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転生物語―魂の力―

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DS編
  センの古城

 二つ目の目覚ましの鐘を鳴らした俺は、現在不死教区の先にあった閉ざされていたセンの古城の中を進んでいた。
 鐘を鳴らした後、地上へと戻った俺を待っていたのは何者かによって殺害された火防女と、世界の蛇フラムトと名乗るくっさい生き物だった。
 なんでも奴曰く、不死人の使命には続きがあり大王グウィンのあとを継ぐことこそが真の使命であるらしい。そのために、まずはセンの古城の先にあるアノールロンドへ行き王の器を手に入れろというフラムトの言葉を聞き、今ここにいるわけだ。

「しっかし、厄介な城だ」

 行く手を阻む蛇人が今までの敵より強いということもあるが、それ以上に厄介なのが所々に設置されている罠が厄介だ。ペンデュラムを始め巨大な岩の玉。壁から発射される矢など、息をつく暇もない。
 それでも、途中であったジークマイヤーを助けながら上へ上へと進んでく。もちろん、探索もかかさない。宝箱に化けた敵を倒して手に入れた雷のスピアなど、有用なアイテムも手に入れることができた。
 こうして、ようやく俺は古城の頂上付近へと辿り着くことができたのだが・・・・・・

「おいおい、勘弁してくれよ!」

 自分の背後に巨大な玉が落下し地面に接触するのと同時に爆発する。どうやら、本当の本当にてっぺん。見張り台のような場所からこの爆弾を落としている奴がいるようだ。そのせいで、せっかく罠だらけの城から出られたというのにさっきから全力疾走を続けている。

「っと、ここは無事みたいだな」

 爆発から逃げ続け、建物の影に入ったことでようやく爆弾の投下がやむ。どうやら、俺を見失ったようだ。安堵の息をつきながらそのまま道なりに進む。
 途中、メイスを持ったバーニス騎士がいたが問題なく倒し歩を進めていく。どうやら、この先は別棟に続いているようだ。何かアイテムがないだろうかと別棟を登っていくと、階段の途中、こちらの行く手を塞ぐかのようにして仁王立ちする騎士の姿があった。

「アンタ、大丈夫か?」

 兜のせいで、彼がまだ正気なのかは分からない。そのため、声をかけたのだが、その返答は言葉ではなく彼が腰に刺したレイピアを抜き放つことで答えられた。

「亡者か。悪いが、倒させてもらうぞ!」

 この狭い階段で大剣は不利。よって己の内よりロングソードを取り出し、構える。ジリジリと間合いが狭まり、敵が先に動いた。

「っ!」

 高速の踏み込みと同時に放たれた三連突き。まさにレイピアの真骨頂とも言える攻撃だ。その速度も然ることながら重さも相当なもの。盾越しに鋭い衝撃が伝わってくる。
 だが、俺の防御を崩すにはいたらない。次はこっちの番だとロングソードを敵の左肩口目掛けて振り下ろす。しかし手応えはなく、ロングソードは空を切る。敵が後方へローリングすることで見事こちらの攻撃を交わしてみせたのだ。

(階段でローリングって、正気でやったら痛いだろうな・・・・・・)

 そんな場違いなことを考えながらも的と切り結んでいく。レイピアによる刺突。距離をとっての弓。そして動作を早くすることを念頭にした小盾によるパリィ。おそらく、この世界で戦ってきた敵の中では戦闘技術においては間違いなくトップに君臨する相手だ。

「だが、そろそろ終わりにしよう」

 それでも、敵はやはり既に正気を失ってしまった亡者。戦闘が、あまりにもパターン化されすぎている。その証拠に、俺の読み通り、敵は刺突三連を放とうとしている。故に俺は初激に合わせ、盾を勢いよく振り放った。

「・・・・・・・・・・・・」

 騎士は消え去り、後にはリカールと刻まれたレイピアだけが残された。俺はレイピアを拾い、その場をあとにした。できれば、正気の彼と剣を交えてみたかったと思いながら。

――――――――

 別棟の探索を終えた俺は、またしても背後に爆発の熱を感じながら走っていた。途中、崩れた道の先にいた男にアイテムを譲ってもらいながらも、ようやく、本棟のなかへと駆け込むことに成功した。

「ふふふ、この恨みはらさでおくべきか」

 爆弾を投げてくれやがった奴がいる屋上へと足を向ける。楽には死なさんと、武器はあえて未強化の蛇人の大剣を使う。さあ、殺戮のお時間だ。

「さーて、行くか」

 屋上にいた巨人を倒し終わった俺は晴れやかな気分で先に進むことを決めた。先に進む、とはいっても行ける場所は残すところ一つ。先ほど倒した巨人よりさらに大きな騎士が佇む広場のみだ。おそらく、あれと戦闘になるだろう。

「それじゃあ、お願いします」 

 先ほど見つけたサインより呼び出した黒鉄の防具一式に身を包む騎士カルタス。彼と一緒に、広場へと足を踏み入れた。そして、敵が動き出す。
 以前にも言ったが、巨体というのはただそれだけで驚異だ。ましてや今いるのは古城のてっぺん付近。吹き飛ばされて落下でもしたら死亡は免れないだろう。

「デカイってのは厄介だな!」

 相手の攻撃一つ一つに最大の警戒を行いながら、敵の足をクレイモアで切りつける。前の牛頭と戦った時も足を最初に狙っていたが、今回は単純に足以外に攻撃が届かないためだ。
 しかし、硬い。鎧の性能がいいのだろう。ダメージは通っているだろうがどうにも決定打が与えられない。だが、タルカスの放った一撃により状況は一変した。
 大剣より更に大きい特大剣から放たれた一撃は敵の左足に直撃。するとどうだろう。敵がよろけたではないか。これはチャンスとばかりにもう一方の足に連撃を叩き込む。
 よろけたところに更なる追撃を受けた敵は見事にすっ転び、古城の遥か下へと落下していった。

「人間の知恵の勝利だな、うん」

 消えゆくタルカスにお礼を言ったところで・・・・・・

「おおっ!?」

 俺はどこからか飛来したガーゴイルに両腕を掴まれ、とある場所へと運ばれた。そここそが、かつてグウィンが構えた居城。アノールロンドだった。 
 

 
後書き
水曜日に西の方から帰還したのですが、大雨で新幹線、地元の在来線ともに運行見合わせになってしまい行き(二時間半くらい)の三倍以上(八時間超)かかりました。きつかったです。 
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