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無限の愛

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第一章

              無限の愛
「えっ、アンドロメダ星雲のあのオメガ星系で!?」
「ええ、酷いことになってるらしいわ」
 緑の服の娘が私に言って来る。
「隕石群が落ちて来てね」
「隕石群って」
「それも星系にある惑星全部になのよ」
 緑の娘は驚きと心配を隠せない顔だ、その顔で私と仲間達に言うのだ。
「落ちてそれでね」
「大変なことになっているのね」
「もう人が一杯死んで」
 私達が一番恐れていることも言われた。
「酷いらしいのよ」
「そんなに酷いの」
「まだ確かな情報は入っていないけれど」
 それでもだというのだ。
「もうかなりの人が死んで怪我をしてるらしいわ」
「隕石だと当然ね」
 青い服の娘が言って来た、緑の娘の言葉をここまで聞いて。
「あれはね、ほんの小さなものでもね」
「惑星に落ちると物凄い威力になるから」
 桃色の服の娘も言う、とても心配そうな顔で。
「それが幾つもなのね」
「そうみたいなの」
 緑の娘は桃の娘の問いに暗い顔で答えた。
「全部の星にね」
「速く救助活動をしないとまずいわね」
 紫の服の娘は私達の中で一番冷静な娘だ、それでもだった。
 今はこれ以上はないまでに暗い顔になっていた、そのうえで。
 私達全員にこう言ったのだ。
「迷ってる暇はないわね」
「私達も行くのね」
 黄色の服の娘が紫の娘の言葉に応えた。
「そうしないと本当に」
「救援は的確な人がいかないと駄目よ」 
 紫の娘は黄の娘にこう返した、顔は変わらない。
「そうでしょ」
「そうよね、それじゃあ」
「リーダー、どうするの」
 紫の娘は黄の娘に応えながら最後の私、赤い服を着ている私に決断を問うて来た。
「ここはどうするの」
「オメガに行くかよね」
「ええ、事情は聞いての通りよ」
 惑星全てに隕石群が落ちて大変なことになっている、このことはもう頭の中に完全に入っている。
「今すぐにでも行かないとね」
「今以上に沢山の人が死ぬわね」
「間違いなくね」
 こう私に言うのだ。
「そうなるわよ」
「リーダー、行こう」
 黄の娘が言って来た。
「今すぐにね」
「そう、行かないと」
 桃の娘も言って来た、焦っている声で。
「さもないと本当に大変なことになるわよ」
「今も充分大変よ」
 青の娘もだった、普段は落ち着いている筈なのに狼狽している。
「けれどここで何もしなかったら」
「そうだよ、行こう」
「何があってもね」
「わかってるわ」
 私は腕を組んで考える顔になっていた、そのうえでメンバーに答えた。
「そのことはね、けれど」
「私達の船?」
「クローバーのことね」
「そうよ、前の戦いでやられたでしょ」
 私達の仕事は宇宙の便利屋だ、大抵はものを運んだり今の時みたいに救助活動だ。大体自由行動で報酬は雇い主であるボスからその行動の分だけ貰っている。
 その中では海賊退治もある、連合軍が出来ない仕事をしているのだ。
 前の仕事がそうだった、私達の船はそこでやられたのだ。 
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