』と戦い、戦死する。


6:ルーシェンベル・フォン・フィルフォニア

:幻想の歌姫、大海姫、魅惑の声鐘、ドリームメイカー。
魔界最下層を管理する支配権の第六位。
最下層に存在する海を全て支配する海国シュゼルヴァケティアを支配する人魚型の魔人。
彼女の歌声には対象の精神に干渉できる魔術がかけられており、神属ですら自分の下僕にできる。
いつもは海の底に建造されている宮殿で過ごしているが、たまに陸に上がり従姉妹である最下層支配権の第七位『神狩り乙女アルメリア・フォン・シュゼルヴァロード』に逢いに行く。


7:アルメリア・フォン・シュゼルヴァロード

:神狩り乙女、戦姫、微笑むもの、戦の魔神。
魔界最下層を管理する第七位。
最古四種の一体である『幻想の創造主マナメリア・フォン・シュゼルヴァロード』の血を引いている為、戦闘能力は、『ウィズ』に並ぶ魔族最強である。
とんでもない位の重度な天然娘で、どんなことが起きようと自分のペースで済まそうとする。
幻想一属を生み出したシュゼルヴァロード一族の当主で、いかなる幻想一属をも支配できる。
表層世界へと遊びに行ったときに、ある人間の男性に一目惚れをする。
ストーカー行為を行っていた際に、未だ無名だった『ルシリオン』に人間を襲っている魔物と勘違いされる。
注意を受けながらも無視していたために戦闘を仕掛けられることになってしまう。激戦を繰り広げた果てに『ルシリオン』を倒し、誤解であることを話す。
その後に親しくなり、件の男性との恋の架け橋となってもらい、見事成就する。
人間と交わったことにより短命となってしまう。死ぬ間際に「困ったことがあったら表層世界に行き、『ルシリオン』という男性に会いに行きなさい」と娘たちに言い残し、その生涯を閉じた。



シャル
「あれよね。第一位のウィズが、テスタメント・ルシリオン状態だったルシルでも勝てない怪物なんだよね」

ルシル
「ああ。彼の持つ神器、魔造兵装第一位・覇統天星から繰り出される攻撃、999(ナインハンドレッド・ナインティナインス)によって一発敗北だ」

シャル
「同時に999の斬撃でしょ? 魔造兵装第一位の神秘ってシャレになんないもんね。神造兵装第一位グングニルと同格かちょい上って話だしね。そんな神秘満載の斬撃を同時に999受けるんだから」

ルシル
「第四聖典が粉砕されたんだ。ああ、負けたって、一瞬で心が折れたものだ」

シャル
「そりゃそうだ。っと、第七位のアルメリアだけど。彼女と出逢わなければ、ルシルは守護神にならなかったって思うんだけど」

ルシル
「それは・・・・」

シャル
「ごめん。変なこと言った。でもさ、出逢ったからこそ、こうして守護神になっちゃった。
でも堕天使を追えることが出来るし、フェイト達と出逢えた。難しいね、自分で言っておきながらだけどさ」

ルシル
「出逢おうとも出逢わずとも、今ではもうどうでもいいんだ。
確かに彼女アルメリアから複製した神器、魔造兵装第二位・呪神剣ユルソーンが、すべてを狂わせたのかもしれない。
アルメリアと出逢わなければユルソーンを複製せずに、ガーデンベルグにユルソーンを授けなかった。
しかし、ユルソーンによって不死と不治の呪いをかけられたことで、私はあのまま殺されることなく守護神として生き長えられることが出来てた。
シェフィリスとの約束を果たすことが出来るというものだ。堕天使エグリゴリを破壊することで救う、という約束が」

シャル
「そっか。ルシルって本当に数奇な運命を背負っちゃったね。アルメリアの娘であるルリメリアとリルメリアから求婚されるし」

ルシル
「あの子たちはまだ恋愛感情など持ち合わせていない歳だ。
愛情ではなく親愛という意味合いが強い。それに、守護神から解放されたら私はただの魔術師になる。
もちろん寿命は人間と同じ。アルメリアと一つとなった男性とは違い、私は魔族と結婚するつもりはない」

シャル
「まぁそうだよね。もしどっかで逢えたら、なんとかして断らないと」

ルシル
「またユルソーンで呪いをかけられたりしてな。なにせユルソーンのオリジナルは、姉ルリメリアが今も所有している」

シャル
「今度は確実に殺されて、魂ごと神意の玉座行きだよ、きっと」

ルシル
「さすがにもう守護神になるのは勘弁だ」

シャル
「あはは。え? あーそうか。さっき紹介した最下層支配権は大戦編ので、界律の守護神編はメンバー変わってるんだっけ」


✛新・最下層支配権✛

1:ウィズ・アタナシア・フィンデッド

2:ウリベルト・ツェレストティッツァ・カーナス・フレイオルタ

3:フィーブレンヒアサド

:鮮血湖、真紅の海
魔界最下層を管理する支配権の新たなる第三位。
ネブソノフスが消滅したことにより幻想一属の新たな当主となった。ネブソノフスと同様に自我を持つ、真っ赤な湖の幻想一属。
思考回路がネブソノフス以上に最悪で、自国の魔族すら自分を満たすための養分程度にしか思っていない。
そのため、幻想一属の国ネブソノフス出身の中層支配権の第六位『エレメンツの炎冠ウェイベル』により蒸発させられる。


3:アヌバ

:天柱、輝ける塔、空を衝く梯子。
魔界最下層を管理する支配権の、さらに代替わりした第三位。
『鮮血湖フィーブレンヒアサド』が消滅させられたことにより『幻想一属の支配者マナメリア』によって新たな後継として選定され、第三支配権と幻想一属の当主を兼任することになった。
DNAのような形状をした幻想一属で、全高1000m・全幅30mという巨大さ。


4:コルトハイル四世

:選終伯爵、四代目、四世、絶対滅殺者。
魔界最下層支配権の新たなる第四位。
父である先代の三世に引き続き、自我を失い暴走した魔族を狩る役割を担っている魔人。
唯一の違いと言えば、三世は狩った魔族の部位の気に入ったものをコレクションしたコレクターだったが、彼はそんなことをせずに完全に消滅させるまで攻撃を加える絶対滅殺者なのである。
それに父の遺品とも言えるコレクションを全て処分するほどの徹底振りである。


5:カルラ・エンパイオン

:無明大将、ピセルニアの女帝。
魔界最下層の新たなる支配権の第五位。
表層世界で起きた戦争に喚び出され、果てに戦死した先代の第五支配権である『万魂将軍バラディウム』の後継として、ピセルニアを統治する女王となった魔人。


6:ルリメリア・フォン・シュゼルヴァロード

:神狩りの剣、シュゼルヴァテラスの双姫、静かなる戦帝。
魔界最下層の新たなる支配権の第六位。
元第七位である『神狩り乙女アルメリア』と人間の男との間に生まれたハーフの魔人。
母『アルメリア』からは呪神剣ユルソーンとその魔術を受け継いだ。
最下層の一国シュゼルヴァテラスを治める魔人で、シュゼルヴァロード一族の現当主でもある。
幻想一属を支配することのできる権限を有する。
自分と妹の出生に関してルシリオンに恩があるということで、恩返しとして幻想一属を支配できる『フォン・シュゼルヴァロード』のファミリーネームを授け、さらに求婚する。


7:リルメリア・フォン・シュゼルヴァロード

:神狩りの拳、シュゼルヴァテラスの双姫、騒がしき戦帝。
魔界最下層の新たなる支配権の第七位。
元第七位である『神狩り乙女アルメリア』と人間の男との間に生まれたハーフの魔人。
母『アルメリア』からは聖狩手甲エオフェフとその魔術を受け継いだ。
最下層の一国シュゼルヴァケティアを治める魔人で、姉と共にシュゼルヴァロード一族の当主に就いている。幻想一属を支配することのできる権限を有する。
自分と姉の出生に関してルシリオンに恩があるということで、恩返しとして幻想一属を支配できる『フォン・シュゼルヴァロード』のファミリーネームを授け、さらに求婚する。


シャル
「ロリコンはダメだと思う」

ルシル
「だからルリ(ルリメリアの愛称)とリル(リルメリアの愛称)の求婚には応えないと言うとろうが」

シャル
「ふーん・・・・てかさ今思ったけど、フォン・シュゼルヴァロードのファミリーネームを受け取った時点で、ルシルは婿として成り立ってるんじゃない?」

シャルシル
「・・・・・・・・・あははははは」

ルシル
「そんな馬鹿な」

シャル
「気付くの遅っ!」

ルシル
「いや、確かにシャルの言う通りだ。ルシリオン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロード。
最下層魔界から帰ろうとした際のルリとリルのあの満面の笑みは・・・まさか・・・! いやいやいやいや。偶然だ。む、まさかウリベルトとウィズの差し金か?」

シャル
「(うわぁ、マジで頭を抱えて悩み始めた。どれだけ心当たりがあるの?)――えっと、ルシル? とりあえず次に行こうかなぁなんて・・・」

ルシル
「私は知らずに最下層魔族の貴族の婿養子になっていたのか? おおう、すまんシェフィ。リエラ。フェイト・・・おおおおお」

シャル
「・・・・・・・・えー、次は・・・魔族の始祖・最古四種ね」

最古四種――ノーブル・オリジナル――
:魔界の誕生と共に生を受けた最古の四体の魔族のことを指す。
界律の御使いたる精霊、神ともされる最高位の存在と戦闘しても勝てるだけの実力を備えている。

シャル
「という奴らね。メンバーは下の通り」

Ⅰ:ウィズ・アタナシア・フィンデッド

魔統の総主、少年王、覇統天星。
今なお生存している魔族の真なる王にして最強の魔人。
かつては全階層を管理していたがその限界を感じ、支配権というシステムを作る。
あまりに永い時間を生きているため、「退屈という敵が生まれた」という愚痴をよく零すようになる。
魔造兵装創造の第一人者で、現存している魔造兵装の大半は、彼が趣味で作り出した物である。
魔造兵装の第一位である『覇統天星』という、あらゆる魔術やそれにおける恩恵などを例外なく無効化する神器を扱う。
また『覇統天星』を使用しなくとも、真技999によって人類や同族はもちろんのこと、神属すらもこの真技の前にして、ただの一パーセントの生存も許されない。


シャル
「ルシルはその1%を生き残った唯一の存在なんだね」

ルシル
「もう忘れよう・・・。っと、ああそうだ。まぁ私に放ったのは本気ではなく遊びだったから、私は生き残れたというわけだ」

シャル
「おかえり、ルシル。でも遊びで放った攻撃で、この一発で守護神最強のルシルの戦闘意思を挫くんだから、それはもうシャレにならないんだろうね」

ルシル
「放った瞬間と放たれ終えた瞬間が判らないんだ。気付けば放たれて、気が付いて初めて差を思い知る。第四聖典を破壊されて――って話はさっきしたな」

シャル
「怖いなぁ」


Ⅱ:マナメリア・フォン・シュゼルヴァロード

幻想の創造主ファンタジック・エンプレス、究極の神霊殺しクラッシャー。
ただの暇つぶしとして色々な物や土地などに自身の魔力を流し込み、その遊びの結果として、全ての幻想一属の祖にして現下層支配権の一体『リージェンテスカ・W=H』を生み出した幻想一属の生みの親。
マナメリア本人はすでに死亡しているが、血族たるシュゼルヴァロード生まれの魔族はほぼ例外なく、幻想一属を従えることが出来る特殊権限を持っている。
戦闘能力においては、『ウィズ』に並ぶほどの力を持ち、魔造兵装の第二位『呪神剣ユルソーン』第十二位『聖狩手甲エオフェフ』を携え、魔界を制圧しに来た精霊の軍勢を『クレースティカ』と二人で殲滅したという経歴を持っている。
己が国シュゼルヴァテラスと幻想一属の国ネブソノフスを建国後に、かつての暇つぶしや遊びにおいての無茶がたたり存在がずれ始め、ほんの数十万年を生きただけで寿命となってしまう。
自身の後継がまだ出来ていなかった為に自身の複製を生み出すことで最後の魔力が尽きてしまう。


ルシル
「とまぁ幻想一属の出生の真実が↑だ」

シャル
「暇つぶし、遊びで誕生って・・・。なんていうか幻想一属がふざけた姿形してる秘密を知った気分」

ルシル
「まともな形をした奴も居るんだがな。リージェンテスカのような鳥とか。ふざけた形と言うと・・・?マークや!マークや、ラギオンの様な∞マークなどの形をした奴か」


Ⅲ:クレースティカ・ツェレストティッツァ・カーナス・フレイオルタ

完全防衛インテグラル・ガーディアン、魔獣の祖、精霊封殺者プロミスド・ヴィクター。
今もなお生きている最古四種の一体で、全ての魔獣の原点を生み出した魔獣王。
魔獣の国であるアルファデウスを建国後、表舞台から姿を消して、現在はアルファデウスの王城で孫であるウリベルトの支配権としての成長を見守っている。


シャル
「ルシル、会ったことがあるんだっけ?」

ルシル
「あるぞ。かなりの美人でビックリした」

シャル
「人型形態時は美人だろうけど、正体は獣だよ?」

ルシル
「解っているそれくらい。あと、ウリベルトが超絶の天然だったことにも驚いた。祖母であるクレースティカも負けず劣らずの天然だった。二人同時に何も無いところで転んで、ボケた時はどうしようかと思った」


Ⅳ:ミゼリスィール・アフィート・ヴァン・アルゼリッド

吸血の真祖、紅月の姫君クリムゾン・プリンセス、夜の麗華ミッドナイト・リコリス。
絹のような美しい白髪と淡い赤のドレスに身を包んだ全ての吸血種の王にして祖。
当初は自分が他者の血を吸う吸血種と知らなかったが、究極の天然かつドジっ娘たる彼女が偶々こけた先にウィズが居り、牙を突き立てしまってそのまま血を飲んでしまったのを切欠に吸血種の快楽を覚えてしまう。
そして魔族初、魔界からの他世界への転移を成功させて、そこら辺にいる生物の血を吸いまくっては味を確かめ、自分の下僕へとしていった。
これが吸血種一族アフィートの始まりである。
最古四種で唯一最下層から中層まで上がって、自身と同じ吸血種の国を創った。
その理由というのが層を丸ごと一つ自分のものにしたかった事からだというが、実際は何も考えずに突っ走った挙句の結果だと『ウィズ』や『クレースティカ』の弁。
『マナメルア』の死亡を聞いて、自国を五代目の後継、現中層支配権七位の『アルトハイル・アリアス・アフィート』に任せ、最下層へと戻る。
その後、理由は不明だが吸血衝動の自制が利かなくなり度々暴走するようになってしまい、自ら封印結界の檻に入り、理性をギリギリ保つ。
数千年後のある日、ついに完全に理性を無くし暴走。
魔界を訪れていたテスタメント・ルシリオンが浄化を買って出る。
死闘の末、『ミゼリスィール』を浄化、消滅させた。
表層世界で、最古四種『ウィズ』に次ぐ有名な最古四種の魔人として知られており、人類へ害を成す者だったとして死後も恐れられている。


シャル
「戦って勝っちゃったんだ・・・」

ルシル
「守護神の干渉能力を使って死闘だぞ? どれだけ強いんだって言うのな。もう出来るだけ最古四種とは関わり合いたくないな」

シャル
「大変だね~。さて、魔族関連はこれで終わりかな?・・・だね。うん。えっと、何か忘れてること無いかな・・・・?」

ルシル
「・・・・あ、あれをやってないぞ。君の創世結界・剣神の星天城ヘルシャー・シュロスの紹介を」

シャル
「え? あ、そうか。シャルシル先生の魔術講座・・・やってないもんね。それじゃあ最後のシャルシル先生の魔術講座をやろう!」

ルシル
「ああ!」

シャル
「剣神の星天城ヘルシャー・シュロスは、3rdエピソードの最中、私がルシルの創世結界・英知の書庫アルヴィトで基礎を組んで、別の契約中に完成させた創世結界なんだ。
ヘルシャーは支配者、シュロスは城って意味ね。名前の通り、結界内にはいくつもの城と塔があるんだ。
でね、桜の花弁が舞ってるの。私が大好きな花なんだ。空も澄み渡る青空でね、すごい綺麗なんだよ♪」

ルシル
「内観はそんな感じだな。で、そのヘルシャー・シュロスの術式効果は、私のアルヴィトと同じだ。複製された術式や、契約先世界で手に入れた物品を保管できるなどな」

シャル
「そうそう。闘技場もあるから、取り込んだ相手をそこでボコボコに出来たりね♪ 完全に私の趣味が入っているんだよね~♪」

ルシル
「ちなみに、このヘルシャー・シュロスの能力を結界展開せずに使う場合の呪文もある」

シャル
「あ、えっと、我が言の葉は幻想紡ぐ鍵・・・です。ごめんなさい、ルシルのパクリです。結界の能力も始動スペルも」

ルシル
「?? どうして謝るんだ? 私としては嬉しいものだぞ。頼ってくれたんだからな」

シャル
「ルシル・・・、ありがとう。そう言ってくれて嬉しい」

ルシル
「シャル・・・」

シャル
「ルシル・・・・」

ルシル
「えっと、その、なんだ」

シャル
「あはは。あんまし見詰め合ってると、フェイトがやきもち焼いて膨れちゃうよ。さてと、紹介するのが無くなっちゃったから、ここまでだね」

ルシル
「む、そうか。ではこれでお別れということになるか」

シャル
「うん・・・。じゃあね、ルシル」

ルシル
「ああ、またな、シャル・・・・・。またどこかで逢えると良いな、本当に」




 
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