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パンデミック

作者:マチェテ
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第二話「作戦開始前」

 
前書き
また更新が遅れた…すみません(T_T)
 

 
―――【2021年】


訓練を終え、初めてレッドゾーンへ向かう新兵129名。
レッドゾーンという地獄に何度も向かった兵士131名。
合計260名の兵士達が、自ら地獄に赴くことになった。

―――【爆撃機内部】

「…………」

「……………」

「…………」

重苦しい沈黙の中、兵士達は各々自分の武器の手入れをしていた。
全員持っている武器が刃物のため、聞こえるのは刃を研磨する
無機質な耳障りな音だけだが。
本物の戦場に行くとなれば、黙り込むのは当然だろう。
重苦しい沈黙に耐え兼ねたのか、新兵の一人・ユニが口を開く。

「ねぇ、皆。不安なら訓練生時代に受けた講義を思い出そうよ」

「はぁ? 何でだよ?」

新兵の一人・オルテガが半分苛立った様に聞き返す。

「敵の特徴や弱点を頭に叩き込んでおけば実戦で迷わないでしょ?」

ユニの説明に、オルテガや他の新兵達も納得した。

「た、確かにそうだな」

「確かになぁ~、気休めにはなるんじゃねぇ?」

「フィン……お前ホント気楽だよな…」

フィンと呼ばれた新兵は、へらへら笑いながら喋るのをやめる。
フィンを黙らせ、オルテガはユニに話を続けろというように視線
を向ける。


「じゃあ……人間はどのようにして感染者になる?」

穴埋めクイズを出すようにユニが問う。
その問いに、オルテガが答える。

「えっと…確か"コープス"ってウイルスに感染した感染者に
引っ掻かれたり、噛まれたりしたら感染…脳と心臓を侵食
されて感染者になるんだったよな?」

「そう。じゃあ感染者の特徴と弱点は?」

再びオルテガが答える。

「特徴は…熱を吸収すると活性化して…えっと…あぁ、あと
傷の修復がすげえ早い。…で弱点が……脳・心臓・脊髄の
どれかを破壊すると生命活動が止まる、だったよな?」

「はい、正解」

ユニの言葉に、オルテガは「よしっ」とガッツポーズをした。
オルテガの言葉はどれも間違ってはいない。

感染者…正しくは「コープス」ウイルスの厄介な特徴は、
熱を吸収すると活性化し、増殖する点と、細胞の修復が
極端に早い点だ。そしてもうひとつ、オルテガが言い
忘れた特徴がある。空気に触れると「コープス」は死滅する、
という点だ。
これに関しては、コープスウイルスが持つ謎と言われている。


近代兵器が使えない大きな理由が、コープスウイルスの特徴の中にある。

過去に一度だけ、レッドゾーンで大規模な爆撃が決行された。
感染者の大半は爆風で死滅したが、「コープス」は爆撃の熱で
活性化し、爆風に乗って拡散した。本来、空気感染できない
「コープス」が、爆撃によって空気感染能力を獲得したのだ。
結果、レッドゾーンは撲滅どころか拡大した。
銃でも同じことが言える。銃弾は発射時に熱を持つ。
小さな熱の塊が勢いよく感染者に当たれば…活性化し、突然変異
を起こしかねない。いや、実際に起こした事例もある。
そのため、嫌でも近距離武器を使うしかない。


「アッハッハ♪嫌でも近くで戦えってかぁ? 面白ぇじゃん♪」

フィンが愉快な笑い声を上げて言った。
それにオルテガが呆れたように言葉を返す。

「面白ぇと思うのはてめえだけだ…」

すると…

「皆いい加減準備しろ。……そろそろ作戦区域に到着するぞ」

今まで無言だった新兵・ソレンスが静かに言った。
その場にいる新兵全員の顔に緊張の色が浮かぶ。
いよいよだ。地獄が始まる。


―――作戦開始。

 
 

 
後書き
人物紹介のときに書いておけばよかったんですが…
一応ユニは女の子です。男ばかりだとさすがに…
これから女の子キャラ増やせればいいなぁ…

感想お待ちしています♪ 
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