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涼宮ハルヒの卒業

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永遠の三年間

「これはかつてない異常事態ですよ」
そう言ったのは超能力者、小泉だ。
「異常事態ねぇ」
俺は茶を一口飲んで呟いた。
実際この学校に入ってから何度も異常事態にあっている。
「今回はなんだ、ハルヒが式でなんかするとか言い出したか」
「いえ、涼宮さんはいつも通りですよ」
「そのいつも通りが異常事態を引き起こすんだ」
「まあ……式と関係無い事はありませんね」
式、そう、俺達の卒業式だ。
「三年生かぁ」
この三年間はハルヒに振り回されっぱなしだった。
閉鎖空間に二人閉じ込められたり、永遠の夏の一週間を過ごしたり……。
そういえば去年のこの時期も事件があったな、未来人、朝比奈さんが卒業するに当たって一騒動あった。
「あ、おかわりどうぞ〜」
まあその騒動の結果として我がSOS団の天使、朝比奈さんは今もOBとしてほとんど毎日ここに来ている。
「で、どういう事態なんだ」
「永遠の三年間です」
「はぁ?」
「夏にありましたよね、永遠の一週間、覚えてませんか?」
「嫌という程覚えてるさ」
「それの三年間バージョンです」
「な……」
笑顔でなんてことを言いやがるんだこいつは。
俺はいつもの場所で本を読んでいる宇宙人、長門を見た。
長門は俺を一瞥して
「可能性は極めて高い」
また本に視線を移した。
「いや、俺が言いたいのは……」
「まだループはしていません、これが一回目の卒業式です」
小泉が横から口を挟む。
「じゃあなんで分かる」
「それは彼女に聞いて下さい」
小泉が長門の方を向いた、長門はこっちをまっすぐ見て。
「ここ数日の涼宮ハルヒの精神状態が二年前の夏の一週間とほぼ同一、危険」
「まじかよ……」
頭が痛くなってきた…… 
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