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遊戯王GX ~水と氷の交響曲~

作者:久本誠一
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ノース校特別編~プリンセス・Tの甘い褒美~
  ターン16 先鋒、玩具箱の勇士達

 
前書き
正直、章タイトルについてはちょっと反省してなくもない。
ちなみに先週登録した16話が読めなくなってた理由は活報………じゃない、つぶやきのほうで説明してますので、そちらを参考にしてください。 

 
 なんのかんので月日は流れ、あっという間にノース校がやってくる日になってしまった。いや、月日ったってまだ一週間しか経ってないんだけど。で、もうそろそろ時間なんだけど………。

「さて、いよいよ今日になっちゃったわけだけどさ十代。なーにやってんのこんな時間になって。もうあっちの船着いちゃうよ?ちゃんと出迎えぐらいはやっとかないとダメでしょやっぱり」
「え、もうそんな時間か?悪い悪い。じゃ、さっさと行こうぜ!」
「どっちのセリフなんだか………あ、ちょっと置いてかないでよ!わざわざ呼びに来たのになにこの扱い!」
『はらはら、早く来ないと置いてくぜー』
「ユーノまでっ!?」

 相も変わらずいつも通りの十代に置いて行かれそうになりながら、慌てて島にある港に走っていく。案の定、もう船は来ていた。船というより潜水艦だね、ありゃ。

「おー、あんたがノース校の校長か!よろしくな、俺遊城十代!それでさ、俺らの対戦相手ってどこにいるんだムグ」
「はーいちょっとおちつこーね十代。どうも、同じくアカデミア代表、遊野清明です。今日はわざわざ遠くからお越し下さり、ありがとうございます」

 じたばたともがく十代を羽交い絞めにしながら、とりあえず校長と思しき人にあいさつする。えーっと、ちゃんとしたあいさつってのはこんな感じでいいのかな?

『まあこんなもんでいいんじゃね?後ろで鮫島校長が出番とられて泣きそうになってるぐらいだし』

 …………ごめん、校長。そしてそう思って一瞬腕の力が弱まったところを、十代は見逃さなかったらしい。ウナギ並みにスルスルと抜け出して、懲りずにまたタメ口。

「ぷはー、やっと出れた……。それで、校長のおっちゃん!早く紹介してくれよ、対戦相手痛あっ!」
「ちょっと落ち着けっつってんでしょ」
「痛てて………いきなり殴ることないだろ、清明ー」
「ええい、茶番はもうたくさんだ!久しぶりだな、遊城十代に遊野清明!!」
「そ、その声は!」

 聞き覚えのある声がノース校生徒の人垣の向こうからして、そっちに視線を向けるとその人垣が左右真っ二つに割れた。そしてその向こうに一人、腕を組んで堂々とふんぞり返っていたのは。

「「ま、万丈目!?」」
「そんなに知りたいのなら教えてやる、この俺がノース校代表の大将、万丈目準だ!」





 まあその後なんの脈絡もなくいきなりやってきた万丈目の兄さん二人が今回のデュエルをテレビ中継するとか言い出したりしてなんかもういろいろ大変だったけど、機材の準備やらなんやかんやでドタバタしてて緊張する暇がなかったからそういう意味ではむしろ良かったのかもしれない。そして今、僕らは選手控え室にいる。さっきまで翔や隼人や神楽坂や高寺、それにブルーからはジュンコにももえ、そしてなんとカイザーまでもが応援しに来ていたけど、もう皆自分の席を取りに帰っていった。

「いやー、まさか万丈目がノース校まで行ってたなんてね。まあ無事でよかったよ」
「それもそうだが、今日の俺らの試合はなんでも全国に向けて万丈目グループ主催でテレビ中継されるそうだな。考えてみるとすごい話だ」
「まったくね。まあ私は別にかまわないけれど。自分のデュエルをするだけよ。それにしても彼、一体この学校を逃げ出すほどの価値のある何かを見つけられたのかしら?」
「手厳しいね、明日香………だってさ。あれ、そういえば一人足りないみたいだけど?」
「ああ、十代は一回レッド寮に戻ったよ。身だしなみがきちんとできてるか不安だからテレビに出ても大丈夫なぐらいキッチリやってくるって」
『で、帰ってくるころにトイレの中で例のシーンがあるんですねわかります』
「何例のシーンて」
『無理に知る必要はないな』

 どうやらウチの相方は、今日も何か隠してるようだ。まあ、それもいつも通りっちゃあそうなんだけども。おっと、そろそろ時間だ。十代は…………ま、そのうち来るでしょ。たぶん。

「あぶねー、遅れるとこだったぜ!それじゃ皆、デュエルしに行こうぜ!」

 ほら、ね。





「お集まりの皆さん。それではこれより、デュエルアカデミア本校対ノース校の、対抗試合を始めますノーネ!どうもテレビの前の皆さん、ワタクシこのデュエルアカデミア本校で実技担当最高責任者を務めているクロノス・デ・メディチと申しますノーネ。それでは、まずこちら本校の生徒たち、右から順に天上院明日香、河風夢想、そして三沢大地………とドロップアウト、じゃなかった、遊野清明に遊城十代ですーノ!」

 クロノス先生の紹介の後、観客席にサクラでも入ってるのかどうかは知らないけど歓声が起こる。と、とりあえず手でも振っとこうかな。多分僕宛てじゃあないだろうけど、そこはまあノリってやつで。ところで、僕ら5人の紹介が終わったあたりで万丈目がちょっと不思議そうな顔をしたのはなんでだろう?まさか、ね。ユーノが見えるってことはないだろう。

「そして対するは、ノース校代表………」
「要らん、俺の名は自分で言う!マイクを貸せ、おかっぱ頭」

 言うが早いがクロノス先生からマイクを奪った万丈目が、ステージの中心で客席に向かい声を張り上げる。

「お前たち、この俺を覚えているか! この学園で俺が消えて清々したと思っている奴!俺の退学を自業自得だとほざいた奴!知らぬなら言って聞かせるぜ、その耳かっぽじって良く聞くがいい!地獄の底から不死鳥の如く復活してきた俺の名は!………一!十!」

 そう言いながら万丈目がビシッと上、というか天井を指差すと、ノース校の生徒たちが一斉に声を上げた。なぜかユーノまで混ざってた。それも結構ノリノリで。

「「「「「「『百!千!』」」」」」」

 そしてカウントが千に達した時、万丈目が再び声を上げる。

「万丈目、サンダーッ!!!!」
「「「「「「『サンダー!サンダー!』」」」」」」

 なにがなんだかわからず、僕も含めた本校の生徒たちがポカーンとしている間に、勝手に試合を仕切り始めてしまった。まあ、クロノス先生はさっきのマイクのコードが絡まって身動き取れないんだし別に嫌がる理由もないけど。

「さあ、行って来い飯田!大丈夫だ、お前らサンダー四天王ならきっとやれる!」
「任せてください、サンダー!本校の奴らに一泡吹かせてやりますよ!………俺の名前は飯田、ノース校先鋒にしてサンダー四天王の一だ!さあ、お前らも先鋒を出せ!」

 そう言いながらデュエルステージに上がってきたのは、不良っぽい見た目のガタイのいい兄ちゃん。てかこの人、ホントに僕らと同い年なんだろうか。隼人よりも年上に見えるんだけど。

『つーかサンダー四天王ってなんなんだよ。いやまあ5人って時点でそんなオチかとは思ったけどさ』
「サンダー四天王?面白いわね、私がこちらの先鋒、天上院明日香よ」

 でも、こっちの先鋒は流石というかなんというか、そんな相手にもひるむことなくまっすぐに立つ。「「キャー明日香様ー!」」とかあっちで叫んでるのは多分ジュンコとももえの二人だろう、いつも通り。

「いいか、一切の手加減を俺はせん。そのかわりお前も、全力でかかって来い!」
「あら、そんなの当たり前でしょう?」

「「デュエル!」」

「先攻は俺が貰う、俺は手札のブリキンギョを守備表示で召喚!そしてブリキンギョの効果により、手札のアイアイアンを特殊召喚!」

 ブリキの名前通り木製っぽい見た目の玩具が地面をカタカタと跳ね回ると、両手のシンバルを鳴らしながらアイアイの玩具がシャンシャンと音を立てて背中のゼンマイをゆっくりと回しながら歩いてくる。

 ブリキンギョ
効果モンスター
星4/水属性/機械族/攻 800/守2000
このカードが召喚に成功した時、
手札からレベル4モンスター1体を特殊召喚できる。

 アイアイアン
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1600/守1800
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に
このカードの攻撃力を400ポイントアップできる。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

「あら、可愛らしいモンスターね」
「舐めてもらっちゃ困るぜ?アイアイアンの効果発動!このカードの攻撃力を400ポイント上げる!」

 一度止まりかけたゼンマイが急に高速回転し、目をカッと見開いたアイアイアンがシンバルを一度だけ力いっぱい鳴らした。うお、うるさい。

 アイアイアン 攻1600→2000

「そしてカードを二枚セット、ターンエンドだ」
「私のターン、ドロー!手札のサイバー・ジムナクティスを守備表示で召喚するわ」

 サイバー・ジムナクティス
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻 800/守1800
手札を1枚捨てる。
相手フィールド上に存在する表側攻撃表示モンスター1体を破壊する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

「そして手札を捨ててジムナクティスの効果発動、破壊するのはアイアイアンしかいないわね」
「俺の大事なアタッカー、そう簡単には捨てないぜ!リバースカード、禁じられた聖杯!これでそのモンスターの効果は無効になって、手札を捨てただけで終わる!」
「なら、カードをセットしてターンエンドよ」

 飯田 LP4000 手札:2 モンスター:ブリキンギョ(守)、アイアイアン(攻) 魔法・罠:1(伏せ)
 明日香 LP4000 手札:3 モンスター:なし 魔法・罠:1

「俺のターン、ドロー!ここは………ゼンマイソルジャー、召喚!」

 緑色を基調としたおもちゃの兵隊が、背中のゼンマイを回転させる。

 ゼンマイソルジャー
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守1200
自分のメインフェイズ時に発動する事ができる。
エンドフェイズ時までこのカードのレベルを1つ上げ、
攻撃力を400ポイントアップする。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

「そして永続魔法、ゼンマイマニュファクチュアを発動するぜ。ゼンマイソルジャー、それにアイアイアン!効果発動だ!」

 二体のモンスターの体についたゼンマイが動き出すとアイアイアンはまたシンバルを鳴らし、ゼンマイソルジャーは両腕をぐるぐると回転させた。

 アイアイアン 攻2000→2400
 ゼンマイソルジャー 攻1800→2200 ☆4→5

「そしてゼンマイソルジャーが効果を使ったことでマニュファクチュアの効果、デッキのゼンマイマイを手札に加えておく」

 ゼンマイマニュファクチュア
永続魔法
「ゼンマイ」と名のついたモンスターの効果が発動した場合、
自分のデッキからレベル4以下の
「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

「アイアイアンは攻撃できないからな。ゼンマイソルジャーでサイバー・ジムナクティスを攻撃!」

 ゼンマイソルジャー 攻2200→サイバー・ジムナクティス 守1800(破壊)

「へへっ、よくやったぞソルジャー!カードを伏せて、これでターンエンドだ!」

 ゼンマイソルジャー 攻2200→1800 ☆5→4

「私のターン、ドロー!もう、しょうがないわね。手札の融合を発動、エトワール・サイバーとブレード・スケーターを融合するわ。来なさい、サイバー・ブレイダー!!」

 サイバー・ブレイダー
融合・効果モンスター
星7/地属性/戦士族/攻2100/守 800
「エトワール・サイバー」+「ブレード・スケーター」
このモンスターの融合召喚は上記のカードでしか行えない。
相手のコントロールするモンスターが1体のみの場合、
このカードは戦闘によっては破壊されない。
相手のコントロールするモンスターが2体のみの場合、
このカードの攻撃力は倍になる。
相手のコントロールするモンスターが3体のみの場合、
このカードは相手の魔法・罠・効果モンスターの効果を無効にする。

「今、あなたの場のモンスターは3体………無効効果ね、パ・ド・カトル!そしてサイバー・ブレイダーでアイアイアンを攻撃するわ、グリッサード・スラッシュ!」
「何ぃ!?アイアイアン、迎撃を………!」
「待ちなさい、墓地のブレイクスルー・スキルの効果を発動!このカードを墓地から除外して、アイアイアンの効果をエンドフェイズまで無効にするわ!」

 アイアイアン 攻2400→1600
 サイバー・ブレイダー 攻2100→アイアイアン 攻1600(破壊)
 飯田 LP4000→3500

「お、俺の勇敢な玩具の戦士が!」
「あら、貴方が本気で来いって言ったんじゃないのかしら?そして貴方のモンスターが2体になったことで、サイバー・ブレイダーの効果もパ・ド・トロワになるわ。私はこれでターンエンドよ」

 サイバー・ブレイダー 攻2100→4200

 飯田 LP3500 手札:1 モンスター:ブリキンギョ(守)、ゼンマイソルジャー(攻) 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア、2(伏せ)
 明日香 LP4000 手札:1 モンスター:サイバー・ブレイダー(攻) 魔法・罠:1(伏せ)

「俺のターン、ドロー!ソルジャーを守備表示にしてターンエンドだよチクショウ!」

 ゼンマイソルジャー 攻1800→守1200

「さっきまでの威勢はどこに行ったのかしらね………ドロー!サイバー・ブレイダーにビックバン・シュートを装備するわ。残念だったわね、守備表示にしたのが裏目に出て」

 ビックバン・シュート
装備魔法
装備モンスターの攻撃力は400ポイントアップする。
装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
このカードがフィールド上から離れた時、装備モンスターをゲームから除外する。

 サイバー・ブレイダー 攻4200→4600→5000

「サイバー・ブレイダーでゼンマイソルジャーを攻撃!グリッサード・スラッシュ!」
「トラップ発動、攻撃の無力化!このカードでバトルフェイズを終わらせるぜ。今のサイバー・ブレイダーならこのカードも使えるってもんさ」

「…………ターンエンドよ」

 飯田 LP3500 手札:2 モンスター:ブリキンギョ(守)、ゼンマイソルジャー(守) 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア、1(伏せ)
 明日香 LP4000 手札:1 モンスター:サイバー・ブレイダー(攻・ビ) 魔法・罠:ビックバン・シュート(サ)、1(伏せ)

「んー、明日香の方が押してるのは間違いないんだけど、なーんかこうスッキリしないものがあるなあ」
「あの飯田という奴の守りもわりと固いからな。彼女も突破しかねているんだろう。お前がスッキリしない気分なのは、単に最近のデュエルがどれも激しいものばかりだったからじゃないか?」
「あ、そういうことかな。さっすが三沢、頭いい!」
『その程度の推測に頭いい扱いするのはいかがなもんじゃねーか?』
「るっさい」
「俺のターンドロー、ゼンマイマイはやっぱりまだ召喚できない………なら、俺はブリキンギョとゼンマイソルジャーをリリースする!人形の王、パペット・キングを召喚!」

 パペット・キング
効果モンスター
星7/地属性/戦士族/攻2800/守2600
相手がドロー以外の方法でデッキからモンスターカードを手札に加えた時、
手札からこのカードを特殊召喚する事ができる。
この方法で特殊召喚した場合、次の自分ターンのエンドフェイズ時にこのカードを破壊する。

「攻撃力は下がるけど、サイバー・ブレイダーの効果は戦闘破壊耐性になるわ。パ・ド・ドゥ!」

 サイバー・ブレイダー 攻5000→2500

「構わねえさ、これでダメージが通る!パペット・キングの攻撃、マジェスティックチェッカー!」

 パペット・キング 攻2800→サイバー・ブレイダー 攻2500
 明日香 LP4000→3700

「これでターンエンドだ!」
「私のターン、ドロー。サイバー・チュチュを召喚して、その効果で貴方にダイレクトアタックするわ!ヌーベル・ポアント!」

 サイバー・チュチュ
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻1000/守 800
相手フィールド上に存在する全てのモンスターの攻撃力が
このカードの攻撃力よりも高い場合、
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。

 サイバー・チュチュ 攻1000→飯田(直接攻撃)
 飯田 LP3500→2500

「ターンエンドよ。さあ、どうするのかしら?」

 飯田 LP2500 手札:2 モンスター:パペット・キング(攻) 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア、1(伏せ)
 明日香 LP3700 手札:1 モンスター:サイバー・ブレイダー(攻・ビ)、サイバー・チュチュ(攻) 魔法・罠:ビックバン・シュート(サ)、1(伏せ)

「俺のターン、ドロー!速攻魔法、サイクロンを発動!そのビックバン・シュートを破壊するぜ!」
「だったら速攻魔法、移り気な仕立て屋を発動!このカードの効果で、装備カード一枚を別の正しい対象に移し替える………ビックバン・シュートは貴方の王様にプレゼントするわ。そしてサイクロンの効果で破壊された時、装備モンスターのパペット・キングは除外されるわよ」
「差し引きするとこっちが損かよ……。まあいいさ、ゼンマイジャグラーを召喚してサイバー・チュチュに攻撃!」

 ゼンマイジャグラー
効果モンスター
星4/風属性/サイキック族/攻1700/守1000
このカードが相手モンスターと戦闘を行った場合、
その相手モンスターをダメージ計算後に破壊する事ができる。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

 キリキリキリ、とゼンマイが回る音を立てつつ一定のリズムでポーンポーンと器用にお手玉をするジャグラーが持っていたボールを全て宙に放り投げ、さらに足のバネを使って自身も空高くジャンプする。そしてその勢いでサイバー・チュチュに体当たりを仕掛けた。その後もう一度バネを使って野田の場に戻り、ちょうど上から落ちてきた自分のボールでジャグリングを再開する。

 ゼンマイジャグラー 攻1700→サイバー・チュチュ 攻1000(破壊)
 明日香 LP3700→3000

「ごめんなさい、サイバー・チュチュ………」
「ターンエンドだ」
「いくわよ、私のターン!サイバー・ブレイダーでゼンマイジャグラーに攻撃!グリッサード・スラッシュ!」
「ジャグラーの効果を知らないってわけじゃなさそうだし、何か企んでるな?リバースカード、バトル・ブレイク発動!さあ、その手札はモンスターカードかい?」

 バトル・ブレイク
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手は手札からモンスター1体を見せてこのカードの効果を無効にできる。
見せなかった場合、その攻撃モンスターを破壊し、
バトルフェイズを終了する。

「…………この手札は見せないわ、効果は通すわよ」
「いよしっ!」
「カードをセットして、ターンエンドするわ」

 飯田 LP2500 手札:1 モンスター:ゼンマイジャグラー(攻) 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア
 明日香 LP3000 手札:0 モンスター:なし 魔法・罠:1(伏せ)

「俺のターン、ドロー!ゼンマイマイを守備表示で召喚、効果発動!その伏せカードには退場してもらうぜ!」

 ゼンマイマイ
効果モンスター
星2/水属性/水族/攻 100/守2000
自分のメインフェイズ時、フィールド上にセットされた
カード1枚を選択して持ち主の手札に戻す事ができる。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

「戻される前に発動、スケープ・ゴート!貴方の攻撃は、4体の身代わり羊が引き受けるわよ」

 羊トークン×4 守0

「で、でもゼンマイマニュファクチュアの効果は生きてる!デッキからゼンマイナイトを手札に加えるぜ!そしてゼンマイジャグラー、黄色の羊を攻撃だ!」

 ゼンマイジャグラー 攻1700→ 羊トークン 守0(破壊)

「カードをセット、ターンエンドだ」
「私のターン、ドロー!装備魔法、再融合を発動!墓地のサイバー・ブレイダーを呼び出して、このカードを装備するわ。そして貴方のモンスターは2体、パ・ド・トロワ!」

 再融合
装備魔法
800ライフポイントを払う。
自分の墓地から融合モンスター1体を選択して
自分フィールド上に特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードが破壊された時、装備モンスターをゲームから除外する。

 明日香 LP3000→2200
 サイバー・ブレイダー 攻2100→4200

「サイバー・ブレイダーでゼンマイジャグラーを攻撃!グリッサード・スラッシュよ!」
「やべ、そんなの受けたらジャストキルされちまう!トラップ発動、螺旋式発条!この効果で手札のゼンマイナイトを特殊召喚!」

 甦ったサイバー・ブレイダーのハイキックがゼンマイジャグラーの回避により空振りし、一度バランスを崩した隙に素早く駆け寄ってきたゼンマイ戦士がその行く手をふさいだ。

 螺旋式発条(らせんしきぜんまい)
通常罠
自分フィールド上の攻撃力1500以上の
「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体をリリースして発動する。
手札から「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
その後、この効果で特殊召喚したモンスターと同じ攻撃力を持つ
「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体をデッキから特殊召喚できる。

  ゼンマイナイト 攻1800

「なら、改めて攻撃よ!ゼンマイナイトに攻撃!」
「ゼンマイナイトの効果!一度だけゼンマイモンスターへの攻撃を止める!」

 ゼンマイナイト
効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻1800/守1200
自分フィールド上に表側表示で存在する
「ゼンマイ」と名のついたモンスターが攻撃対象に選択された時、
そのモンスターの攻撃を無効にする事ができる。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

 キリキリと音を立てて玩具の騎士のゼンマイが回ると左手の盾を地面に突き立ててその後ろにしゃがみ込み、サイバー・ブレイダーの回転蹴りを受け止めた。ただしその衝撃で盾にひびが入ったため、もうあれは防御には使えないだろう。

「ゼンマイナイトが効果を使ったことでマニュファクチュアの効果も発動、次のサーチはゼンマイニャンコだ。こいつはギリギリまでとっておくつもりだったんだけどな、だんだんそうも言ってられなくなってきた」
「ターンエンドするわ」

 飯田 LP2500 手札:1 モンスター:ゼンマイナイト(攻)、ゼンマイマイ(守) 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア
 明日香 LP2200 手札:0 モンスター:サイバー・ブレイダー(攻・再)、羊トークン×3(守) 魔法・罠:再融合()

「ドロー!来たぜ、ゼンマイニャンコを召喚!そしてそのゼンマイが回りだすことで、手札のゼンマイシャークを特殊召喚!」

 ゼンマイ仕掛けの子猫と鮫が、ポンポンと手札から飛び出てくる。あっという間にモンスターの数が4体になった。そしてサイバー・ブレイダーの効果は、相手が4体以上モンスターを使っている場合にはただの飾りになってしまう。こ、これは明日香、ピンチかな?

「そしてゼンマイニャンコの効果発動、一度だけ相手モンスターを手札に戻すぜ!いい加減帰れ、サイバー・ブレイダー!」

 ゼンマイニャンコ
効果モンスター
星2/地属性/獣族/攻 800/守 500
自分のメインフェイズ時に発動する事ができる。
相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

「そしてマニュファクチュアの効果、デッキのゼンマイネズミを手札に入れる!」

 ゼンマイシャーク
効果モンスター
星4/水属性/魚族/攻1500/守1300
自分フィールド上に「ゼンマイ」と名のついたモンスターが召喚・特殊召喚された時、
このカードを手札から特殊召喚できる。
また、1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカードのレベルをエンドフェイズ時まで1つ上げる。
●このカードのレベルをエンドフェイズ時まで1つ下げる。

「そして俺のゼンマイたちを全員攻撃表示にして攻撃!シャークは青い羊、マイマイは赤いの、ニャンコはピンク、そしてがら空きになったところをナイトでダイレクトアタック!」

 ゼンマイシャーク 攻1500→羊トークン 守0(破壊)
 ゼンマイニャンコ 攻800→羊トークン 守0(破壊)
 ゼンマイマイ 攻100→羊トークン 守0(破壊)
 ゼンマイナイト 攻1800→明日香(直接攻撃)
 明日香 LP2200→400

「………なるほどね、面白いわ」
「それ、褒めてんだよな?目が怖いぜ。ターンエンドっと」
「ドロー、荒野の女戦士を守備表示で召喚!」

 もう後がない明日香が召喚したモンスターは、他のリクルーターよりも若干低いステータスが目につく戦士族専用のリクルーター。でも、あれじゃあ後続を呼んだって表側攻撃表示限定だし攻撃力は最大でも1500だし、次のターンを生き残ることなんてできるのかな。いや、明日香のことだ。なにかこんな時に備えての策があるんだろう。

 荒野の女戦士 守1200

「私はこれでターンを終了するわ」

 飯田 LP2500 手札:1 モンスター:ゼンマイナイト(攻)、ゼンマイニャンコ(攻)、ゼンマイシャーク(攻)、ゼンマイマイ(攻) 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア
 明日香 LP400 手札:0 モンスター:荒野の女戦士(守) 魔法・罠:なし

「俺のターン、ドロー!ネズミもあえて出す意味はないか。なら、バトルだ!ゼンマイシャークで荒野の女戦士に攻撃!」

 ゼンマイシャーク 攻1500→荒野の女戦士 守1200(破壊)

「荒野の女戦士の効果によって、デッキからカードガードナーを特殊召喚!そしてカードガードナーは自身の効果で、召喚成功時に守備表示になるわ」

 鎧に身を包んだゼンマイたちよりさらにちっこい戦士が、いっちょまえに盾を構えて明日香を守る最後の騎士としてゼンマイの前に立ちふさがる。

 カードガードナー 攻400→守400

「守備力400………だがまあ、念には念を入れるか。ゼンマイナイトで追撃!」
「甘いわね、カードガードナーの特殊効果!デッキからカードを3枚墓地に送って、守備力を1900までアップさせるわ!」

 明日香のデッキからカードが墓地に送られたことで小さな戦士の体を青いオーラが包み込み、ゼンマイナイトの一撃を回避して爪楊枝なみに細いその剣でブスリと一突きやり返した。

 カードガードナー
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻 400/守 400
このカードは召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、守備表示になる。
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが攻撃対象に選択された時、
このカードに攻撃対象を変更する事ができる。
このカードが攻撃対象になった時、
自分のデッキのカードを上から3枚まで墓地へ送る事ができる。
墓地へ送ったカード1枚につき、
このカードの守備力はエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。

 ゼンマイナイト 攻1800→カードガードナー 守400→1900
 飯田 LP2500→2400

「ちっくしょ、シャークとマニュファクチュアの効果でウォリアーを持ってきてれば!悔やんでもしょうがねえ、ゼンマイシャークの効果発動、自分のレベルを1下げる!そして発動したマニュファクチュアでゼンマイウォリアーを手札に加えてカードを伏せてターンエンドッ!」

「ペラペラとよくしゃべる割にはずいぶん手札を増やしたわね………ドロー!貪欲な壺を発動、墓地のサイバー・チュチュ、サイバー・ジムナクティス、サイバー・プリマ、荒野の女戦士、ヂェミナイ・エルフの5体をデッキに戻して2枚のカードをドロー………手札の戦士の生還を発動、墓地の戦士族モンスター1体であるブレード・スケーターを手札に加えるわ。そして、手札の伝説の賭博師を召喚よ」

 伝説の賭博師(レジェンド・ギャンブラー)
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻 500/守1400
コイントスを3回行う。
3回とも表だった場合、相手フィールド上モンスターを全て破壊する。
2回表だった場合、相手の手札をランダムに1枚捨てる。
1回表だった場合、自分フィールド上に存在するカード1枚を破壊する。
3回とも裏だった場合、自分の手札を全て捨てる。
この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに使用する事ができる。

「って、攻撃表示!?明日香、いくらなんでもそりゃ攻撃的すぎるんじゃ………」
「ううん、むしろあのほうが明日香らしいかも、だってさ」
「………いつもあんな感じなの?」
「どんなに劣勢でもあくまで攻撃的に、というわけか。その姿勢は俺たちも見習うべきなのかもしれないな」
「さあ、いくわよ?まず一回目のコイントス!」

 そう言って宙にはじき出されたソリットビジョンのコインが見せる面は、表。

『まずは一回、か。さあ、あと二回表を出してもらおうじゃないか』

「2回目、コイントス!」

 またもやソリットビジョンのコインがくるくると回転しながら落下する。今度の面も表。あと一回だ!

「これで、最後!」

 この場にいる全員が、きらきらと光る小さなコインの行方に注目する。これまでの2枚より妙にゆっくりに感じる落下速度でコインが落ちてきて…………そして…………。




















「表、ね。賭けは私の勝ちかしら」

 その言葉に反応して、賭博師がニヤリと笑いながらゼンマイモンスター全員にどこからともなく取り出したコインを一枚ずつぶつけていく。するとそのコインが当たった瞬間爆発を起こし、炎が収まった時に飯田の場に立っているモンスターはいなかった。

「俺の、俺のモンスターが!」
「どうやら、まだ私に運はあるようね!伝説の賭博師でダイレクトアタック!」

 なぜか今度はさっきの爆発コインを使わず、近づいていって素手で殴りつける伝説の賭博師。そんなんだから攻撃力低いんだろうか。コイン使えばいいのに。

 伝説の賭博師 攻500→飯田(直接攻撃)
 飯田 LP2400→1900

「これでターンエンドするわ」

 飯田 LP1900 手札:1 モンスター:なし 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア、1(伏せ)
 明日香 LP400 手札:1 モンスター:カードガードナー(守)、伝説の賭博師(攻) 魔法・罠:なし

「落ち着け俺、まだ俺の方が有利なんだ!ゼンマイネズミ召喚、効果発動!甦れ、ゼンマイジャグラー!」

 機械仕掛けの小さなネズミがどたどたとフィールドを走り回ってどこからともなく機械の部品を拾い集め、それを一か所に積み上げる。するとそのガラクタの山の中からゼンマイジャグラーがスプリングを使って飛び出してきた。

 ゼンマイネズミ
効果モンスター
星3/地属性/獣族/攻 600/守 600
自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードを表側守備表示に変更し、
自分の墓地の「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚する。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

 ゼンマイジャグラー 守1000

「マニュファクチュアの効果、サーチするのはゼンマイソルジャー!これでターンを終了だ!」
「守備固めのつもりかしら?ドロー!マジックカード、融合回収を発動!墓地の融合と、融合素材として墓地に送られたエトワール・サイバーを手札に戻すわよ。そして融合!もう一度踊りなさい、サイバー・ブレイダー!パ・ド・トロワ!」

 サイバー・ブレイダー 攻2100→4200

「そして………そうね、もう一度運試しと行こうかしら?伝説の賭博師の効果、コイントスよ!」

 そして再びコインが3枚宙を舞う。が、さすがに奇跡は起こらなかった。出た面はなんと裏、裏、表。手札が一枚もない明日香にとっては、下手に表がでて自分フィールドのカード一枚を破壊するデメリット効果よりも、いっそのことすべて裏の手札を全て捨てる効果の方がよかったんだろうなぁ。ちなみにこの効果で、明日香は伝説の賭博師を破壊。最後に、自分で投げた爆発コインが自分にあたって爆発というコントみたいな散り際を見せてくれた。

「気を取り直して、サイバー・ブレイダーの攻撃!ゼンマイネズミを破壊するわ!」

 サイバー・ブレイダー 攻4200→ゼンマイネズミ 守600(破壊)

「そしてサイバー・ブレイダーの効果もまた変わるわ。ターンエンドよ」

 サイバー・ブレイダー 攻4200→2100

 飯田 LP1900 手札:2 モンスター:ゼンマイジャグラー(守) 魔法・罠:ゼンマイマニュファクチュア、1(伏せ)
 明日香 LP400 手札:0 モンスター:カードガードナー(守)、サイバー・ブレイダー(攻) 魔法・罠:なし

「俺のターン、ドロー!ゼンマイウォリアーを召喚して、効果発動!ゼンマイジャグラーのレベルを2、攻撃力を600上げる!マニュファクチュアではゼンマイドッグをサーチしておくぜ。そして魔法カード、打ち出の小槌を発動!俺の手札のカードを………せっかくだから全部デッキに戻してその枚数と同じだけ、つまり2枚ドロー!」

 ゼンマイウォリアー
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1200/守1800
自分フィールド上に表側表示で存在する
「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体を選択して発動する事ができる。
エンドフェイズ時まで選択したモンスター1体のレベルを1つ上げ、
攻撃力を600ポイントアップする。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

 ゼンマイジャグラー 攻1700→2300 ☆4→6

「パ・ド・トロワ!」

 サイバー・ブレイダー 攻2100→4200

 打ち出の小槌
通常魔法
自分の手札を任意の枚数デッキに加えてシャッフルする。
その後、デッキに加えた枚数分のカードをドローする。

「よし、準備は万端だ!手札からモンスター1体の攻守を相手のエンドフェイズまで1000ポイント上げる魔法カード、破天荒な風をゼンマイウォリアーに発動!」

 ゼンマイウォリアー 攻1200→2200 守1800→2800

「さあ、バトル!ゼンマイウォリアーでカードガードナーを攻撃!」
「守備力は足りないけど、効果は使うわよ」

 ゼンマイウォリアー 攻2200→カードガードナー 守400→1900(破壊)

「そしてこれが、最後のバトルだ!ゼンマイジャグラーでサイバー・ブレイダーを攻撃!」
「効果を使って突破する気なのか、それともまだ隠し玉があるのか。どちらにせよ、その攻撃は通さないわよ!墓地のタスケルトンの効果発動!その攻撃、止めさせてもらうわ!」
「明日香、使ってくれたんだ。ちょっと嬉しいかも、なんだって」
「あれ、あのカードって夢想のなの?いや、確かに迷宮兄弟のあたりで見たことあるけど」
「一枚余ってたからね、だってさ。二枚以上入れる意味もないし」

 まあ元の持ち主が誰だったにせよ、タスケルトンのやることは変わらない。一匹の子豚が体を膨らませ、スプリングでの飛び蹴りを受け止めた。

 タスケルトン
効果モンスター
星2/闇属性/アンデット族/攻 700/守 600
モンスターが戦闘を行うバトルステップ時、
墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
「タスケルトン」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

「ふっ、言っただろう、これを最後のバトルにすると!速攻魔法、ダブル・アップ・チャンス発動!こっちが本命の攻撃だぜ、ゼンマイジャグラー!」

 ダブル・アップ・チャンス
速攻魔法
モンスターの攻撃が無効になった時、
そのモンスター1体を選択して発動できる。
このバトルフェイズ中、
選択したモンスターはもう1度だけ攻撃できる。
その場合、選択したモンスターはダメージステップの間、攻撃力が倍になる。

 ゼンマイジャグラー 攻2300→4600

「でも、その攻撃だけじゃ私のライフは削りきれないわよ!」
「その攻撃だけなら、な!リバースカード発動、オーバー・レンチ!ゼンマイジャグラー、真の力を開放するんだ!」

 ゼンマイジャグラーのゼンマイが目にも止まらぬほどのスピードで超高速回転し、本来出せる以上の出力に体中が激しい熱とともに真っ赤な光を放った。そして投げつけられる無数のジャグリング用ボールがさながら火矢のようにまっすぐ飛び、サイバー・ブレイダーを打ち抜いた。

 オーバー・レンチ
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する
「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの攻撃力・守備力は倍になり、
このターンのエンドフェイズ時に手札に戻る。
「オーバー・レンチ」は1ターンに1枚しか発動できない。

 ゼンマイジャグラー 攻4600→9200 守1000→2000
 ゼンマイジャグラー 攻9200→サイバー・ブレイダー 攻4200(破壊)
 明日香 LP400→0





「ごめんなさい、負けちゃったわ」
「気にしちゃダメだよ、明日香………だって。こんな日だってたまにはあるよ、だってさ」
「そうだぜ、明日香!あとは俺たちに任せとけって!」
「うんうん、まだ一回戦目、十分僕たちで巻き返せるって!それで、次は三沢か。じゃあ頑張ってね!」
「ああ、わかってるさ。俺に任せておけ」

 そう言ってデュエルディスクを腕に付け、ゆっくりと迷いなく歩いていく三沢。次は一体、どんなデュエリストが待ってるんだろう。 
 

 
後書き
ちなみに今回飯田が使ったデッキは、まあ見ての通りの【ゼンマイ】。最初はオモチャ系のカードを詰め込んだ【オモチャ箱】にしようかと思ってた(ブリキンギョ、アイアイアン、パペット・キングはその名残)けど、結局マニュファクチュアが思いのほか便利だったから書いてる途中にそっち方向にシフト。 
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