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転生物語―魂の力―

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DS編
  下層~クラーグ討伐

 
前書き
さっくさくやで 

 
 不死人の使命。二つの目覚ましの鐘を鳴らす。その内の一つを鳴らすことに成功した俺は、次なる鐘を目指していた。途中行ける場所をひとまず探索した結果、月光蝶と呼ばれる敵を倒したりしたが些細なことだ。
 現在は不死教区で発見した下層の鍵を使って降りた先で山羊頭のデーモンを倒し、そのデーモンが所持していた最下層の鍵を使いさらなる下。二つ目の鐘がある場所、病み村を目指している。

「さて、ここだな」

 人間でもないのに人間性を落とす鼠やドロドロしたよく分からない敵。何か嫌な気配を感じさせる煙を履いてくるギョロ目のカエル。侵入してきた黒い霊体等を倒しながら進んだ俺は、ドーナルという商人の言葉を聞き、この最下層の主とも言える存在”貪食ドラゴン”を倒しに来たのだ。

「しっかし、山羊頭の時も思ったがどうして鍵なんぞ持ってんのかねえ」

 貪食ドラゴンを倒しに来たのはドーナルから奴が病み村への扉の鍵を持っていると聞いたからなのだが、どうしてドラゴンなんぞが鍵を持っているのか全くもって謎である。

「ドーナルが扉の傍にいなけりゃ遠慮なくブチ破るんだがなぁ」

 さすがに、人前でそんなことをするのははばかられる。まぁ、今回はサクっと済ますつもりなので構わないだろう。そのために霊体も読んでいない。

「さあ、出てこいよ」

 俺の呼び声に答えるかのように、まずトカゲを思わせる頭部が顔を出す。続いて、ひっじょうにグロテスクな胴体。そして脚部が現れる。不市街で遭遇した竜。ヘルカイトよりも恐らく大きい。現時点では最大の敵だ。これなら、遠慮しないでいいだろう。
 俺はここまで使ってきていた愛剣クレイモアを己のソウルの中へと収納し、前世での愛剣。竜神王の剣を取り出す。

「さぁて、全力で戦うのは久々だ」

 俺はこれまで前世での武具や呪文。技を使用せずにここまでやってきた。それはこの世界独自の魔術や奇跡を習得し、使いこなしたいと思っていたからだ。だが、どうやらこの世界の特性か、本人のソウルが必要レベルまで高められていれば少なくとも術の習得は容易であることが奇跡の使い手ソラールや魔術の使い手リッケルトの話からわかった。習得自体が簡単ならば後は自分で勝手に修行をすればいい。そのため、俺は制限を外し、前世での力を使うことにしたのだ。最も、規模が派手だったりするのであまりおおっぴらに使いはしないが。
 なにはともあれ、この戦いが前世の力をつかってでの初陣だ。

「とりあえず、くらいな!」

――ドラゴン斬り!

 世界最高クラスの武器に加え、ドラゴンに大きなダメージを与える剣技。その威力は絶大で、たったひと振りで貪食ドラゴンを瀕死に追い込んでしまった。

「っと、さすがに竜神王の剣はやりすぎたか」

 地面にその大きな体を横たえる貪食ドラゴンを見ながらついそう漏らしてしまう。前世の力がこの世界でどの程度通じるのかを見たかったのだが、少々派手に行き過ぎたようだ。

「まあ、少なくとも通じるってことがわかっただけもうけもんか」

――ベギラゴン!

 ついでだと貪食ドラゴンへのとどめに呪文を使い、完全に葬る。貪食ドラゴンの焼け跡に残っていた大斧、竜王の大斧と病み村への鍵を回収し俺は病み村へと向かった。

――――――――

「つっかれたー」

 病み村。その名前から一体どんな場所なのかと身構えていたのだが、現在俺が探索を進めた限りでは乱雑に組み立てられた木の足場が延々と続いているだけだった。
 とはいえ、まだまだ足場は下へと向かっておりこの先がどうなっているかはまだ分からない。

「まあ、行ってみるしかないか」

 篝火よりエストを補充し、立ち上がる。目指すは二つ目の目覚ましの鐘である。

「うっわぁ・・・・・・」

 ようやく下へと降りきった俺を待っていたのは辺り一面の沼。ただし、頭に毒の(・・)とつくが。

「・・・・・・」

 意を決して沼へと一歩踏み出してみる。ズブリ、と踝の辺りまで沈んだ後ピリピリとした不快な感覚が頭の先まで駆け上がってくる。すぐに、というわけではないようだがこのままでは間違いなく毒に犯されてしまうだろう。

「とはいっても、仕方ないか」

 どんな進路をとったとしても、毒の沼に入らず進めるとは思えない。幸い、俺は解毒呪文であるキアリーを習得しているため毒死してしまうということはないだろう。

「早く篝火か鐘が見つかるといいんだがな」

 当初はため息をつきながら進んだものの、篝火自体はすぐ見つけることができた。途中ほぼ全裸にずたぶくろ。手には肉断ち包丁を持った女の闇霊が出てきたりしたが容赦なく切り捨てた。
 ちなみに、今からひたすら探索のお時間である。

―――――――

 探索終了。おそらく鐘があると思われる場所を見つけると同時に武器の強化に使えそうな素材も発見することができた。鐘を鳴らした後、最下層で見つけた大きな種火と合わせてアンドレイに持っていくことにしよう。
 そして、現在大きな広間の前まで来ているのだが・・・・・・

「このサイン、どうすっかなぁ」

 自分の足元にある白く輝くサイン。このサインなのだが、出しているのが先ほど篝火付近で襲いかかってきた変態のものなのだ。
 この先に強いソウルの気配を感じるため、恐らくまた戦闘になるだろう。そのことを考えれば呼んだほうがいいのかもしれないが・・・・・・

「見なかったことにしよう」

 ぶっちゃけた話、あの変態と一緒に戦いたくない。
 俺は輝くサインを見なかったことにして広間へと足を踏み入れた。そして、それを待っていたかのように敵が姿を現した。
 見ただけで熱をまとっていると分かる赤い蜘蛛。それだけなら・・・・・・それだけなら良かったのに!

「何で裸なんだよ!?」

 蜘蛛の体の上部。そこには、裸の女の上半身が付いていたのだ。人によっては顔をにやけさせる場面なのかもしれないが、あいにくと俺にはまた変態が出てきたとしか思えない。

「俺の精神衛生上のために、さっさと終わらせてもらう!」

 クレイモアでは役不足と判断した俺はすぐさま己の内より吹雪の剣を取り出し、変態(てき) へと踊りかかった。
 その結果、俺は混沌の魔女クラーグを瞬殺し二つ目の鐘を鳴らすことに成功した。  
 

 
後書き
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