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ソードアート・オンライン~黒の妖精~

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第二部 ALO編
  24

 
前書き
ALOきました…!
***
隣にはレオ。
私たちは笑い合いながら、静かなひとときを過ごしていた。
抱きついたり、抱きつかれたり。
とても優しい温もりが、私を包む。

ふいに、その温もりが消えた。
驚いて辺りを見回すけれど、広がるのはただ闇。
人の気配もなにも無い。
「レオ?レオっ!!」
叫び、彼の存在を確かめようとする。
でも、返事は帰ってこなくて。


レオが目の前でポリゴンの欠片となり空へ舞っていく様子が、フラッシュバックした。

「いやああああっ!!!」
 

 
私、桐ヶ谷咲亜(さきあ)は、息を荒げ、飛び起きた。
またいつもの夢を見ていたのだと知り、短いため息をついた。
「会いたいよ…レオ…!」
***
庭で素振りをするスグの声が聞こえる。
振り向いてみると、兄が柔らかい笑みを保ってそれを見ていた。
「おはよう お兄ちゃん」
「咲亜。おはよ」
「スグ、まだ剣道やってたのか…」
「ああ」
チクリ、と罪悪感に襲われる。
そのとき、スグの素振りが終わったらしく、「見てたなら声かけてよー」なんて言う不満の声が聞こえた。
「「お早うスグ」」
「う、うん、お早う二人とも」
スグは挨拶を交わすと、兄の横に座る。
私もスグとは反対側の兄の隣に座った。
「軽いな…」
兄はスグの竹刀を軽く振り、言う。
スグが驚きの声をあげた。
「スグ、お兄ちゃんの常識が外れてるだけだから。 あーでも…軽いかな」
私の両手剣よりは軽いだろう。
あ そーだ


私と兄の言葉がきれいに重なる。


「「試合、やらない?」」

 
 

 
後書き
奥から引っ張りだしてきた祖父の防具を兄がつけ、私は自分の防具をつける。
スグが先ほど、
「二人で来て良いよ。簡単には負けないからね!」
と言ったのだ。
スグよ、後悔するがいい。
私と兄、スグは向き合って軽く礼をする。
「ふ、二人とも、なに、それ?」
笑い混じりに指摘されたそれ、とは、私たちの構えの事だ。
「気にするな。俺流剣術だ」
「私流剣術だよ」
私たちが言うと、スグはひゅ、と笑いを引っ込める。

スグは道場剣術。
私たちは生きて斬るための剣術。

合図と同時に、兄が滑るように走り出した。 
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