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『ポケスペの世界へ』

作者:零戦
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第十話







ザパアァァァンッ!!

 渦の中にいたポケモンが浮上してきた。

 そして、漁船と近くにいた高速船アクア号が浮かんだ。

「うわわわわッ!!」

「皆、何かに掴まれッ!!」

 俺の言葉に皆は何かに掴まる。

「な、何なのこれはッ!?」

「ポケモンの念力やッ!! コイツはルギア やッ!!」

 俺がそう言った瞬間、ルギアからエアロブラストが発射された。

ドォォォンッ!!

 エアロブラストがうずまき島の岩場に着弾する。

 そしてルギアは念力でアクア号と漁船を投げた。

「かなり無茶すんなおいッ!!」

 俺は近くにいたクリスを抱く。

「シ、ショウさんッ!?」

「怪我すんなよッ!!」

ザパアァァァンッ!!

 漁船が海面に着水する。

 着水の衝撃で海水が漁船に降り懸かる。

「イエローッ!! お嬢ちゃんッ!! ショ ウッ!! 大丈夫かッ!!」

「あれは……あの姿は……あの時のポケモン だッ!! スオウ島を飛んでた……間違いな いッ!!」

「あの時ってッ!?」

「ワタル戦の時ですッ!! 西ジョウトの方へ消えたという話だったけど、本当だったんだッ!!」

 事情を知らないクリスにイエローが説明す る。

ピピピピピピピッ!!

「貴女のカバンから音が……」

 イエローの言葉にクリスがカバンを探る。

「本当だッ!! 私の図鑑が鳴ってるッ!! でも何で?こんな機能知らないッ!! 故障かしら?」

「もしかして『図鑑の共鳴音』じゃッ!?」

「共鳴音?」

「えぇッ!! 前の図鑑にはそういう機能があったんですッ!! 『図鑑が三つ集合し、さらに正しい所有者の手にあるという条件で共鳴音が発せられる』という機能がッ!! スオウ島でもその機能が働いたと後でレッドさんが……」

「エアロブラストが来るでッ!!」

 ルギアから発射されたエアロブラストが漁船に着弾した。

バキャンッ!!

 漁船が真っ二つに割れて、俺は衝撃で海に飛ばされた。

『ショウさんッ!!』

「ちぃ、シャワーズッ!! ”なみの り”やッ!!」

 俺はシャワーズを出して”なみのり”で乗り切る。

「クリスッ!!」

 クリスが漁船の船尾に取り残された。

「ん?」

 シルバーとゴールドが漁船の船尾に着いた な。

「て、てめぇッ!! スズの塔の時に続いてまたいいカッコかッ!? ギャルを助けるのは俺の役目だぜッ!! 手を引っ込めやがれッ!!」

「………ん?」

 クリスが目を覚ましたな。

「きゃあああッ!! 不良が二人ッ!!」

「ふ、不良ッ!? コイツはともかく、俺 は………」

ピピピピピピピッ!!

「?」

「えッ!?」

 三人の図鑑が鳴り出した。

「(この二人が、私以外の新ポケモン図鑑所有者ッ!?)」

 ………多分、クリスは驚いてるな。

「大丈夫かッ!?」

 俺は漁船に飛び乗る。

「あ、あんたは?」

「俺も図鑑所有者や」

「えッ!?」

 ゴールドが驚く。

「名前はショウや。それよりも来るでッ!!」

 ルギアからエアロブラストが来た。

ドンドンドンッ!!

「邪魔だッ!!」

「何をッ!!」

「(こ、こわい。この二人………)」

「………行くぞアリゲイツ」

「おい、待てよシルバー」

 ゴールドがシルバーを引き止めた。

「ここで固まってたら攻撃対象になりやすいうえ、反撃しにくい事くらい俺にだって分かる ぜ。だが、おめーのアリゲイツを見てみな。コイツらは本能的に共闘の構えを取ってる ぜッ!!」

「だから何だ?」

「今回ばかりは俺達トレーナーの都合よりも優先してやりてぇんだ。コイツらの心持ちを なッ!!」

 三匹が一斉に攻撃をするが軌道を変えるのが精一杯やった。

「ちぃッ!! 三匹がかりでも軌道を変えるのが精一杯かよッ!!」

「なら四匹ならどうや?」

『え?』

「バクフーンッ!! ”かえんぐる ま”やッ!!」

 俺はバクフーンを出して”かえんぐるま”をさせるが、ルギアの右翼を少しだけ傷をつけるくらいしか出来なかった。

「あちゃ?。まだレベル不足やな」

「す、スゲー……。バクたろうの進化系 だ……」

 ゴールドが驚く。

「試す前から分かっている」

「んだとォッ!!」

「やめてッ!!」

 シルバーとゴールドが一触即発の空気をクリスが止める。

「喧嘩はよくないわッ!! 貴方達、本当にオーキド博士に選ばれたトレーナーなのッ!?」

 シルバーは盗んだけどな。

「あ?ん? いきなり説教か? ギャルかと思えば、さては俺の苦手な「超?マジメ系学級委員タイプ」だなおい?」

「マ、マジメ系って……マジメはいいことで しょッ!!」

「……もう夫婦喧嘩はええか?」

「「誰が夫婦喧嘩だ(ですか)ッ!!」」

「息ピッタリやん……。ま、それよりルギアを海に引きずり込むで」

「う、海に引きずり込むだとッ!! あのデカブツをかッ!?」

「あぁ。それより俺は18や。お前らより年上やからな?」

「マジっすかッ!?」

「本気と書いてマジや。ルギアの攻撃は空気 弾……一息の空気弾『エアロブラスト』や。大気が供給されない海中では放てないからな」

 その時、ルギアがエアロブラストを撃った。

『うわッ!!』

 衝撃でゴールドが海に投げ出された。








 
 

 
後書き
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