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ロザリオとバンパイア〜Another story〜

作者:じーくw
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第18話 親愛なる女性






























それは館へ行く道中……。

「ねぇ……ちょっといい?」

亞愛は、館へ先導するモカには 聞こえない大きさの声でジャックに話しかけた。

『……ん?なんだい?』

どうやら、モカには秘密ってことのようだ。

その亞愛の意図を組み、ジャックも小言で答えていた。

「あなた…私の攻撃、≪次元刀≫。あれを一体どうやって止めたの?あれの威力は私自身よく知ってる。……一体どうやって…。」

亞愛の聞きたかったこと…

それは、先ほどの攻防の件だ。

自分の次元刀が止められた………

止めることができるのは……同じ次元刀だけしかない。

でも……あの時の感じは次元刀のそれじゃない。

でも、それしか……。

ジャックから返って来た返答は違った。

『……ああ。 なるほど、それ事か。それはね、彼の……東方不敗のと同じ力じゃないけど……ん~。』

ジャックは腕を組んでいた。

「違う力…?次元刀とは違う……。」

亞愛は、再び聞く。

亞愛の表情を見ればよく解る。

ものすごい聞きたい表情をしていると言う事を。 苦笑


『あはは……うーん… そうだな…。』

ジャックは暫く考えて、亞愛の方を向いて、ニコリと笑い。

『 それは、やっぱり企業秘密ってことで……ね?』



“ピトッ……”



そう言って 亜愛の唇に自分の人差し指を当てた。


「なっ!……もう///」


亞愛はちょっと照れていた…。

他人から…こういった扱いを受けたのは…初めてのことだったから……。

『……ははは!悪い悪い。』

ジャックは、手を挙げた。


……説明をすると、あれは俺の魔力で無理やり次元を歪まして防いだんだ。


空間を捻じ曲げる…

そもそも、次元刀とは、東方不敗が得意とする結界術の応用。

その極意は、自分の存在する次元をずらして物体を透過し破壊する。

より詳しく説明すると、同じ次元に2つの物は同時に存在する事は出来ない。

次元をずらし、元に戻す、それを高速、秒間にして100回行うのだ。つまり鋸を引くように次元を行き来し物体を破壊する秘術。



東方不敗とは、まあ 時間的には古い付き合いだ。

戦いの前にも、聞いていた事でもあり。

何よりも実際にも受けたこともある。

そもそも、彼の力。自然(ロギア)の力なら、受けても問題ない。

自然を斬ったりする事は不可能だから。

……でもそれすると受け止めるより、驚愕されそうだから。


だから、受け止めた。



その方法… それは、相手の手と同じ次元にずらし… あとは、そのまま受けとめればいい。




同じ次元内ならば、ただの手刀同士になる。

説明するのめんどくさい……ッて理由じゃないよ!!

話さない方が警戒して、もう攻撃してこないかもしれないから。

それに、これは…東方不敗と違って乱用は出来ない。

次元をずらす… 簡単そうに言うが…

実のところは、すごく神経使うからな………



「そういえば………」



前を歩いていた モカが後ろを振り向いた。

「自己紹介がまだだったな?わたしの事は 知ってると思うが モカだ もうすぐ9歳になる。」

モカは挨拶し ジャックに向いた。

「……わたしは亜愛………よろしくね。」

亜愛もモカに続き挨拶を交わした。

『……ああ、そうだったね。俺の名はジャックっていうんだ。 ……君の…君たちのお母さんとは 古い付き合いでね。』

その名前に…注目したのは亞愛だ。

「ジャック……?」

亞愛は、目を見開かせた。

(その名前……。それに次元刀を防ぐあの未知数の実力。 ……得体のしれない戦闘能力。 まさか…… この男… 東方不敗の記述にあった… 約200年前に…三大冥王と共に戦った伝説の精霊使い ……ジャック・ブロウなの? ……でも彼は あの戦いで命を……) 

記述では、行方不明とあったはずだけど……。

あの戦争は約200年もの昔の話だ。

そして、相手は、あの伝説の真祖アルカード。

……命を落としたのだと思っていた。


(……あ そうか… の子なら 俺のこと知ってるかもしれないかな… ん〜 さて、どうするかな。 ……追求されたら… あ問題ないか、遅かれ早かればれる事だし。)



「……貴方、もしかしt「ああ よろしく。 ほら、もう屋敷は見えてきたぞ!」」


(モカ……、なんというタイミングの良さ!)

モカが、タイミング良く話したため…

亞愛は聞ききれなかったようだ。

『……おっ ほんとだ……な…。 うん……懐かしいな。 200年ぶり……だもんな…』

ジャックは自然と出てしまった……

それは無理もないことだと思う。

小さな声だったけれど、集中していたやっぱり亞愛は聞き逃さない。

そして、確信する。

(200年…… やはり 私の考えで間違いない… この男は、三大冥王の……。 ……いや 語られているのは、四人だから誤り…… 四大冥王のひとり 精霊使い ジャック・ブロウ。 間違いない。……どうする 厄介ね。 力の正体は詳しく載ってなかったから…… 未知数な所も沢山……。 下手をすれば… 首領として、語られている≪あの冥王≫を凌ぐ実力の可能性も……。)

亞愛は……考えを巡らせている……

ジャックは…そんな亞愛を見て笑った。

(……まあ、何を考えてるか分かってんだけどね。)

ジャックは、内心でも笑っている……。

まあ、内容は笑いたい内容ではないけれど。












【朱染城】






館についても、彼は。

……ジャックは考える。それは亞愛の事だ。

(……原作どおりであるとすれば、 俺がこの子を止めれば、朱染家で亞愛の正体を知る者は、恐らくアカーシャと一茶の2人。 ……亞愛を放っておけばそのまま、≪あれ≫が、≪アルカード≫が暴走して…。だが、仮に今現時点でこの子をどうにかすれば…… 優しいアカーシャが黙っているわけない……。 ……しかし、本来ならば俺がこの場所でこの子達と会うことなどないこと…だ。それが……。俺がここにいる事で この世界の運命が変化してるのならば… 今後はどうなるかはわからないのも事実……だな。 ならば、傍観しているのが一番だな……少なくとも今は。いずれは、決着をつけなければならないから……。 アイツとは……。)

ジャックの表情は険しくなる……。

モカが、ジャックの方を見てその表情に気が付いた。

「ん? どうしたんだ……?」

考え込んでいたジャックにモカが話しかけた。

『……いや なんだかほんとに懐かしくてね…… 慨にふけっていたんだよ。』

これも……嘘じゃない事だ。

だから、自然に出た。

そんな表情を見た亞愛は…考えるのをやめ。

「ん〜 じゃあさモカ アカーシャさんを呼んでこようよ! きっと喜ぶよ 古い友人が訪ねて来たの知ったらさ♪」

モカの手を引っ張る。

「そうだな、じゃあ ジャックさんは ここ。一階の客間にいてくれ 今、母さんをよんでくる。」

モカは、客間の部屋を指し……そう言った。 

『……ああ 2人ともどうもありがとう。』

ジャックは正直 緊張は隠せない……

(いよいよ 再開か…… やば…い…な。 ……緊張する。 いったい、どんな顔すればいいのか……な?)

それは約2世紀ぶりの再開。

あの時は 盛大に泣かしたんだ。

それに、約束では、何十年って言ってしまったから……

まさか 2世紀も飛ぶなんて思ってもいなかった。

泣かせてしまった上待たせた。

男としては最悪…… 苦笑












モカ・亜愛 side







亞愛はモカに話しかける。


「ねーモカ!」


「何?姉さん」


聞きたいこと…感じたことがあるのだ。

「……あのジャックって人さ♪ ……昔のアカーシャさんの恋人だったのかな??」

~~えへへ♪って感じで笑ってる亞愛。

さっきの凄い殺気だってた亞愛とは比べ物にならない……。

「え?母さんの……?」

モカは顔を紅潮させて考え出した。

(あの人……確かにそんな感じがする……温かい感じも… 母さんの事を話している表情も…… うう〜ん…やっぱり……わからないけど。)

子供とは言っても女の子、色恋沙汰には興味津々のようだ。

亞愛とて例外じゃなかった。←失礼だろ作者!『ごめんなさい……。』


「あははは〜。 そんなに考えなくてもいいんじゃない?私から言っといてなんだけど!あの人温かい感じがするから 浮気!!って感じじゃ無さそうでしょ?」

笑いながら モカに話した。

「もー やめてよ 姉さん!母さんが浮気なんて!」

子供でも浮気についての知識は一通り理解しているようだった。

(……浮気なんて…絶対ダメ!そんなの駄目っ!)

モカの中では ≪浮気=許せない!!≫という考えだった。

(でも あの人は違う…… さんが言うように。よくわからないけどそんな感じがするな……)

二人は談笑しながら アカーシャを呼びに行った。







 
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