| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

SDガンダムGジェネレーション・オーバーワールド 明日無き未来へ

作者:鳥人間
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第3-2 ソレスタルビーイング再び

トリントン基地が目の前に見えてきた頃、パイロット達は楓からの命令を伝えられていた。

「現在、トリントン基地ではMSが1機のみしか戦力になくミサイル攻撃の影響でアルビオンも発進することが困難な状況です。更に、次元干渉数値も上昇しているみたいだから天宮隊のみ出撃。鷺ノ宮隊は、ジェネレーションブレイクに備えて待機しておいて。」
「了解!美穂。お前は、俺が運ぶからリゼルの上へ。法子は、地上からついてきてくれ!」

和也は、予めリゼルをMA形態にしておきその上に法子の乗るザクを乗せた。ドムは、地上では運用出来ず今回はザクでの出撃となった。

「現在も戦闘は続いてますが連邦が圧倒的に不利な状況です。くれぐれも気を付けて!」
「了解!リゼル。天宮和也!出撃する!」
「ザク。小日向美穂!出ます!」
「ゲルググ。椎名法子!いくよー!」

和也達は、次々とキャリーベースから発進していった。



コウは、ガトーに接近しようとしたが他の敵機によって阻まれて近付く事が出来なかった。応戦しようにも射撃武器がなくバルカンで牽制することしか対応出来てなかった。

「クソッ!近付く事さえ出来れば・・・ッ!」
「フン!この程度か!!ガンダムさんよ!」

ジオン兵がバズーカをコウに向かって放つ。コウは、バルカンで落とそうとしたが当たることなく直撃コースとなってしまった。

「しまった!」

コウも直撃を覚悟した時、空からのビームがバズーカを撃ち落としコウは無事となった。

「こちら、ジェネレーションガールズ。これより、そちらを援護する。」

同時にコウに和也からの通信が入り美穂は、リゼルから降りコウの近くに着地した。後方からも法子が近づいており間もなく合流しようとしていた。

「あ、ありがとうございます!自分は、コウ・ウラキ少尉であります!」
「俺は、天宮和也少尉だ。周りの敵はこちらが引き受ける!少尉は、奪われた機体を!!」
「了解!」

和也達の合流のお陰でコウは2号機に集中することが出来るようになった。しかし、ジオン兵はそんなコウを妨げるように行動していく。

「少佐の邪魔はさせない!」
「させるか!」

和也は、MS形態に変形したのち直ぐにビームライフルで相手のバズーカ砲を撃ち抜く。ジオン兵は、誘爆する前にバズーカ砲を手放し被害を防ぐ。

「な、何だと!?MAがMSに変形するだと!!」

ジオン兵は、リゼルの存在に驚愕して一瞬動きが止まった。

「今です!」

動きが止まった瞬間を狙い美穂がザクバズーカを放つ。動きが止まったドム・ドローペンは避けることなく直撃を受けて爆発してしまった。

「同志が!?あの機体、まさか異世界の機体か!クッ!こんな時に次元干渉の影響か!」
「逃がすか!ガトー!」

他の機体に気をとられた隙に一気にコウは近づいていった。ビームサーベルを抜き接近戦に持ち込もうとした。

「ッ!」

対するガトーもサーベルを抜き迎え撃った。

「俺は諦めない!お前を倒すまで!」
「その程度の腕でこの私を倒すなど笑止千万!それに貴様に持つ舌など無いわ!」

2機のガンダムは、ビームサーベルでの斬り合いをしていく。しかし、ガトーとの腕の差がありすぎて次第に押されてしまっていた。

「これで!」

ガトーは、2号機の元々の馬力を十分に生かして斬り合いに打ち勝ち止めを指そうとする。

「クッ!」

コウは、ブースターを最大限にして間一髪2号機のサーベルを避ける。しかし、最大限にしたブースターの衝撃でバランスを崩し方膝をついてしまった。

「ウラキ少尉!私を敵にまわすには君はまだ・・・未熟!」
「未熟だと!?」

すると、レーダーに反応が入る。そこには、予め待機していた回収艇コムサイが離陸準備をしていた。

「ガトー少佐!ご無事ですか?」
「回収艇のコムサイか!ありがたい!」

すると、コムサイのレーダーに何かの反応をキャッチすることが出来たが直ぐにノイズが入ってしまい分からなくなってしまった。

「な、なんだ!?レーダーが・・・」
「敵の追っ手か!?」

コムサイのクルーは、少し混乱が起きるが艦長の指示で最小限に止まった。

「(この反応・・・まさか!?)美穂!法子!レーダーのシステムを変更!彼等が来る!」


コムサイの上空から青い粒子を撒きながら降下してくる機体の存在があった。

「1800作戦領域に侵入。GN粒子散布開始。作戦目標確認。これより、ファーストフェイズに以降。」

降下してくるのは青と白の機体。先日出会したソレスタルビーイングの機体。ガンダムエクシアであった。

「ファーストフェイズ・・・開始!」

そして、落下の勢いを利用してGNソードでコムサイを切り裂いていった。コムサイは、何が起きたのかも分からずにそのまま爆発していった。

「エクシア。ファーストフェイズ終了。これより、セカンドフェイズに以降する。」

エクシアのパイロット。刹那・F・セイエイは、地上に降りると戦場を素早く確認するとセカンドフェイズに以降していく。

「おのれ・・・回収のコムサイが墜とされるとは!次元干渉は、我々の障害となるのか!だが、覚えておけ!ジオンの中興を阻む者はいつか必ずこの私に葬り去られる事を!」
「少佐!援護します!」

すると、万が一の為に後方に待機していたザメルが拡散弾を使いガトーの撤退を援護しようとする。
拡散弾によってガトーから引き離されてしまったコウ。更に、追い込みをかけるかのように付近に煙幕弾を数発撃ち込まれて周りが見えなくなった。

「これより、撤退する!退くぞ!」
「我々は、残ります!少佐だけでも撤退してください!」
「・・・了解した。すまない!」
「「「星の屑成就のために!!!ジークジオン!!」」」

ガトーは、煙幕の中を掻い潜り撤退していった。
煙幕が晴れた頃には2号機の姿はなく残ったのは殿としてのドム・ドローペンのみだった。

「ッ!?基地内に反応!MSです!」
「何だと!?」

アルビオンのオペレーターがMSの反応をキャッチした。新たな勢力は、アルビオンの近くに出現していた。黒を主としたMSが数機に展開していて真ん中に赤色のMAが立っていた。

「何だ!?あの部隊は!」
「データ無し!恐らく、異世界の勢力かと思われます!」
「ウラキを直ぐに呼び戻せ!」



「へッへへへへ!楽しくなってきたじゃねえか!」

赤色のMAのパイロット。アリー・アル・サーシェスは、高揚していた。戦争屋の彼にとって好都合な世界となっている今、楽しまずにはいられなかった。

「連邦秘蔵の核がジオン残党に機体ごと奪われる・・・!しかも相手は、ソロモンの悪夢ガトーと来た!こりゃ戦争になるぜぇ!そりゃトンデモねぇ規模のなぁ!」
「な・・・何を!?」
「さぁてと、どいつから切り刻んでやろうか!こちとらボーナスが懸かってんだ!」

サーシェスは、目の前に待機していたアルビオンに目をつける。どうやら、アルビオンを狙いに定めたようであった。

「あの声・・・!?ま・・・まさか!?」

刹那は、サーシェスの声を聞くと動揺してしまった。彼の声で刹那にとって忌まわしき記憶が脳裏に浮かんでしまった。そして、その原因を作った者の顔が鮮明に浮かび上がる。

「その声は・・・アリー・アル・サーシェス!?」
「ん?あのガンダムは・・・!?」
「アリー・アル・サーシェス!アンタの戦いはあの時のアザディスタンから、終わってないのか!?」
「成る程そうかい!パイロットは、クルジスの・・・!まさかな、あん時のガキがガンダムに乗ってるとは!」
「クルジスは・・・滅んだ!アンタはなぜここにいる!?アンタの神はどこにいる!?応えろッ!!」
「そんな義理はねぇな!勿体ないからその機体・・・俺によこせよ!いただくぜぇ・・・ガンダム!!!」

戦闘が再開されようとするとキャリーベースのレーダーにある反応が観測される。それは、シークレットユニットの反応であった。

「このカプルだってちきんと戦力になるんだから!足りない分は気合いでカバーよ!!!」

現れたのはまるでハロに手足を付けたようなMSであった。しかし、現れたのがアルビオンとコウ達の間に現れたため接触は、避けられなかった。

「チッ!厄介な所に・・・」
「こっちには、ジオン兵も残っているのに!」
「アリー・アル・サーシェス!お前は、俺が駆逐する!!」

刹那は、他の機体に目のくれもせずに真っ直ぐサーシェスに向かって接近していった。

「(反応があの時の彼と違う。それに、あの機体・・・俺達と出会う前か?)美穂!法子!ウラキ少尉!合流して基地へ急ごう!」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧