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ソードアート・オンライン~冥界を司る女神と平和の創り手~

作者:ほにゃ~
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第7話 《Untouchable!》

 
前書き
久しぶりの更新です 

 
詩乃がバイトを始めて数日がたった。

バイトのお陰で詩乃の生活に少しばかり余裕ができ、詩乃はGGOとアミュスフィアを購入できた。

そして、今日、詩乃は初めてのVRMMOである。

「以上がGGOでのチュートリアルだ」

「丁寧かつゲームっぽい説明ありがとう」

ご丁寧に頭を下げてお礼を言ってくる詩乃。

「それじゃあ、俺は帰るな」

「ねぇ、秋人はGGO、今日は入るの?」

「ああ、入るぞ」

「なら、私が新川君と向うで会った後、GGOで会える?」

「あ~、悪い。今日、GGOでの友達に会う予定なんだ。だから、今日は無理」

「そう…………」

詩乃は寂しそうに俯く。

そんな詩乃を見て、俺は優しく詩乃の頭を撫でる。

「なら明日、会おうぜ。俺がGGOでの戦い方からいい狩場まで色々教えるからよ」

「もう、子供扱いしないでよ」

そう言う詩乃だが、口元は緩んでいた。

詩乃に別れを告げ、部屋に戻り時刻を確認する。

うん、丁度いい時間だ。

アミュスフィアを装着し、ベットに横になる。

「リンクスタート」

GGOの中に入り、俺は待ち合わせ場所のバーに入る。

適当にクリームソーダを注文し飲んでいると扉が開き、見知った顔が現れた。

「お~い、シュピーゲル!」

「あ、シュート!久しぶり」

こいつはシュピーゲル。

GGOでの俺のフレンドで同じAGI型のプレイヤーだ。

銀灰色の髪で細身の体型のアバダー。

傭兵や兵士というより特殊部隊の隊員と言った感じの装備が特徴だ。

おまけに顔もそこそこいい。

俺なんてこんなロリみたいなアバターなのに…………

「あれ?久々に会ったのになんでいきなり睨むの?」

「いや、ただ不公平な神様の事を恨んでただけ」

音を立てながら一気にクリームソーダを飲み干す。

「で、後ろの女の子は誰?」

「そうだ、紹介するよ。彼女はシノン。僕の、一応友達かな?それで、こちらはシュート。僕のフレンド」

「初めまして。シノンです」

「どうも、シュートです」

手を差し出し握手をする。

このシノンさんと言う方、中々可愛いアバターだな。

アバターは基本ランダムで決められるからこんなアバターに当たるとは運がいいとしか言いようがない。

「えっと、シュートさんはGGO長いんですか?」

「敬語はいらないよ。後、勘違いしてるかもしれないけど私、男だから」

「え?」

シノンの目が点になった。

そして

「えええええぇぇぇぇぇぇ!?」

絶叫が響いた。

「嘘!?だって………どう見ても女の子じゃない!」

「えっとね、シノン。シュートはM9000番系って言う非常に珍しいアバターなんだ。だから、容姿がこれなのは仕方がないことなんだ」

「信じられないならはい、カード」

シノンはカードを受け取りしげしげと眺める。

「ほ、本当だ………」

シノンはまだ信じられないと言った感じでカードを返してくる。

「そんで、私に頼み事って何?」

「ああ、そうだった。彼女に戦闘のレクチャーをしてくれないかな?」

なるほど、初心者の先生をしてくれってことか。

「いいけど、シュピーゲルがすればいいんじゃないの?」

「いや、僕よりも戦い慣れしてるシュートの方がいいと思ってね。どうかな?」

「まぁ、いいけど、それじゃあ、まずは適正でも調べようか」

「適正?」

「どんな銃か合うかとか、ポジョション的に何処がいいのかとか調べることだよ」

シノンにそう説明し俺達は近くの射撃場に向かった。

シノンに様々な銃を撃たせて俺なりの結果を付ける。

「うん、シノンはどれも平均的にやれるね。でも、狙撃銃での命中率が一番高い。狙撃手として有能になれるかも」

俺の結論としては狙撃手として育成するのがいいと思った。

「狙撃………ね」

シノンは思案顔になり考える。

「でも、シュート。狙撃手になるには結構な量のスキルが必要になるよ。それに、狙撃銃って結構値が張るし」

「銃なら大丈夫。最近いいものを手に入れたからそれを上げるし、スキルなら私とシュピーゲルが居るから問題は無いと思うよ」

射撃場を出て次に向かったのは武器ショップだった。

メインに狙撃銃を使うとしてサブにサブマシンガンかハンドガンが必要だから買いに来た。

後、防具とか戦闘用の服とか。

「そう言えば、シノン、お金は」

「…………千クレジット」

ばりばり初期金額だ。

「じゃ、少し儲けようか」

「シュート、あれをするの」

「もちろん!」

「あれって?」

「シュートの稼ぎ場所だよ」

シノンを案内しながら、武器ショップの奥にあるあるものを見つける。

「これが、私の稼ぎ場所の一つ《Untouchable!》だよ」

幅三メートル、長さ二十メートルの金属のタイルを敷いた床を三メートルの柵が囲った場所。

奥には西部劇のガンマンの恰好をしたNPCが立って腰のリボルバー銃を抜きながら何か挑発的なことを言ってる。

「これは?」

「あのガンマンが撃ってくる弾丸を避けながらどこまで近づけるかて言うゲーム。プレイ料金は一回五百クレジットで十メートル突破で千クレジット、十五メートルで二千クレジットが貰える。で、もしガンマンに触れたら今までプレイヤーがつぎ込んできたお金が全額貰えるんだ」

今の金額は…………十五万クレジットか。

「ちょっとやってみようかしら」

シノンはそう言って近づく。

止める前にお金を支払いゲームを始める。



「え?ちょっ!」

八メートルを超えた所でガンマンの早撃ちに対応できずにあっけなくアウト。

記録は十一,八メートル

「何よ、アレ。反則じゃない」

結局、シノンは千クレジットを貰うに終わった。

「しょ、初心者にしては結構な方だよ」

シュピーゲルがシノンをフォローする。

「そんじゃあ、いきますか」

今度は俺がゲームを始めようとすると武器ショップに多くのプレイヤーがやって来た。

やっぱ、ゲームはギャラリーが居てこそ盛り上がるよね。

金属バーが上がると同時にスタートをする。

弾道予測戦が俺の頭と右肩、左足にくる。

放たれた三発の弾丸を、左足を上げ、右足に力を入れて左側に飛ぶ。

俺が居た所を三発の弾丸が通る。

八メートルを超えたあたりで早撃ちが来た。

体を捻り、頭下げ全てを躱す。

ガンマンは六発撃ち切ると〇,五秒という有り得ないスピードで回転式弾倉(シリンダー)を取り換える。

今度は二発撃って、時間を僅かにあけてからもう一発撃つと言った感じになる。

その弾丸を躱した瞬間、残りの三発が俺に向かってくる。

さっきの三発を避けるために体を無理な体勢にしたため、避けるのが難しい。

ギャラリーから声が上がる。

周りは俺が終わったと思ったらしい。

だが、俺は周りを囲ってる柵を左手で掴み、床を蹴る。

柵を掴んだ左手を軸に一回転する。

さっきの俺の体勢は頭と体が、床に近い位置にあったため、俺が回転することでその場に空間ができた。

その空間を残りの三発が通る。

通った瞬間、すぐさま走り出す。

そして、残り僅かと言ったところで俺はジャンプをする。

ジャンプをした瞬間、俺がさっきまで立っていたところに六発のレーザーがあたる。

ガンマンの目の前に着地し、ガンマンに触れようとする。

その瞬間、俺は手を素早く戻し、バックステップをし、下がる。

すると、俺の腕があった場所を何かが通る。

見るとガンマンは両手に銃を握ってた。

まさか、こんなドッキリがあるとは思いもよらず少し焦る。

ガンマンは二丁拳銃で俺目掛けて撃ってくる。

飛んでくる十発の弾丸を体を捻り躱し、頭を下げ、ジャンプし避ける。

そして、残りの二発が折れ目掛けて撃たれる。

時間差で撃たれたため二発バラバラでくる。

最初の弾丸を躱すと近くの柵に当たった。

そして最後の弾丸は真っ直ぐ俺を目掛けて飛んでくる。

だが、俺はそのまま真っ直ぐ走る。

そして、徐々に弾丸が目の前に迫ってくる。

弾丸が俺に当たる。

その瞬間、目の前で火花が散り弾丸が俺の股下をくぐる。

先程、柵に当たった弾丸が跳弾し、俺に迫ってた弾丸に当たった。

柵に当たり跳弾したので、跳弾が来る位置を計算したら、見事俺の目の前を通るのでそれを利用させてもらった。

もっとも、どこに逸れるかは運だが………

既に目の前に来てたためレーザーを撃つ間もなく俺はガンマンに触れた。

「オーマイ、ガ―――――――ッ!」

絶叫と共にガンマンは頭を抱え地面に膝をつく。

同時に狂ったようなファンファーレが響く。

そして、ガンマンの背後のレンガが崩れ金貨がざらざらと流れてくる。

そして、俺の手持ち金額は増え、ギャラリーは歓声を上げる。

「儲けちゃった!」

ギャラリーにいる男どもにウインクすると男達はさらに大声を開けた。

その中に、女性プレイヤーもいた気がする。

それがシノンのような気がしたが、多分気のせいだろう。
 
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