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妖精の十字架

作者:雨の日
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~幽鬼決戦~

「ミラ、俺いくな」

「・・・うん。絶対帰ってきてね?」

俺は微笑して、幽鬼のギルドへ再度駆け出した

「さて、残りのエレメント4は何人だ・・・?」

エルフマンを見つけ、俺は訪ねる

「え、えぇと・・・あと一人かな?」

あぁ・・・
エルフマンは学問に疎いんだ・・・
単純な引き算も不安そうだ

「まぁいい・・・お前も来るか?」

「勿論だ!!」

そうして、俺たちは二人でエレメント4最後の一人を討ちに行く









「エルザ!」

俺が駆け付けた時にはすでにエレメント4最後の一人、アリアを斬り伏せた後だった

「クルス!来たか!・・・すまぬ、わたしは少し休む。ミラは?」

「大丈夫だ。お前も、無理せず休め、ジョゼは俺が・・」

そこまで口に出してから、背筋に悪寒が走った

「私を?なんですか?」

「マスター・ジョゼ・・・」

「兄ちゃん!」

「クルス!」

そこへナツとグレイがやってきた
しかし、タイミングが悪すぎる

「よせ!来るな」

「!?」

「死にたがりが・・・」

ジョゼが手をかざす。それだけで負の魔法が放たれ、ナツとグレイを一撃で吹き飛ばす

「ナツ!グレイ!」

「エルザ!二人を!俺はこいつをやる!」

「貴様一人で私の相手?笑わせてくれますねッ」

そう言い、再び手をかざす
俺は瞬時に回避し、ジョゼの背後へ回る

「双無・覇王拳!」

「ダーク・ステップ!」

ジョゼの体がぶれて、俺の拳が空を切る

「ドルン・クラップ!」

「ッ!障壁!」

紙一重の攻防が続く

「双無・天ノ震脚!」

「動き、威力、判断力。どれをとっても素晴らしい・・・」

攻撃は中々あたらない

「それが・・・それが気に食わんのだぁ!」

ムーンサルトがジョゼの腕をかすめる
しかし同時にジョゼの魔法弾が脇腹を少しだけ深くえぐる

「ッ!」

ジョゼの魔法弾が少しずつ当たりだす
連戦に次ぐ連戦。体力も魔力も減っている

「さらにハートフィリアの令嬢だとォ!ふざけるなぁ!」

「がはっ・・・」

まずい・・・
これは本気の本気が必要だな・・・

「貴様らが?莫大な金を動かせる?」

「考えただけで虫唾が走るわぁ!!」

巨大な魔力の渦が遅い来る
しかし、ジョゼの言葉がひっかかる

「・・・そういうことか」

「双無・覇王流覇!」

両手を伸ばし、ジョゼの魔法による衝撃を喰らい、回復した魔力で魔法をかき消す

「ジョゼ・・・貴様の情報収集力の無さに俺は脱帽だ」

「何だとォ!?」

「ルーシィはな、家出娘だ。家の金?んなもの使えるかぁ!」

「!?」

「そんなことも知らなかったとはな・・・でももう遅い。貴様は俺を怒らせた」

ゆっくりと目を閉じて、奥底に抑え込む己の龍を呼び覚ます

「――――――覇竜降臨」

決着の時だ
幽鬼の支配は、妖精によって終幕を迎える―― 
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