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パンデミック

作者:マチェテ
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第三話「初めての対峙」

 
前書き
爆撃機から降り、閉鎖されたレッドゾーンに集結する兵士260名。

あっ、129名の新兵ですが…予定ではがっつり減らします。
新兵何人生き残りが出るかな…… 

 
―――【旧メキシコ・レッドゾーン "エリア27"】


閉鎖されたレッドゾーンの周りは、重厚な壁に覆われていた。
高さは5~60mはあるだろうか。目測が正しいのなら。
厚さはどこまであるかは分からない。
その重厚な壁にただひとつ存在する巨大なゲート。
その前に集結した兵士260名。
彼らは全員、司令塔のヴェールマンに注目していた。
ヴェールマンは全員に、今回の作戦目標を説明した。

「全員揃っているな。今回の作戦目標は2つ。
ひとつは、市街地の破損具合のチェックだ。将来、レッドゾーン指定が
解除された時、そこに人が早い段階で居住が可能か。室内までチェック
して報告してほしい。
もうひとつは、感染者の殲滅だ。これがメインと言ってもいい。
感染者は見つけ次第殺せ。決して躊躇いを見せるな。……仲間が大切なら。」

ヴェールマンからの説明が終わった。
と同時に、ゲートが開く。

―――作戦開始

チーム編成は以下の通り。
260名で20のチームを展開。
ひとつのチームに13人。












―――作戦開始から1時間

オルテガ・フィンの二人は、チームから少し離れたビルの中で
建物の調査を進めていた。
今のところ、感染者の姿は見えない。

「……なぁ、フィン」

「なんだぁ~?」

「なんかよ、想像してたのより地味な作業じゃねぇ?感染者は出る
気配もねぇし…なんの為にこんな刃物持ってきたんだか……」

「早く戦いてぇ、ってことかぁ?」

「…………当たり前だろうが。感染者をぶっ殺す為に兵士になったんだ。
ここで何もしねえで帰るなんてゴメンだ」

その時…

ジャリ………… ジャリ……………
砂とガラスが混じった地面を踏む足音。
オルテガとフィンのものではない音。
兵士にしては遅すぎる足音。
それに気付き、身構える二人。



………向こうの通路になにかいる。

ビルのエントランスホールに新兵が二人。
広すぎるホールに二人だけの状況が、余計に緊張を煽る。

ジャリ…………… ジャリ………………

足音の持ち主がその姿を現す。

その姿形は人間そのものだった。
しかし、目の前にいるのは人間ではない。
目・鼻・口から汚ならしく血を垂らし、二人を睨み、唸る。

「グウウウゥウウゥ………」

血走った爬虫類のような目が、二人を睨み続ける。
ボタボタと血を垂らしながら、フラフラと近寄ってくる。

「………こいつが…」

「………そのようだなぁ」

これが感染者との初めての対峙だった。 
 

 
後書き
次回からようやく主人公登場します!

ついでに言っておきますが…フィンはそこそこ強いです。
これからの戦いでは活躍の予感……
いよいよ感染者との戦いか……

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