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こんな私(俺)の物語 リメイク

作者:金猫
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第一話 転生しました

 
前書き
前作の荒い作品をリメイクしています。大まかには変わりませんが、前作のよりまともになっていると思います。
前作を読んでいる方も、今作が初めての人も、楽しんでいただければ幸いです。 

 
いきなりですが、転生というものをご存じでしょうか?色々な二次小説にある別世界に記憶を持って転生するというものだ。俺は今、現在進行形で体験している。
いや、別に狂ったとかじゃなくて、死んだ記憶があるんだよ。死因は餅を喉に詰まらせた。高齢者にはあるが、高校生にはないだろう。
で、今現在俺は真っ暗で柔らかい箱のような空間にいる。周りには水っぽい感触もある。胎児なのだろう。
と色々と考えていると、目の前が開き光が入ってきた!まぶしぃ!

「おぎゃあぁぁぁっ!」

元気に産まれることができました!身体中痛いけどねっ!

「おめでとうございます!元気な女の子です!」

・・・・・・へ?お、女の子!?

「よくやった、紅!」

そう言ったのは恐らく今の俺の父親だろう。チラッと見えたが、イケメンでした。

「ええ、頑張ったわ、蒼」

こちらが母親みたいだな。これまた美人。艶のある黒髪が綺麗な女性だ。遺伝子が期待できそうだ!

「よし!お前の名前は、八雲(やくも)(ゆかり)だ!」

・・・・・・・・・・・・・・・はい?え?ゆ、紫?八雲紫ですと!?スキマですか!?スキマなんですか!?
どうやら俺は胡散臭いスキマBBAこと、八雲紫に転生してしまったらしい。


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どうも、先程名前を頂いた八雲紫です。漸く落ち着けました。
さて、一時パニックが陥りましたが、冷静に考えてみたところ、俺は盛大な勘違いをしていました。
まず、俺は妖怪賢者八雲紫とは全く関係ない。妖怪だったら人から産まれるわけないからね。さらに、俺が産まれた場所は医療器具がちゃんとあった。この事から、少なくとも平成であるとわかった。
つまり俺は妖怪賢者八雲紫と同性同名なだけのただの人間なのさ。名前の由来は紅と蒼の混ざった紫色から来ているみたいだしね!
まあでも、性別が変わって転生してしまった。その事は受け入れる。口調とかも変えていかないとな。

とりあえず、二度と餅を喉に詰まらせない!

因みにこのあと、赤ん坊の本能に惨敗した俺だった。


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さて、一歳ぐらいになりました。もう少しだけど歩くことはできるようになりました。前世の記憶のおかげですね!
それでも、この体のスペックは高いらしい。普通の子供よりは早かった。怠けたりしなければ将来は安泰だろう。
ただ・・・・・・

「なふでひんはふ?」

なんで金髪?俺の髪の毛は金髪だった。親は二人とも黒髪なんだけどな・・・・・・。何故?ゆかりんに近づいてきてるよ。関係ないはずなのになぁ。
そう思っていた時もありましたよ、ええ。


      時間経過・・・・・・


某日、いつもとは違う感覚を感じたので、俺は気になって目を開けた。目に入ってきたのは、無数の『眼』だった。
これはやべえ。知らない天井だとか時間停止していたとかそんなチャチなもんじゃねぇ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・・・・!さらに、周りには道路標識や墓石、歯車などの無機物が多数浮遊していた。なんというカオス空間。何故か愛着がわいてくるのだけど。俺も周りの無機物と同じように浮いているみたいだな。よし、現状把握できた。
・・・・・・どうしよう?何をどうすればいいのかわからない。なんとかこの空間から出たいのだが、どうすればいいの?空を飛ぶ?生後一年で空を飛ぶ機会なんて高い高いぐらいだよ。だとしたら、ちょっと早いけど中二病になるしかないみたいだ。念じろ~。俺の中に眠る力を解き放て~!と、念じていると白い靄のようなものが手から出てきて、少しだけ推進力を得られた。よっしゃ!その推進力を使って方向転換を実行する。
ぐるっと三百六十度回って周りを見渡す。すると、リボンで両端が結ばれている裂け目が見えた。その先にはいつもと使っているベッドがあった。そこに向かって白い靄のような推進力で必死に飛んでいく。そして、裂け目に身を潜らせてベッドに戻ってくる。ああ、疲れた・・・・・・二度寝しよう・・・・・・。

こうして俺は初のスキマ体験をしたのだった。


      時間経過・・・・・・


次の日、ちょっと遅めだが俺は起きた。この前のようなカオス空間にいるわけでもなく、いつも見ている天井だった。
・・・・・・ハア。俺は目の前に手を伸ばして開けと念じる。すると空間に両端がリボンで結ばれている黒い線がはいる。そしてその線はガバッと開く。中を覗くと、この前の目玉と無機物が浮遊しているカオス空間が広がっていた。
・・・・・・スキマだよなぁ、コレ。俺は八雲紫とは全く関係ないはずなのになぁ。とうとうゆかりんになっちゃったか。同性同名同能力の人間版八雲紫ができました。さらに言えば、原作ゆかりんと違って若いぜ!まあ、それはどうでもいいか。

『ゆかりはきょうかいをあやつるていどののうりょくをてにいれた』

・・・・・・電波?なんだよ今のアナウンス。でも、『境界を操る程度の能力』を手に入れちゃったよ。何段階か飛ばしているが気にしない。兎に角、コレで幼少時の暇潰しができた!


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小学生になりました。幼稚園?ずっとぼっちでしたが?なまじ転生者、しかも前世の俺を超える高スペックな頭脳。
まあつまりは、上手くコミュニケーションがとれなかったんだよ。今は学校の教室で自由時間。元気な子供は他の人に積極的に話しかけていて、段々とコミュニティーができ始めている。俺が通っているのは勿論、日本の小学校だ。
金髪の俺は、それはもう浮いた。おまけに、他者と違う点があると、それを理由に子供たちの純粋で残酷な言葉が降りかかる。『変な髪の毛!』とかならまだいい。ただ、手を出してくる子供もいた。具体的には、髪の毛を掴んで引っ張ってくるんだよ。痛いことこの上ない。まあ、抜ける前に手を捻ったりしたけど。
そんなわけで、俺は見事に孤立した。別に友達が多く欲しいとかは思ってないけど、ちょっかいが鬱陶しい。孤立するのは別にいいんだ。読書とか一人でやることに集中できるから。他のクラスにも髪の毛の色が違う子供はいたが、そいつは・・・・・・まあ、⑨だったから仲良くなっていた。あと近くにいると何故か涼しい。何故に?
ここからが本番だ。俺のクラスにはもう一人孤立している生徒がいる。小耳に挟んだ程度だが、その子が産まれてから急に家族が原因不明のなにかで死んでしまったらしい。入学式の時も他の親はあの子に近づくなとか言っていたし、先生もあまり関わらない。
俺の親?知らない。鼻血を出しながらその鼻血で汚れたレンズを必死で拭いていたムッツ○ー二なんて知らない。母さんはスマホや設置、携帯、果てには隠しカメラを使って色々な場所から撮っていた。うちの家族は全員ムッツ○ーニなんですか?
おっと、本題からずれてしまった。孤立している子の名前は西行寺(さいぎょうじ)幽々子(ゆゆこ)。我らがゆゆ様である。この頃からピンクっぽいヘアーだった。うん。普通に可愛いです。ありがとうございます!パルパルと聞こえなかったのが幸いだ。
俺は能力を使いこなすために、まずは眼に『境界を操る程度の能力』を使ってみた。例えば、『真実と嘘の境界』を目に使えば、見たものが幻か現実かわかるし、相手が嘘をついていたら嘘をついているとわかる。単純に言えば、見分ける目だ。
そこで俺は、『正常と異常の境界』を目に使って幽々子を見てみた。すると、幽々子の周りにはピンク色の蝶が見えた。普通の人間ではないらしい。まあ、予測はしていたが。人魂じゃないのはまだ幽々子が死んでいないからかな?
勿論、他の人には見えていない。俺は見分ける目を解く。あんまり長く見ると気持ち悪くなる。スキマは気持ち悪くないのにね。
さて、次は家庭科だから、移動しないとな。


      少女移動中・・・・・・


家庭科室。今日は班で料理をするのだが、この学校では出席番号ではなく、所謂グループ決めのグループで調理をする。で、そうなると当然仲の良いグループや幼い頃から恋愛ターゲットと一緒になろうとするませた女子だったりでグループが決められた。ここで問題。ぼっちはこのようなグループ決めのときどうなるか?正解は余り者班になる。しかも、余り者班といっても、俺と幽々子、あと男子四人組。つまり実質四人と二人の班になっている。協力する気はないのか!?
あーあー、水出しっぱなしにするなよ。勿体無い。地球の水は有限なんだぞ?
今日料理するのはムニエル。小学生にはちょっとレベル高くないか?俺は楽にできるけど。料理ができて損はない。
やはり小学生にはレベルが高かったらしく、焦がしたりする生徒が多かった。ワーワーキャーキャーはしゃいでいる。ふざけてると怪我するぞ?
俺はとりあえず自分の分を作る。うん、綺麗な狐色。
よし!俺はやることをやったから、そこであわあわしている幽々子を助けますか。

「手伝いましょうか?」

「・・・・・・え?」

なに呆けてるんだよ。
フライ返しを手に取り、焦げかけている魚をひっくり返す。

「えっと・・・・・・あの・・・・・・」

「もしかして、余計なお世話だったかしら?」

「ううん。えっと・・・・・・その、ありがとう」

少し戸惑ったけど、ちゃんと言えたか。実を言うと鼻血が出そうなんだけどね!

「どういたしまして」

なんとか鼻血を堪えて返事を返す。精神力で鼻血って堪えられるものなんだ。

「えっと、私、西行寺幽々子」

よく考えたらこれが初めての会話だからな。お互いなにも知らない。

「私は八雲紫よ。よろしくね、幽々子」

というわけで、俺は友達をえました。


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二年ぐらいがたった。最近、幽々子が休みがちになっている。俺と会うことすら拒否するくらいだ。
俺は『境界を操る程度の能力』を持っているから、幽々子の『死に誘う程度の能力』の影響は受けていない。
俺が死ぬ心配はいらないんだけどな・・・・・・。
しかし今日、幽々子がやけに真面目な声で俺を呼んだので、俺は幽々子の家に来ていた。

やっぱり広いな。西行寺邸はやっぱり広かった。敷地面積は勿論、庭には大きな桜の木が存在感をしめす。
さて、いつもは玄関まで迎えに来てくれるのだが、今日は幽々子の指示に従い、いつも遊んでいる部屋に向かう。


「着いたわよ、幽々子」

呼び掛けてみるが、返事がない。心配になって襖を開ける。中にはいつも通り正座している幽々子。しかし、目を伏せていて、合わせようとしてくれない。

「どうしたの幽々子?最近おかし・・・・・・!?」

おかしいわよ。そう言おうとして敷居を越えた瞬間、立てないほどの倦怠感が身を包んだ。思わず膝をついてしまった。

「紫、大丈夫?」

「え、ええ。大丈夫よ」

倦怠感を覚えはしたものの、耐えられないほどではない。

「嘘ついちゃダメよ、紫」

まあ、痩せ我慢に見えなくもないからな。

「だって、紫がそうなっているのは私のせいだから」

なんでだよ。俺は幽々子の能力の影響は受けていないハズなのに。
俺は突発的に見分ける目を発動した。そこで見たものは、赤黒い無数の蝶だった。
まさか、『死に誘う程度の能力』が成長につれて強くなっていったのか?そうだとしたら、幽々子が会わなくなった理由もわかる。巻き込まないようにするためだ。

「ごめんね、今まで言えなくて。ーー私の近くにいると、死んでしまうの」

そう言った幽々子は、今にも死にそうな顔をしていた。




 
 

 
後書き
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