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ドリトル先生と日本のお料理

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第二幕 八条大学その十一

 豚肉も入っています、それがでした。
「これは何かな」
「ゴーヤチャンプルだよ」
 ポリネシアがお料理の名前を言ってきます。
「それはね」
「ゴーヤチャンプル?」
「そのイボが一杯あるのがゴーヤなのよ」
 それだというのです。
「沖縄のお野菜よ。ヘチマの仲間だって」
「ふうん、沖縄だね」
「沖縄は知ってるわよね」
「日本に来る時に観たね」
 先生は船で日本に来た時を思い出しながら答えました。
「あの島だね」
「そう、あの島のね」
 お野菜だというのです。
「それよ」
「そうなんだ、あの島の」
「あそこも日本だからだね」
「沖縄産って表示で売ってたよ」
 このこともお話するジップでした。
「それで栄養がよさそうだから」
「買ってきたんだ」
「あとその細くて白いのはね」
「これは何かな」
「もやしっていうんだ」
「もやし?」
「大豆から出来るものらしいんだ」 
 それがもやしだというのです。
「大豆から出た芽がね」
「もやしっていうんだ」
「そうなんだ、それでそのもやしもね」
「美味しいんだね」
「凄くね、しかも栄養がいいらしいから」
「それで買ってきたんだ」
「人参もだよ」
 それに豚肉もだというのです。
「あとお味噌汁もね」
「あっ、これだね」
 先生は今度はトートーに応えました。
「若布とこの黄色いのは」
「揚げっていうの」
 トートーがそれについてお話します。
「日本のお豆腐の仲間らしいわ」
「それも買ってきてなんだ」
「ジップがね」 
 やっぱり彼が買ってきたというのです。
「私達で何を買って来て何を作るかお話をしてなの」
「それでお味噌汁もなんだ」
「材料を買って来てなの」
 そうしてだったというのです。
「揚げもなの」
「色々買って来てくれたんだね」
「それと」
 ここで、です。ホワイティも言ってきました。見れば食卓の中には黒に近い深緑の細いものが一杯集まったものもあります。
 それは何か、ホワイティは先生にお話します。
「もずくもね」
「これは海藻かな」
「そうよ、若布と一緒よ」
「成程、それも買ってきてくれたんだ」
「身体によくて美味しいっていうから」
 だから買って来たというのです。
「それをお酢で味付けしたの」
「どれも美味しそうだね」
「食べて食べて」
 チープサイドが楽しそうに言ってきます。
「先生の為に作ったから、ダブダブがね」
「僕も早く食べたいよ」
 ガブガブはもう待ちきれないといった感じです。
「だから先生がね」
「おっと、合図だね」
「神様に感謝をしてね」
 ここはイギリスです、食べる前にすることは。
「お祈りをしてね」
「それで食べようね」
「うん、じゃあ今から」
 先生も皆の言葉に笑顔で応えてです。
 そのうえで両手を合わせます、他の動物達も前足や羽根をそうさせてです。
 神様にお祈りを捧げました、そのうえで晩御飯も食べるのでした。 
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