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インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才

作者:マンモス
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花火

Side:真理

俺達は花火をする為に近くの公園に来ていた。この公園は三年前に俺達が刀奈と対峙して刀奈達の下を去った場所である。

「本当に懐かしいな。ここに来るのも」

「そうね一。ここで真理が私達に金縛りを掛けてどこかに行っちゃたしね。そう言えばあの金縛りってどういう原理なの?」

噴出花火を片手に刀奈は三年前の金縛りについて聞いてきた。まだ気付いてなかったのか。しょうがないネタバレしてやろう。

「俺のISが磁力を操るのは知ってるよな?」

「うん。それで砂鉄を操って武器を作り出すのよね。それが関係してるの?」

「あぁ、人間は血液っていう鉄分を含んでいるからな。磁力で相手の血液に力を加えて動きを止めてただけだ」

「ふーん、そういう仕組みだったのね」

刀奈はそう言いながら、持っていた噴出花火が切れたので新しい花火を取り出そうと袋から花火を選んでいる。

「まぁ、あの時、お前は体のほうじゃなくてISの方を止めてたから、IS解除すれば普通に動けたけどな」

俺の言葉に刀奈はピタッと体の動きを止めて今持ってる袋を置いて大きな筒の入った袋から、大きな筒を取り出した。筒には、『十連射ロケット花火バズーカ』と書いていた。周りのみんなは驚いている。さすがのコレには俺も驚いた。そして何故か刀奈は俺の方に照準を向けた。

「つまり真理。私はあの時機体を解除すればあなたを追いかけられたのね」

「ま、まぁ、そういうことになるな」

「あの時の…あの時の悔しさ返してよバカ!!!」

刀奈は大きな声で叫びながら火を付け、ロケット花火は一気に俺に向かってきた。俺はとっさに花火は少し金属を含んでいる事を思い出し、黒風の磁力で起動を変えると全部水月に向かって飛んでいき、水月に直撃した。

「アバアバアバアバアバアバ!?」

「…水月…大丈夫?…」

簪の心配そうに倒れてる水月に聞くと、水月は親指を立てている。ロケット花火を撃った刀奈は俺をポカポカ叩いている。

「刀奈落ち着け!今度甘いもの奢ってやるから」

「…本当?」

刀奈は涙ぐんだ顔を上げながら聞いてきた。なんか小動物みたいで可愛かった。

「あ、あぁ。本当だ」

「君達ー。自分たちの世界に入るのは良いけど水月君の心配もしてねー」

千鶴さんはそう言いながら、全員分の線香花火を渡して回った。俺と刀奈は線香花火に火を付ける前に水月に謝り、線香花火に火を付けた。

「刀奈。お前簪の横に行かなくていいのか?」

「いいわよ。簪ちゃんだって好きな人の横に居てくれたほうがいいし。それに私は嫌われるから」

俺達は小声でこんな話をしている。本当にコイツは臆病だな。

「お前が思ってる程簪はお前の事嫌ってないし、お前から歩み駆けないと一生このままだぞ」

俺がそう言うと刀奈は簪の横に向かっていった。

Side:楯無

「簪ちゃん。横に座ってもいいかしら?」

私がそう言うと簪ちゃんは水月君に席を外して貰って私のスペースを作ってくれた。

「ありがとう。簪ちゃん」

私が座るとしばらく沈黙が続いた。何から話したらいいのか全く解らない。

「…お姉ちゃんあのね…私…お姉ちゃんに謝りたい事があるの」

「謝りたいこと?」

「うん…私は勝手にお姉ちゃんに完璧な人物像を抱いて勝手に嫉妬してたの…だから何も出来ない自分が惨めみたいで嫌だったからお姉ちゃんに素っ気ない態度をしてた。そのことで謝りたいの。今までごめんなさい」

「そっか。…私もね、今まで簪ちゃんに話をするのが怖かったの。嫌われたくないから。だけど、私は大切な妹に自分が傷つけられるのが怖くて自分を守ることしか考えてなくて簪ちゃんを避けていた。だから謝るのは私の方なの。ごめんね簪ちゃん」

「お姉ちゃん。ありがとう」

「さっ線香花火がまだ落ちてないし、どっちが長持ちするか競争しようか」

「……うん!」

こうして私と簪ちゃんは仲直りすることが出来た。そして翌日、真理達は帰ってしまった。






 
 

 
後書き
7巻の仲直りの内容無しってことでお願いします 
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