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無限の愛

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第六章

「だ、大丈夫なの!?」
「ワープ中に分解とか!?」
「まさか、こんなところまで来て」
「あともう少しなのに」
「ここでとか」
「安心して!」
 その皆にだ、私は確かな声で答えた。
「私が絶対にオメガまで辿り着かせるから!」
「いけるのね!」
「絶対にね!」
 こう皆に答えた。
「いけるから!」
「そうね、あんたならね」
「私達のリーダーのあんたなら」
「絶対にいけるわね」
「例えどんな状況でも今までやってくれてきたし」
「今回も」
「これ位のことはいつもじゃない」
 私はあえてその顔を笑顔にさせて皆に答えた。
「そうでしょ」
「まあね、危険を承知で飛び込むのが私達だしね」
「それならね」
「今もこうして」
「あんたを信じるわ」
「リーダーのあんたをね」
「信じてくれるだけのことはするわ」
 私は確かな笑顔のまま皆に答えた、そしてだった。
 きしむ船を全力で動かした、そして。
 遂に出口まで来た、その出口に突入すると。
 平穏な宇宙があった、目の前に青く燃える太陽、オメガ星系の恒星と十個程の惑星が見えた。私達は何とか辿り着くことが出来た。
 桃の娘が私に言って来た。
「二十三時間よ」
「一日で来られたわね」
「何とかね」
 微笑んで答えてくれた。
「いけたわね」
「そうね、じゃあ後はね」
「入港してよね」
「すぐに救援活動に入るから」
 目的のそれにだというのだ。
「いいわね」
「了解」
「それじゃあね」
 私達は入港してそこから被災地に駆けて向かった、そうして救援活動を開始したのだった。
 数日間不眠不休で働いた、それで少し落ち着いた状況になってから六人で泥の様に寝た、被災者の人達が避難していたキャンプで毛布にくるまって寝た。
 それからだ、私は起きてから同じく救援活動に来た連合軍が提供してくれたレーションを食べている時にメンバーの娘達にこう言われた。
「何とかここに来られてね」
「私達の出来ること出来たわね」
「一日でここに来て」
「それが出来たね」
「クローバーは暫く動けそうにもないけれど」
 船は無理がたたって半分おしゃかになってしまった、暫く動けないということで軍がドッグに入れてくれた、そして最低でも船が修理されるまでの間は。
 私達はこのオメガで救援活動を行うことになった、皆その中で話した。
 私はメンバーの皆にこう言ったのだ。
「やるわよ、復興が軌道に乗るまでね」
「それまではここに残ってね」
「やるのね」
「そうよ、これまで通りね」
 不眠不休でだというのだ。
「そうするからね」
「了解、じゃあね」
「頑張りましょう」
 皆も私の言葉に笑顔で応えてくれた、皆同じレーションを食べている。
 本当に不眠不休で六人共疲れが顔にも肌にも髪にも出ている、シャワーすらまともに浴びずここに来てから身体を拭く位だ。
 けれどそれでもだった、皆何とか立ってだ。
 被災している人達の為、それでだった。
 私はレーションを一気にお腹の中に入れると皆に言った。
「じゃあ今からまたね」
「ええ、やりましょう」
「皆の為にね」
 五人の仲間達も私に確かな笑顔で応えてくれた、そのうえで。
 再び救援活動に入った、自分達の疲れはどうでもよかった。それよりも被災している人達の為、そう思い立っていた。


無限の愛   完


                    2013・5・4 
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